MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

アイ・アムまきもと

2023-02-22 23:05:38 | 邦画
日本映画を積極的に見て行こうって言う企画で視聴した作品
一応原作になっているオリジナルのイタリア映画「おみおくりの作法」は見ていませんが
このなんと言うんだろう人の話は全く聞かないっていうか聞こえてても不関心で全くちょっと時間ずれで返答する主人公牧本のキャラはある意味演技としても作ってるんだろうけども
じつに阿部サダヲに実に似合っていたなぁ

まぁ日本の地方行政であるお役所にこう言った名称は様々である係があるってことは必要条件って言う現代社会のある意味歪だと思えるものの
その仕事内容の紹介を兼ねての前半と
一人の男の孤独死を通してその葬儀を行うために遺族を探して歩く主人公の姿に共感しつつも
その人物の行動には自己投影できないのは牧本のどこか自閉症的な性格にあるものの
その執拗な行動力にはわかるんだけどもちょっとその性格には見ててもヒクとこがあるからだろう
がその行動力は遂に孤独死した男の人生に関わった人びとが一堂に参集してくるクライマックスは見事であるものの

そこにここまで心血を砕いてきたまきもとの姿はない
彼自身が実は独り身で身寄りがなく、葬儀に奔走してるときにあんだけ
彼の性格から来てる交通事故に対しての用心深さにもかかわらず
交通事故によって何と彼自身が孤独死しちゃって無縁仏で機械的に火葬されて彼は葬儀もされずに無縁墓地に埋葬される中に
彼が奔走して行われる葬儀模様との対比がじつにいい

個人的に彼が葬儀していた孤独死の魂が在りし日の容姿で感謝の祈りを捧げるシーンは
完全に観客を泣かせに持ってくる演出だと思うひねくれ者な私でした

阿部サダヲさんのキャラクターありきで作られ成功した作品だと思われる
市役所の局長役の坪倉由幸がかなりいい役やっていたなぁ

2022年製作、日本映画、「アイ・アムまきもと」製作委員会作品
水田伸生監督作品
出演:阿部サダヲ、満島ひかり、宇崎竜童、松下洸平、でんでん、松尾スズキ、坪倉由幸、宮沢りえ、國村隼

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アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場 オリジナル・ディレクターズ・カット版

2023-02-22 17:04:25 | 洋画
長尺映画は好きではないのですが
こう言った”ディレクターズカット版“とかで未公開部分を再編集してなんて言う謳い文句には滅法弱くてつい見てしまう。
Blu-rayっていう事で購入していたものをニッパチのレンタル枯れ時にしか見られないかと未見の山から引っ張り出しての視聴です
48分短い作品の方はどこぞに書いているにはいるのですが、何せデラシネのブロガーですので見つからなかった
3時間の長尺にさらに字幕版ですからねぇ
覚悟しての視聴でしたが、息も継がせぬままあっという間に3時間が経ってしまいました
それにしてもあの彩プロですからねぇよく公開したしBlu-rayまでリリースしてくれたなぁって・・・
これも時代が時代だったからでしょうね
 
1939年ソ連もドイツのポーランド侵略に対する防御やバルト三国およびフィンランドへの領土的野心から、11月30日よりフィンランドへ侵攻した。
そういわゆるこれが“冬戦争”といわれ、ソ連はこの侵略行為によってフィンランドからカレリア地峡などを領土化したわけで
第二次大戦でフィンランドが枢軸国としてナチスの後ろ盾により
フィンランドとソビエトのいわゆる第二次大戦前からの継続戦争だったわけで
この領土奪還に燃えるフィンランド軍の機関銃小隊の4人のアンノウンソルジャーズつまり名もなき兵士達の視点で描いた作品。
”本当の英雄は名もなき兵士たちなのだ“って言う映画

つまりフィンランドにとっては祖国の国土奪還の戦争であったわけで
今鑑賞すると、否が応でもウクライナ戦争と重なって見てしまう
まぁそれが主眼目的でこのディレクターカット版を公開したっちゅうのもあるみたいだったようですよね
ソ連時代から欲しい領土は力で奪取するようで、此の時もバルト三国をも同時に領土侵略して取ってしまったようですし
第二次大戦も日本がポツダム宣言を受け入れて連合軍に事実上の敗戦を受け入れた途端
そう日本は負けを宣告してたのに北海道をソ連のものにと、改めてわしゃ連合軍じゃと攻めてくる国ですからねぇ
もう戦闘能力がないのに大量の軍事力でせめてきちゃうわけで
北方四島だけでなく何と北海道の北半分を領土として占領しようとしたから
マッカーサーが慌てて・・・
 
フィンランドとは二次大戦後の和平条約で今の国境線がひかれたようですが
今回のウクライナ侵攻にびっくりして慌ててNATO に加盟申請したいって言うフィンランドの気持ちは十分にわかる
 
さて映画ですが一応4人の将校と下士官に一兵卒の戦場での活躍にスポットを当てつつ
まずは冬戦争で奪取された旧フィンランドの領土を奪還し
大戦継続という事で旧国境線を突破してのソ連領に侵攻していくフィンランド軍の勢いを活写していくものの
1小隊の戦況を追っていくだけですから、大局的に戦況を見てるわけではないからか
後半はソ連軍に押し戻され敗走してフィンランドに追い返されていく姿を捉えていく事に・・・
 
映像的には4人の兵士の生い立ちとか境遇の映像を挟みつつ、彼らがいかに戦地で散って言ったかを戦争映画でありつつも叙情的に紡いでいくんですね
結局1人生き残ったのはヴィッカって言う老練な将校の命令を聞かない伍長さん1人だけなんですけどね
 
ソ連という国がナチの侵攻に合わせて自国の思いどおりに領土拡大を図る国だっていうことと
そのために無垢の国民がどう死のうが構わないっていう国であるっていうのが遠まわしに見える作品でもあったかなぁ
 
2017年製作、フィンランド映画
アク・ロウヒミエス脚本・監督作品
出演:エーロ・アホ、ヨハンネス・ホロパイネン、ジュシ・ヴァタネン、アク・ヒルヴィニエミ、ハンネス・スオミ
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