今月の13日、「春の選抜高校野球、とりあえず有観客で開催決定」のニュースが報じられた。
緊急事態宣言発令中ゆえ、昨春のように大会直前で「やっぱり中止」となる可能性も否定はできないが、
高校野球ファンとしてはとりあえず、2ヶ月先の大会を楽しみに待つことにする。
その前に今回は、2ヶ月前に行われた秋季東京都大会における、母校日大三の戦いを振り返る。
2ヶ月書くのが遅れた理由はもちろん、三高がコテンパンに負けたからである。
前回の高校野球ブログー球場で観戦できる喜び-では、秋季都大会の予選から本大会の準々決勝までをつづった。
コロナ禍ゆえ、序盤戦では「観戦できるだけで喜ばしかった」はずなのに、いざベスト4まで残ってしまうと、
「ここまで来たら選抜甲子園出場だ。勝て、勝つんだ三高!」と、結果を求めてしまう私。
準決勝の舞台は、私自身は19年夏大会の桜美林戦以来となる神宮球場。入口には消毒液が設置してある。

消毒を済ませた先では検温も実施。だが、普段はあるはずの入場券売り場がなく、わざわざ引き返し、正面窓口で改めて券を購入。
東京都高野連よ、入口に「入場券売場はあちら」の看板を出しておけよ!
客入りはこの程度。さすがに八王子球場よりは多いが、例年よりは少なめである。

この日の相手は、プロ注目の左腕エース・秋山を擁する、東東京の強豪・二松学舎。
早稲田実業や佼成学園など、実力校を破っての勝ち上がりで、これまで三高が戦ってきた相手よりも、だいぶ手強い模様。
ただ、日大三のピッチャー宇山も高レベルの左腕ゆえ、攻撃陣の奮起次第では勝機もじゅうぶん。
準々決勝とその前の3回戦では、ともに12残塁を記録。先述の拙ブログでも、残塁の多さに苦言を呈したものだが、
準決勝での残塁はごくわずか。さすがは三高、キッチリ立て直してきた…というのはウソ。
残塁どころか出塁自体が少なく、ひょっとしたら三高野球部史上初、
7回までノーヒットに抑えられる始末!

※8回裏、スコアの下に待望の初ヒット=「1」の数字が点灯
上記画像を見てのとおり、4回には死球と暴投で進めた走者を犠牲フライで還し、1点を奪った。
三高の宇山は、3回に1失点、6回には3連続四球で無死満塁の大ピンチを迎えたが、なんとか無失点で切り抜けた。
得点は1-1、三高ノーヒットアリランで迎えた8回裏、初安打はピッチャーの宇山であった。
その後、2番齋藤のタイムリーで勝ち越し。さらに後続も連打を浴びせ、さらにもう1点を追加。
3-1でいよいよ最終回。2点リードなら大丈夫だろう、と思った途端、二松の先頭打者が三塁打を放つ。
次打者も四球で無死一、三塁。ここで二松は代打に、初戦でも代打逆転サヨナラ3ランを放っている柴田を起用。
三高ここで、痛恨のバッテリーミス。走者がそれぞれ進み、3-2となりなおも無死二塁。
ここで二松は柴田を下げ、代打の代打を起用。強打よりバントを選択したが、バントできず三振。
相手の作戦ミス(?)で、三高に流れが来るかと思いきや、次打者のときにも暴投、そして四球。
一死一、三塁とピンチを広げたところで、宇山は降板。代わってマウンドに上がったのが、左腕の岡村。
背番号1を背負っているが、負傷の影響でここまで出番はなく、この場面が秋大会どころか2020年の公式戦初登板。
一見、大胆起用にも思えるが、実際はただのヤケクソであろう。
観戦者の不安とは裏腹に、岡村自身はピンチに臆することなく、速球でストライクを奪い打者を追い込む。
球速は、宇山が常時130~135キロ台だったのに対し、岡村は137~139キロ。左腕では速い方だ。
ここで視点を変えて、相手側の立場になって考えてみると、この岡村の存在は、
〇今大会初登板 〇最終回の大事な場面で登場 〇背番号は1 〇先発の宇山よりも球が速い
→ちょっと不気味であり、ヤケクソ登板とは思わず、秘密兵器と認識したのではないか。
秘密兵器に恐れをなした(?)二松ベンチは、ツーストライクと追い込まれた打者に、スクイズのサイン。
これがキャッチャーフライとなり二死。次打者もセカンドフライに倒れ、3-2で試合終了。
日大三、宇山の好投と岡村の好リリーフで接戦を制す!

試合後、三高のベンチメンバーが整列し、球場には校歌が流れる。

今大会は大声禁止ゆえ、校歌斉唱は禁止。スコアボードにも「校歌演奏」と表示された。

残塁は4に減ったがヒット数も4。とにかく打てず、「よく勝てたもんだ」と感心。
決勝の相手は、三高の前の試合、準決勝第一試合で関東一との名門対決を制した東海大菅生。
試合は翌日。相手も同条件とはいえ、今大会ここまでほぼ一人で投げてきた、宇山の疲労が心配であった。
勝てば選抜が当確、惜敗でもたぶん当確となる、秋季東京都大会決勝戦。
結果は完敗となり、3年ぶり21回目の春甲子園出場は、苦しくなった。
以下でスコアと、敗戦試合ゆえ、内容はごく簡単に記載する。
秋季都大会決勝戦
対東海大菅生戦(神宮球場)
三000010000→1
菅11000040×→6
三高の先発は、前日にリリーフした岡村だったが、2回途中2失点で降板。
2番手登板の宇山も、前日より球威が落ちており、毎回のようにピンチを迎える。
それでも守備陣がファインプレイを連発し、追加点を許さず。守りで盛り立てるのが、今年のチームの特長だ。
5回表、キャッチャー安田のチーム初ヒットがタイムリーになり、1点を返す。
1-2で迎えた7回裏、一死満塁からバッテリーミスで失点。
なおも一死二、三塁。前進守備の三高内野陣に対し、菅生打者はファースト真正面の平凡なゴロ。
飛び出した菅生の三塁走者も、アウトを覚悟しながらもホームに向かったが、
ファーストは捕球後、なぜかバックホームをためらい、その直後、一塁側の菅生ベンチに大きく逸れる悪送球。
「ああ、オレのとこに打球が来ちまった。どうしよう。ああそうだ、ホームに投げなきゃ。でも、もう遅いか…」
といった、心の揺れがボールの握りに影響したと思われる、見事なボーンヘッドであった。
ここ数年、「こいつら野球知ってんのか?」と疑いたくなる凡ミスが目立つ三高だが、
今年のチームもまた、大事な場面で信じられないタイムリーエラーが飛び出し、敗戦を喫してしまった。
もっとも、打線も2安打(2本とも安田)しか打てなかったため、このエラーだけが敗因ではない。
個人的に気になったのが、この日のスタメン。
さっきも触れた前回の高校野球ブログでは、「当たっていない、4番で主将の山岡の爆発に期待」
と記したが、準決勝ではなんと8番に降格、決勝ではとうとう、スタメンからはずされてしまった。
代わりに出場したのは、それまでの試合でも特に良績のなかった1年生。当然、決勝戦でもいいところナシ。
結局山岡は、この試合で出番を与えられず。前日最終回のリリーフ以上に、不可解な選手起用であった。
7回裏のファーストのミスを、背番号3の彼は、どんな思いでベンチから眺めていたのだろうか。
試合終了後はとっとと帰りたかったのだが、一緒に観戦した友人の希望もあり、やむなく表彰式まで居座ってしまった。
試合後は両チームが整列。

それを眺める日大三高・小倉監督と三木部長。

初めて見たけど、準優勝チームの表彰と、

記念撮影もあるようだ。知らなかった。

敗戦のショックでピンボケ(注:いつものこと)したため、選手たちの表情はよくわからないが、
負けたあとの記念撮影だし、まさか笑顔なんて浮かべてないだろうな。
この悔しさをバネに、冬場は猛練習し、春の都大会でシード権を獲得し、
夏の西東京大会で、菅生にリベンジを果たし、堂々と甲子園に乗り込んでもらいたい。
なお、選抜大会に出場する32校は、昨秋の各地区の大会成績を基に、1月29日に決定・発表される。
残念ながら三高は選ばれないだろうが、甲子園に遠征する時間を練習に充てる、と割り切ればいいではないか。
とりあえず、打撃陣は全員、毎日素振り1万回だな。本当にやってたりして。
【おまけ】
神宮球場から出たあと、五輪モニュメントと、まだ壊されず残っていた神宮第二球場を撮影。

選抜高校野球も心配だが、東京オリンピックは、無事に開催されるのだろうか…。
緊急事態宣言発令中ゆえ、昨春のように大会直前で「やっぱり中止」となる可能性も否定はできないが、
高校野球ファンとしてはとりあえず、2ヶ月先の大会を楽しみに待つことにする。
その前に今回は、2ヶ月前に行われた秋季東京都大会における、母校日大三の戦いを振り返る。
2ヶ月書くのが遅れた理由はもちろん、三高がコテンパンに負けたからである。
前回の高校野球ブログー球場で観戦できる喜び-では、秋季都大会の予選から本大会の準々決勝までをつづった。
コロナ禍ゆえ、序盤戦では「観戦できるだけで喜ばしかった」はずなのに、いざベスト4まで残ってしまうと、
「ここまで来たら選抜甲子園出場だ。勝て、勝つんだ三高!」と、結果を求めてしまう私。
準決勝の舞台は、私自身は19年夏大会の桜美林戦以来となる神宮球場。入口には消毒液が設置してある。

消毒を済ませた先では検温も実施。だが、普段はあるはずの入場券売り場がなく、わざわざ引き返し、正面窓口で改めて券を購入。
東京都高野連よ、入口に「入場券売場はあちら」の看板を出しておけよ!
客入りはこの程度。さすがに八王子球場よりは多いが、例年よりは少なめである。

この日の相手は、プロ注目の左腕エース・秋山を擁する、東東京の強豪・二松学舎。
早稲田実業や佼成学園など、実力校を破っての勝ち上がりで、これまで三高が戦ってきた相手よりも、だいぶ手強い模様。
ただ、日大三のピッチャー宇山も高レベルの左腕ゆえ、攻撃陣の奮起次第では勝機もじゅうぶん。
準々決勝とその前の3回戦では、ともに12残塁を記録。先述の拙ブログでも、残塁の多さに苦言を呈したものだが、
準決勝での残塁はごくわずか。さすがは三高、キッチリ立て直してきた…というのはウソ。
残塁どころか出塁自体が少なく、ひょっとしたら三高野球部史上初、
7回までノーヒットに抑えられる始末!

※8回裏、スコアの下に待望の初ヒット=「1」の数字が点灯
上記画像を見てのとおり、4回には死球と暴投で進めた走者を犠牲フライで還し、1点を奪った。
三高の宇山は、3回に1失点、6回には3連続四球で無死満塁の大ピンチを迎えたが、なんとか無失点で切り抜けた。
得点は1-1、三高ノーヒットアリランで迎えた8回裏、初安打はピッチャーの宇山であった。
その後、2番齋藤のタイムリーで勝ち越し。さらに後続も連打を浴びせ、さらにもう1点を追加。
3-1でいよいよ最終回。2点リードなら大丈夫だろう、と思った途端、二松の先頭打者が三塁打を放つ。
次打者も四球で無死一、三塁。ここで二松は代打に、初戦でも代打逆転サヨナラ3ランを放っている柴田を起用。
三高ここで、痛恨のバッテリーミス。走者がそれぞれ進み、3-2となりなおも無死二塁。
ここで二松は柴田を下げ、代打の代打を起用。強打よりバントを選択したが、バントできず三振。
相手の作戦ミス(?)で、三高に流れが来るかと思いきや、次打者のときにも暴投、そして四球。
一死一、三塁とピンチを広げたところで、宇山は降板。代わってマウンドに上がったのが、左腕の岡村。
背番号1を背負っているが、負傷の影響でここまで出番はなく、この場面が秋大会どころか2020年の公式戦初登板。
一見、大胆起用にも思えるが、実際はただのヤケクソであろう。
観戦者の不安とは裏腹に、岡村自身はピンチに臆することなく、速球でストライクを奪い打者を追い込む。
球速は、宇山が常時130~135キロ台だったのに対し、岡村は137~139キロ。左腕では速い方だ。
ここで視点を変えて、相手側の立場になって考えてみると、この岡村の存在は、
〇今大会初登板 〇最終回の大事な場面で登場 〇背番号は1 〇先発の宇山よりも球が速い
→ちょっと不気味であり、ヤケクソ登板とは思わず、秘密兵器と認識したのではないか。
秘密兵器に恐れをなした(?)二松ベンチは、ツーストライクと追い込まれた打者に、スクイズのサイン。
これがキャッチャーフライとなり二死。次打者もセカンドフライに倒れ、3-2で試合終了。
日大三、宇山の好投と岡村の好リリーフで接戦を制す!

試合後、三高のベンチメンバーが整列し、球場には校歌が流れる。

今大会は大声禁止ゆえ、校歌斉唱は禁止。スコアボードにも「校歌演奏」と表示された。

残塁は4に減ったがヒット数も4。とにかく打てず、「よく勝てたもんだ」と感心。
決勝の相手は、三高の前の試合、準決勝第一試合で関東一との名門対決を制した東海大菅生。
試合は翌日。相手も同条件とはいえ、今大会ここまでほぼ一人で投げてきた、宇山の疲労が心配であった。
勝てば選抜が当確、惜敗でもたぶん当確となる、秋季東京都大会決勝戦。
結果は完敗となり、3年ぶり21回目の春甲子園出場は、苦しくなった。
以下でスコアと、敗戦試合ゆえ、内容はごく簡単に記載する。
秋季都大会決勝戦
対東海大菅生戦(神宮球場)
三000010000→1
菅11000040×→6
三高の先発は、前日にリリーフした岡村だったが、2回途中2失点で降板。
2番手登板の宇山も、前日より球威が落ちており、毎回のようにピンチを迎える。
それでも守備陣がファインプレイを連発し、追加点を許さず。守りで盛り立てるのが、今年のチームの特長だ。
5回表、キャッチャー安田のチーム初ヒットがタイムリーになり、1点を返す。
1-2で迎えた7回裏、一死満塁からバッテリーミスで失点。
なおも一死二、三塁。前進守備の三高内野陣に対し、菅生打者はファースト真正面の平凡なゴロ。
飛び出した菅生の三塁走者も、アウトを覚悟しながらもホームに向かったが、
ファーストは捕球後、なぜかバックホームをためらい、その直後、一塁側の菅生ベンチに大きく逸れる悪送球。
「ああ、オレのとこに打球が来ちまった。どうしよう。ああそうだ、ホームに投げなきゃ。でも、もう遅いか…」
といった、心の揺れがボールの握りに影響したと思われる、見事なボーンヘッドであった。
ここ数年、「こいつら野球知ってんのか?」と疑いたくなる凡ミスが目立つ三高だが、
今年のチームもまた、大事な場面で信じられないタイムリーエラーが飛び出し、敗戦を喫してしまった。
もっとも、打線も2安打(2本とも安田)しか打てなかったため、このエラーだけが敗因ではない。
個人的に気になったのが、この日のスタメン。
さっきも触れた前回の高校野球ブログでは、「当たっていない、4番で主将の山岡の爆発に期待」
と記したが、準決勝ではなんと8番に降格、決勝ではとうとう、スタメンからはずされてしまった。
代わりに出場したのは、それまでの試合でも特に良績のなかった1年生。当然、決勝戦でもいいところナシ。
結局山岡は、この試合で出番を与えられず。前日最終回のリリーフ以上に、不可解な選手起用であった。
7回裏のファーストのミスを、背番号3の彼は、どんな思いでベンチから眺めていたのだろうか。
試合終了後はとっとと帰りたかったのだが、一緒に観戦した友人の希望もあり、やむなく表彰式まで居座ってしまった。
試合後は両チームが整列。

それを眺める日大三高・小倉監督と三木部長。

初めて見たけど、準優勝チームの表彰と、

記念撮影もあるようだ。知らなかった。

敗戦のショックでピンボケ(注:いつものこと)したため、選手たちの表情はよくわからないが、
負けたあとの記念撮影だし、まさか笑顔なんて浮かべてないだろうな。
この悔しさをバネに、冬場は猛練習し、春の都大会でシード権を獲得し、
夏の西東京大会で、菅生にリベンジを果たし、堂々と甲子園に乗り込んでもらいたい。
なお、選抜大会に出場する32校は、昨秋の各地区の大会成績を基に、1月29日に決定・発表される。
残念ながら三高は選ばれないだろうが、甲子園に遠征する時間を練習に充てる、と割り切ればいいではないか。
とりあえず、打撃陣は全員、毎日素振り1万回だな。本当にやってたりして。
【おまけ】
神宮球場から出たあと、五輪モニュメントと、まだ壊されず残っていた神宮第二球場を撮影。

選抜高校野球も心配だが、東京オリンピックは、無事に開催されるのだろうか…。
「強打の三高」と言われていただけに、このまま貧打化になるのはとても残念です。
ブログ主さん、最近の三高の貧打について、どうお考えでしょうか?
よろしくお願いします。
貧打だとは思っていません。
もっと打線が振るわなかった時期を知っていますので。
ただ、「野球」という競技に対し、
理解力や愛情が足りないようには感じます。
とはいっても、私は野球部関係者ではなく、
単なるファンなので、ただ見守るだけです。
今年は。例年のチームより守備はいいようなので、
夏の大会では、結果を出してくれるのではないでしょうか。
自分としては2015年夏の早実戦での完封負けから、段々と三高の打線に迫力が無くなってきているのかなと感じています。
全国優勝した2011年の三高の各打者は、何投げても打たれる、本当に怖い印象しかありませんでした。
ただここ数年の三高の各打者にはそういったことは無く、甘いコースさえ投げなければ打ち取れるという印象があります。
特に2017年の櫻井組にいた金成君は、大柄で当たれば飛ぶ打者でしたが、穴が大きくここに投げれば抑えられるというイメージは持っていました。
先日の選考委員会では、関東の選考委員から三高に対して、特に打線について厳しいことを言われました。1番悔しいのは三高の選手達です。彼らなら夏に必ずやってくれるはずだと信じています。春の屈辱を夏に晴らしてほしいと思います。