明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

敗因はおそらく… -日大三高野球部2021 完結編-

2021年08月31日 | 高校野球
今日で8月も終わるのに、先月の母校野球部の試合について、まだ記していなかった。
単に、負け試合ゆえ筆が進まなかったのもあるが、敗戦という結果について、私なりに考えを巡らせていた面もある。
以下では、自称スポーツジャーナリストの私が、約1ヶ月間の熟考で導き出した、敗戦理由を記していく。
なお、わかっているとは思うが、以下の内容はすべて、私の想像・妄想に基づくもので、確たる証拠はない。
そもそも、1ヶ月間の熟考という表現自体もウソである。

まずは試合の結果から。ここまでの勝ち上がりについては、こちらを参照してほしい。
7月29日 準決勝 対国学院久我山(東京ドーム)
三011000010→3
久02010100X→4

 (C)日刊スポーツ

このときボヤいたように、準決勝の入場券を買えなかった私は、やむなく自宅でTV観戦。
以下で、準決勝の経過を簡単に、三高側の目線で振り返ってみる。
当日、安焼酎の麦茶割を飲みながらという、怠惰な観戦態度で書き留めたメモを、ほぼ忠実に転記した。
表(先攻)が日大三で、裏(後攻)が国学院久我山。試合の流れに無駄な記述もあるが、ご了承願いたい。

1回表 先頭星のポテンヒット2塁打でチャンスも、斎藤バントできず、その後も凡退で無得点。今日も貧打か…。
1回裏 三者凡退に抑えたが、宇山はやはり、空振りが取れない。
2回表 フライ連発で2球で二死。しかし鎌田がまさかの先制アーチ。ドームは球が飛ぶ?
2回裏 先頭打者四球で招いたピンチを、センターフライ→星の落球で追いつかれる(記録は安打)。
その後も下位打線に安打を重ねられて逆転。頼むよ宇山…。
3回表 星が汚名返上のソロホームラン。やはりドームは球が飛ぶ。その後はフライ2発。三高ここまで、9アウト中6つがフライ
3回裏 二死からヒットを打たれるも、4番と6番から三振を奪った(この日3個目)。
4回表 三者凡退。TV解説者の「久我山エース、無駄なボール球がない」という指摘に同感。
4回裏 二死からタイムリー3塁打を浴び、早くも二度目のタイムも、どうせたいした助言はあるまい。
その後のピンチは土屋の好守備で凌ぐ。
5回表 2、6、8、9番が自動アウトでは苦しい。この回は8番からで、やはり三者凡退。
5回裏 この回も二死2ストライクから被安打で満塁に。三者凡退で流れを作りたいのに。ここまで宇山、球数多し。
6回表 二死から井坪が安打も無得点。久我山エース、本当に無駄なボールがない
6回裏 先頭打者がサード川島のエラーで出塁。一死一三塁となり、内野ゴロの間に痛い失点。
7回表 川島の見逃し三振はボール臭かった。ツキもない。三者凡退だったが安田に代打策はなかったか。
7回裏 初回以来の三者凡退。流れが来るか。しかし次回は宇山から。
8回表 宇山に代打朝倉を起用。四球で久々の無死からの走者。星も安打でつなぎ一三塁。
斎藤の浅い外野フライが犠飛となり、1点奪うも後続断たれる。
8回裏 岡村が登板。ベンチから視線を送る宇山、泣きそうな表情。先頭を四球で出塁させるも、なんとか抑えた。
9回表 1点を追う最終回。土屋初球打ちでフライアウト。代打山岡サードゴロも悪送球で出塁。
ヘッドスライディングしなければ二進できたのに。鎌田サードゴロで走者入れ替わり二死一塁。
代打に一発屋の林。よくボールを見て3-1と打者有利のカウントとなるも、ライトフライで敗戦。

上記の赤字部分が、私が重視したポイントだ。
以前から指摘していたフライアウトの多さは、最後まで修正できなかった。
観戦仲間のひとりが、「ドームは屋根が白く、フライが見づらいので、三高打線には有利かも」
という冗談を口にしていたが、反対に2回裏に三高のセンターが打球を見失い、1点奪われたのは皮肉。

2、6、8、9番が、他の試合も含め、ほとんど出塁できなかったのも痛かった。
9番は投手ゆえ仕方ないが、他の打者は、打順や選手自体の変更を考えるべきではなかったか。
無論、1、3、4、5、7番だって、バカスカ打っているワケではないので、得点力不足はやむなし。

久我山のエース高橋は、終始落ち着いた様子のピッチングで、いわゆる「ムダ球」がないまま9回を投げ切った。
一方、三高のエース宇山は球数が多く、「抑えなければ」という意識が強かったのか、余裕を感じられなかった。
カウント0-2から、バカのひとつ覚えのように1球外すなど、バッテリーへの配球指導に問題はないのか。

数年前の露骨な早実びいきには閉口させられたが(※これは妄言ではなく事実)、
この試合の審判は公平だったと思う。三高に有利なストライク判定もあったし。
相手外野手のファインプレイなど、「ツキ」に恵まれなかったと感じたが、ツキ=運も実力のうちだからね。
なお、実際に生観戦していた方の証言によると、久我山外野陣は、打者によって守備位置を変えるなど、
ちゃんと三高シフトを組んでいたそうだ。こういう情報は、TV観戦じゃわからないからね。
三高外野陣はどうせ、相手の研究はしていないはず。やはり久我山の勝利は、運ではなく実力だったようだ。

私が一番ガッカリしたのは、8回裏に、ベンチで泣き顔の宇山が映し出された瞬間。
半ベソの理由は不明だが、ひょっとして「敗戦を覚悟」!? そうではないと信じたいが、その可能性が高いような…。
今大会の東西東京大会出場校選手名簿で、日大三の欄では、主将の山岡が「大会への抱負」を述べており、
「~一戦一戦全力で諦めず、粘り強く戦っていきます」と締めている。
これは今年だけでなく、例年の主将も「最後まであきらめず」「粘り強く戦う」などと語っていた。
その割には、劣勢時はあきらめたような態度が頻繁に見受けられるのが、ここ数年の三高である。
有名バスケ漫画のセリフじゃないけど、「あきらめたらそこで試合終了だよ」
1点しかリードされていないのに、エースに泣き出されては、チームの士気が下がるではないか。

確かに、秋・春の都大会で準優勝できたのは宇山のお陰であるし、彼が絶対的なエースだったのは認める。
夏の大会も、「オレが抑えなきゃ、チームは勝てない」と気負い、必死に投球していたのだろうが、
そんな彼のプレッシャーを、周囲が和らげることができなかったのか。
久我山の高橋が、平常心で好投しているように見えただけに、なおさら宇山との差を感じてしまった。

準決勝について語ってきたが、そろそろブログタイトルにある、真の「敗因」について述べることにしよう。
直接的原因は、久我山のエースが、ムダ球もなく、終始落ち着いた様子、あるいは平常心で好投したことだが、
そうさせた間接的原因は、「三高に威圧感がなくなったこと」に他ならない。

わざわざ書くことではないが、日大三は高校球界では全国レベルの強豪で、知名度も抜群。
例に出して悪いけど、東海大菅生なんて、東京以外では知らない方も多いはずで、「スガオ」と読めない方もいるだろう。
その点「日大三」は、小学一年生で習う漢字ばかりなので、誰でも読める(笑)。
読み書きはともかく、戦前から甲子園に出ていた三高は、21世紀に入ってから2度も全国制覇を遂げ、
強豪校としてのグレードがさらに上がり、対戦校には試合前から、一種の威圧感を与えていた…と思われる。

ここからは、すべて私の想像ではあるが、東京にある高校野球部約260チームのうち、
三高との試合では、半分のチームが対戦前からあきらめ、そのまた半分は試合序盤、残りの半分は中盤で戦意を失う。
さらに残りのチームのほとんどが、「あの三高と好勝負!」「あの三高に勝つ!」などと、
結果はともかく、「あの三高」と特別視しながら戦っているはず。
相手が強く意識し、気負い、平常心を失い、自滅してもらう。それこそが三高の必勝パターンであり、
さっき記したように、久我山エースが平常心で、三高エースが気負って投げていたのは、通常とは逆なのである。

私が見た限り、三高を特別視せず、平常心で戦っているように感じたチームは、
21世紀以降の西東京ではほんの数校。近年では菅生が、そのうちの一校の仲間入り。ウチが勝てないワケだ。
準決勝は生観戦していないので、ベンチの雰囲気などが確認できないため断言できないが、
今後は久我山も、「三高を意識しない側」に加わってきそうな気配がある。困ったモンだ。
繰り返すが、準決勝の主な敗因は、三高の威圧感の消失である。
いかんせん、独善的な意見で説得力に乏しいが、「威圧感」については、また改めて語ってみる予定だ。

先週の土曜日、来春の甲子園推薦がかかる、秋季東京都大会・一次予選の抽選が行われた。
今年のチームが3年生主体だったので、1・2年生の新チームがどこまで戦えるのか未知数とはいえ、
とりあえず相手関係から、三高の予選突破はまず間違いない。というか、秋季大会でコロッと負けてしまうようでは、
東京中のチームが、「もはや三高、恐れるに足らず」と、呑んでかかってきそうな予感。
そうならないためにも、2022年度チームには結果を出していただき、新たな威圧感をまとってほしいものだ。

「日大三高野球部2022」につづく


追記 
書き忘れていたけど、記念すべき東京都高野連初の東京ドームでの試合。
初ホームラン・初打点・初得点を記録し、歴史に名を刻んだのは日大三の鎌田! 
鎌田よ、いい思い出をありがとう。今後の野球人生に幸あれ!

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 八王子ラーメンの雄『NAGAHAMA』 | トップ | 1103=いいお店 武蔵村山『... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (お疲れ様です。拝見しています。)
2021-09-26 19:30:03
ブログ主さんのおっしゃる通り、三高に今までの威圧感はすっかりなくなってしまいました。
2014年夏のあの菅生戦の大逆転負けで全てが変わってしまった感じですね。
選手も今は昔と違って三高より菅生に選手が集まってきています。
あと久我山もここ数年強く、嫌らしい野球をしてきます。
菅生と久我山はおそらく三高野球を細かく分析して、試合に臨んでおられると思います。
対して三高は対戦相手の分析をしっかり行っているんですかね。
今年は、甲子園常連校の監督交代が全国で続々と起こっています。
小倉監督もあと何年やるか分かりませんが、もう一度監督を甲子園に連れて行ってほしいです。
返信する
Unknown (日が沈む~(略))
2021-09-27 22:18:02
お疲れ様です。拝見しています。様
コメントありがとうございます。

威圧感につきましては、すっかりなくなったとは思いません。
現に、ブロック大会では大勝しているようですし。
相手が三高を研究しているのに対し、三高の分析力は足りないとは感じます。
ただ個人的には、対策を練らず試合に挑む三高に、魅力を感じるのです。
とりあえず、秋季大会での活躍に期待しましょう。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

高校野球」カテゴリの最新記事