以前から指摘しているように、和洋中を問わず個人経営の食堂が年々減っているこの時代に、
東京都多摩地区の府中市には、素晴らしい食堂が多数残っている。
その中のひとつが、JR北府中駅からちょっと歩いた場所にある、町中華の『大楽フーチン』。

ファサードに「中華居酒屋食堂」と記してあるように、飲み屋として利用する客も多いが、
近くには高校や大学があり、食事目当ての若者など幅広い世代から支持を得ており、客層は決して悪くない…はず。
初訪問は昨年の夏。定休日の月曜に行ってしまい(苦笑)、数ヶ月後に改めて足を運んだ。 ※店頭画像はそのとき撮影
中休みナシとの情報から、夕方17時頃到着。店内は小上がりも含め、テーブル席のみで約30席。
先客がふた組おり、どちらも飲んでいたので、私も店主らしきおばちゃんに、「中瓶ビール」600円をお願いしたところ、
店名が印刷された箸袋と一緒に、お通しもやってきた。

ニンニクの芽と豚肉を炒めたもので、熱々ではないがビールのいいアテになった。
メニューは豊富で、どれを選ぶか迷うほどだが、おツマミには大好物の「焼餃子」500円と、
壁紙のメニューから、「ねぎチャーシュー ふわふわ玉子炒め」650円をチョイス。

それまで客席で休んでいた、おばちゃんが厨房に入る。18時まではおばちゃんのワンオペだ。
こちらのお店は、上記画像の「学生ラーメン」=麺2玉で500円や、大盛無料などの学生限定サービスを実施しているが、
我々呑兵衛にも、ありがたいサービス(?)が用意されていたので後述する。
まずは、大皿に盛られた、ねぎチャー玉子炒め(略称)が登場。

要するに、刻んだネギとチャーシュー入りの玉子焼きだが、塩味が効いていて、いいおツマミになる。

続いて餃子も焼き上がった。具が詰まって丸みを帯びた形状のが5個。

中のアンは、肉が多めだが臭みはなく、自家製ならではの味わいで美味しい。

ビールを飲み終え「ホッピーセット」500円に変更したところで、先述の飲み客向けサービスを紹介。
1.ホッピーのナカが濃い
中華屋さんでは珍しく、ナカの割合が多い。焼酎の銘柄は不明だが、1杯でそこそこ酔った。

2.お通しが再登場
さきほどの炒め物小皿だけでなく、キュウリの漬物と焼いた鮭まで出てきた。

メニューブックに、「アルコール注文した客はお通し代200円」のような表記があったが、そんな安価なのに太っ腹である。
再度確認してみたら、これはまさか、200円ではなく200 0円→2千円!?

本当に2千円だったら笑えるが、お会計時に他の料理との差額から、お通し代は350円と判明。
焼き鮭は、黒板の日替わりメニューによると380円くらいだったので、それなら許容範囲である。
料理2品とお通し3品で、ビールと濃い焼酎×2(ナカお替わり250円)を飲んだら、結構酔ってきたのでシメのお食事を頼む。
満腹でもあったので、麺類の中からシンプルそうな「塩ラーメン」600円を選択。
18時からは息子さんが厨房に入り、下記の塩ラーメンも彼が調理した。

スープは透明だが、町中華でよく見るタイプとは異なり、結構油が浮いているが、塩分は控えめ。
チャーシュー、メンマ、ナルト、ネギという構成の具材に、やや縮れた麺の組み合わせ。

すっかり満腹になり、お会計を済ませお店を出ると、一気に酔いが回ってきた。
近くの居酒屋『それはそれ』で、もう少し飲もうと向かったのだが、普通なら5分くらいで着く距離なのに、
酔って立っていられなくなり、途中の公園やテニスコートのベンチで休んだため、到着まで1時間かかってしまった(恥)。
なお、それはそれマスターの“大楽フーチンおススメ料理”は、四季を問わず注文可能の「冷やしチャーシューメン」だそうだ。
2度目の訪問は、今年1月。ここで紹介した、新年初丼となる「唐揚げ丼」550円を食べた。
実はそのとき、唐揚げ丼と一緒に「野菜スープ餃子」550円も注文していた。

この画像ではわかりづらいが、焼餃子と同様、茹でた餃子が5個入っている。

今年から、餃子は全品50円値上げしたが、野菜とスープが付くのに他と同価格とはありがたい。

唐揚げ丼に移動させて食べたりしたが、中のアンは、焼餃子と違い野菜がほとんど見当たらず。だから同価格なのかな?

大楽フーチンさんの餃子はなかなか美味しいが、「もっともお得なのはスープ野菜餃子」と記しておく。
メニューブックを撮影したので、以下で掲載していく。
まずは麺類。「ラーメン」550円から、つけ麺、焼きそば、冷やし類と、とにかく種類豊富。

さっき食べた塩ラーメンは現在650円、冷やしチャーシューメンは1200円だ。
こちらは、+200円で定食にできる一品料理の数々。オール千円以下という価格設定が素晴らしい。

「一品料理はちょっと多い」という、ひとり飲みのおっさん客には嬉しい、お酒のおつまみ類も用意。

ドリンク類は、ビールやサワー類だけ50円上がった。ホッピー中の(おかわり2回まで)の注意書きには納得。

上記画像には、「海老チリ」や「麻婆豆腐」のハーフサイズ写真もあるが、残念ながら現在は、ハーフ料理はやってないらしい。
他にも、「炒飯」や「中華丼」など、ご飯ものメニューのページもあったが、激しいピンボケで掲載を断念。スマン!
先月、大楽フーチンさんに3度目の訪問。
また早い時間だったので、ワンオペのおばちゃんに中瓶ビールを注文。この日のお通しは刻んだ唐揚げだった。

※銘柄はキリンラガー
一品料理から、これまた好物の「肉と木くらげの玉子炒め」900円をオーダー。

肉は大ぶり、味付け濃いめで、しっかり火が通ったハードな仕上がり。

現在のメインシェフである息子さんが作った、きくらげ玉子炒めも食べてみたいものである。
ビールをお替わりしたら、この日もやはり、大根の煮物にキュウリ漬けと、お通しが2品追加された。

申しわけないが、私は大根と漬物は苦手である。ちなみにこの日のお通しは、200円のままであった。
手が空いたおばちゃんが、客席で休憩していたので、少しお話しさせていただいた。
まず、気になっていた屋号「フーチン」の意味をたずねたら、「中国語で、旦那さんやお父さんとか、そういう意味」と教えてくれた。
おばちゃんによると、お店を始めたのは今から45年前で、当時の屋号は『大楽』だったそう。
市内で何度か移転し、『フーチン』というお店の廃業後に居抜きで入ったため、現在の『大楽フーチン』という屋号になったらしい。
息子さんは、有名な中華料理店で修業していたそうで、おばちゃんも信頼している模様。
昼から夜遅い時間まで、営業時間は長いため、夕方は息子さんが休憩し、おばちゃんが頑張っている。
私は、さほど混雑せずのんびり飲める、夕方のアイドルタイムが好きである。
ビール2本目を飲み終えたが、前々回はホッピーセットで悪酔いしたので、今回は「ウーロンハイ」350円にし、

さらに、ツマミとシメを兼ねた「麻婆炒飯」950円を追加。18時を過ぎたので調理は息子さんだ。
ちなみに、この日も退店後はフラフラに。気付かなかったが、ウーハイの焼酎も濃かったようだ。
しばらくして麻婆炒飯が完成。醤油味の中華スープも付く。

本来はお新香も付くのだが、上記画像の「お通しお新香」の4倍くらいデカい器に盛られたのが来たので、遠慮しておいた。
麻婆豆腐から食べてみたが、いわゆる麻婆らしい辛さと、痺れる辛さの双方を感じる、過去に食べたことのないウマさ!

一方の炒飯も、焼豚、玉子、ナルトと具材こそシンプルだが、これまたウマい!

おそらく、米の炒め具合とか、醤油や塩コショウの加減が、私好みだったのだろう。
どちらも、そのまま食べても美味しいが、一緒に食べても互いを消し合わず、さらに旨味が増幅。
あまり食べたことがない商品だが、ここの麻婆炒飯は世界一ウマい!
と、日本から出たことのない私が訴えても説得力はないが、大楽フーチンさんの麻婆炒飯が絶品だということはわかってほしい。
一気に食べ終え、お会計をお願いした際、おばちゃんに最後の質問。
メニューブックの最後に「飲み喰い放題で3000円より」という魅惑のコースがあったので、

飯田橋『雲仙楼』のように、なにを飲んでも食べても3千円なのかたずねたら、
さすがにそうではなく、一部のメニューだけらしいが、「皆さん満足してくださいますよ」とのこと。
次回訪問時は、そのメニューについても詳しく聞いて、可能ならばそのままコースで飲み食いしたいが、ひとりは不可かな?
冒頭の繰り返しになるが、とにかく個人経営の良店が多い府中市。
ネタのストックはまだあるので乞うご期待! というか、自分の地元・立川市をもっと探索するべきかな…。
大楽(だいらく)フーチン
東京都府中市晴見町3-17-3
JR北府中駅から徒歩約11分、京王線なら府中駅から推定20分以内
営業時間 11時~24時 23時ラストオーダー
定休日 月、その他不定休あり
東京都多摩地区の府中市には、素晴らしい食堂が多数残っている。
その中のひとつが、JR北府中駅からちょっと歩いた場所にある、町中華の『大楽フーチン』。

ファサードに「中華居酒屋食堂」と記してあるように、飲み屋として利用する客も多いが、
近くには高校や大学があり、食事目当ての若者など幅広い世代から支持を得ており、客層は決して悪くない…はず。
初訪問は昨年の夏。定休日の月曜に行ってしまい(苦笑)、数ヶ月後に改めて足を運んだ。 ※店頭画像はそのとき撮影
中休みナシとの情報から、夕方17時頃到着。店内は小上がりも含め、テーブル席のみで約30席。
先客がふた組おり、どちらも飲んでいたので、私も店主らしきおばちゃんに、「中瓶ビール」600円をお願いしたところ、
店名が印刷された箸袋と一緒に、お通しもやってきた。

ニンニクの芽と豚肉を炒めたもので、熱々ではないがビールのいいアテになった。
メニューは豊富で、どれを選ぶか迷うほどだが、おツマミには大好物の「焼餃子」500円と、
壁紙のメニューから、「ねぎチャーシュー ふわふわ玉子炒め」650円をチョイス。

それまで客席で休んでいた、おばちゃんが厨房に入る。18時まではおばちゃんのワンオペだ。
こちらのお店は、上記画像の「学生ラーメン」=麺2玉で500円や、大盛無料などの学生限定サービスを実施しているが、
我々呑兵衛にも、ありがたいサービス(?)が用意されていたので後述する。
まずは、大皿に盛られた、ねぎチャー玉子炒め(略称)が登場。

要するに、刻んだネギとチャーシュー入りの玉子焼きだが、塩味が効いていて、いいおツマミになる。

続いて餃子も焼き上がった。具が詰まって丸みを帯びた形状のが5個。

中のアンは、肉が多めだが臭みはなく、自家製ならではの味わいで美味しい。

ビールを飲み終え「ホッピーセット」500円に変更したところで、先述の飲み客向けサービスを紹介。
1.ホッピーのナカが濃い
中華屋さんでは珍しく、ナカの割合が多い。焼酎の銘柄は不明だが、1杯でそこそこ酔った。

2.お通しが再登場
さきほどの炒め物小皿だけでなく、キュウリの漬物と焼いた鮭まで出てきた。

メニューブックに、「アルコール注文した客はお通し代200円」のような表記があったが、そんな安価なのに太っ腹である。
再度確認してみたら、これはまさか、200円ではなく200 0円→2千円!?

本当に2千円だったら笑えるが、お会計時に他の料理との差額から、お通し代は350円と判明。
焼き鮭は、黒板の日替わりメニューによると380円くらいだったので、それなら許容範囲である。
料理2品とお通し3品で、ビールと濃い焼酎×2(ナカお替わり250円)を飲んだら、結構酔ってきたのでシメのお食事を頼む。
満腹でもあったので、麺類の中からシンプルそうな「塩ラーメン」600円を選択。
18時からは息子さんが厨房に入り、下記の塩ラーメンも彼が調理した。

スープは透明だが、町中華でよく見るタイプとは異なり、結構油が浮いているが、塩分は控えめ。
チャーシュー、メンマ、ナルト、ネギという構成の具材に、やや縮れた麺の組み合わせ。

すっかり満腹になり、お会計を済ませお店を出ると、一気に酔いが回ってきた。
近くの居酒屋『それはそれ』で、もう少し飲もうと向かったのだが、普通なら5分くらいで着く距離なのに、
酔って立っていられなくなり、途中の公園やテニスコートのベンチで休んだため、到着まで1時間かかってしまった(恥)。
なお、それはそれマスターの“大楽フーチンおススメ料理”は、四季を問わず注文可能の「冷やしチャーシューメン」だそうだ。
2度目の訪問は、今年1月。ここで紹介した、新年初丼となる「唐揚げ丼」550円を食べた。
実はそのとき、唐揚げ丼と一緒に「野菜スープ餃子」550円も注文していた。

この画像ではわかりづらいが、焼餃子と同様、茹でた餃子が5個入っている。

今年から、餃子は全品50円値上げしたが、野菜とスープが付くのに他と同価格とはありがたい。

唐揚げ丼に移動させて食べたりしたが、中のアンは、焼餃子と違い野菜がほとんど見当たらず。だから同価格なのかな?

大楽フーチンさんの餃子はなかなか美味しいが、「もっともお得なのはスープ野菜餃子」と記しておく。
メニューブックを撮影したので、以下で掲載していく。
まずは麺類。「ラーメン」550円から、つけ麺、焼きそば、冷やし類と、とにかく種類豊富。

さっき食べた塩ラーメンは現在650円、冷やしチャーシューメンは1200円だ。
こちらは、+200円で定食にできる一品料理の数々。オール千円以下という価格設定が素晴らしい。

「一品料理はちょっと多い」という、ひとり飲みのおっさん客には嬉しい、お酒のおつまみ類も用意。

ドリンク類は、ビールやサワー類だけ50円上がった。ホッピー中の(おかわり2回まで)の注意書きには納得。

上記画像には、「海老チリ」や「麻婆豆腐」のハーフサイズ写真もあるが、残念ながら現在は、ハーフ料理はやってないらしい。
他にも、「炒飯」や「中華丼」など、ご飯ものメニューのページもあったが、激しいピンボケで掲載を断念。スマン!
先月、大楽フーチンさんに3度目の訪問。
また早い時間だったので、ワンオペのおばちゃんに中瓶ビールを注文。この日のお通しは刻んだ唐揚げだった。

※銘柄はキリンラガー
一品料理から、これまた好物の「肉と木くらげの玉子炒め」900円をオーダー。

肉は大ぶり、味付け濃いめで、しっかり火が通ったハードな仕上がり。

現在のメインシェフである息子さんが作った、きくらげ玉子炒めも食べてみたいものである。
ビールをお替わりしたら、この日もやはり、大根の煮物にキュウリ漬けと、お通しが2品追加された。

申しわけないが、私は大根と漬物は苦手である。ちなみにこの日のお通しは、200円のままであった。
手が空いたおばちゃんが、客席で休憩していたので、少しお話しさせていただいた。
まず、気になっていた屋号「フーチン」の意味をたずねたら、「中国語で、旦那さんやお父さんとか、そういう意味」と教えてくれた。
おばちゃんによると、お店を始めたのは今から45年前で、当時の屋号は『大楽』だったそう。
市内で何度か移転し、『フーチン』というお店の廃業後に居抜きで入ったため、現在の『大楽フーチン』という屋号になったらしい。
息子さんは、有名な中華料理店で修業していたそうで、おばちゃんも信頼している模様。
昼から夜遅い時間まで、営業時間は長いため、夕方は息子さんが休憩し、おばちゃんが頑張っている。
私は、さほど混雑せずのんびり飲める、夕方のアイドルタイムが好きである。
ビール2本目を飲み終えたが、前々回はホッピーセットで悪酔いしたので、今回は「ウーロンハイ」350円にし、

さらに、ツマミとシメを兼ねた「麻婆炒飯」950円を追加。18時を過ぎたので調理は息子さんだ。
ちなみに、この日も退店後はフラフラに。気付かなかったが、ウーハイの焼酎も濃かったようだ。
しばらくして麻婆炒飯が完成。醤油味の中華スープも付く。

本来はお新香も付くのだが、上記画像の「お通しお新香」の4倍くらいデカい器に盛られたのが来たので、遠慮しておいた。
麻婆豆腐から食べてみたが、いわゆる麻婆らしい辛さと、痺れる辛さの双方を感じる、過去に食べたことのないウマさ!

一方の炒飯も、焼豚、玉子、ナルトと具材こそシンプルだが、これまたウマい!

おそらく、米の炒め具合とか、醤油や塩コショウの加減が、私好みだったのだろう。
どちらも、そのまま食べても美味しいが、一緒に食べても互いを消し合わず、さらに旨味が増幅。
あまり食べたことがない商品だが、ここの麻婆炒飯は世界一ウマい!
と、日本から出たことのない私が訴えても説得力はないが、大楽フーチンさんの麻婆炒飯が絶品だということはわかってほしい。
一気に食べ終え、お会計をお願いした際、おばちゃんに最後の質問。
メニューブックの最後に「飲み喰い放題で3000円より」という魅惑のコースがあったので、

飯田橋『雲仙楼』のように、なにを飲んでも食べても3千円なのかたずねたら、
さすがにそうではなく、一部のメニューだけらしいが、「皆さん満足してくださいますよ」とのこと。
次回訪問時は、そのメニューについても詳しく聞いて、可能ならばそのままコースで飲み食いしたいが、ひとりは不可かな?
冒頭の繰り返しになるが、とにかく個人経営の良店が多い府中市。
ネタのストックはまだあるので乞うご期待! というか、自分の地元・立川市をもっと探索するべきかな…。
大楽(だいらく)フーチン
東京都府中市晴見町3-17-3
JR北府中駅から徒歩約11分、京王線なら府中駅から推定20分以内
営業時間 11時~24時 23時ラストオーダー
定休日 月、その他不定休あり