久しぶりに筆を持った。
墨は100年ほど前の中国の墨。
書き心地が良かった。
30年前の6月4日、
私は香港から飛行機に乗り桂林空港に降りた。
3度目の中国旅行。
空港から出た時から街中は雰囲気が違っていた。
全ての公共バスなどが動いていない。
やっとタクシーを拾ってホテルに向かい、
早速繁華街に出ると、デモ行進が行われていた。
すれ違った日本人観光客から、
『昨夜天安門で解放軍がデモ隊を鎮圧し大勢が殺されている』
気を付けて下さいという情報だった。
危険なので、カメラなどはしまい込み街中を歩いた。
騒然としている街中を観光した後、
ホテルに戻るとすべてのテレビが、
日本の報道とは全く違う北京のデモの状況や、
上海の焼き討ちなどのニュースが流れていた。
全ての番組は放送されず、同じ画像が流れるだけだった。
次の目的地西安を列車で行こうと思っていたが、
列車が全て運行されておらず、切符は買えない。
急遽、3日後の飛行機のチケットを購入し、
取りあえず漓江下りなど桂林を観光した。
神戸空港から新千歳空港への帰路、
東北上空に差し掛かったころだろうか。
不思議な雲を見た。
眼下が雲海に覆われ、大地は見えない。
その雲海の中に突然 “雲の道” が現れた。
太く堂々としたその道は、進行方向に向かって出来ていた。
それを撮影して、しばらく時間が経過した後、
再び “雲の道” が現れた。
珍しい現象だと思った。
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