『綺麗な字が書きたい…』
『字が上手になりたい…』
『年賀状を筆で書きたい…』
多くの人は、そんな願が書道を始める動機となっている。
綺麗な字とは?、上手になりたい?-は、抽象的な言葉である。
“綺麗”と言うのは人によって感じ方が違うし、
“上手”とは、どこまでのレベルが上手で、
どこから下手なのかと言う基準が無い。
さて、みなさん!
新聞や本の活字は、整っている字ですが、美しく魅力があるでしょうか?
私は、綺麗な字を書くのではなく、魅力ある字を追及するのが、
書道を上手になる道だと思います。
人間も文字も外見だけ美しくても、内面的な美しさがないと、
心引かれる魅力が無いと思うのです。
次に「上手になりたい」ですが、
上手と言う言葉も、また曖昧です。
でも、私は上手を「やり方がうまい」と言うことに集約されます。
つまり書道の技術的なことです。
筆使いが上手、墨の扱い、文字の配置やバランスの取り方等々です。
一概に『綺麗な字が書きたい!』と言っても、
いろいろな要素があるのです。
今日習い始め、明日すぐ上手な字が書ける。
そんな単純なものではありません。
追求する道のりは長いのです。
私は、心のこもった魂のある字を表現していきたいと考えています。
35年以上書道に取り組んでいますが、
到達は出来ず、まだまだ修行中の身です。
ただ一つ言えることは、楽しんでいるのです。
(翔雲書道教室)