素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

月下美人が咲きました

2010年10月10日 | 日記
 一雨ごとに、秋になっていく感じである。3~4日周期で変わり目がくる。10日(旧体育の日)前後は、確率的に最も晴天が多い日と聞いた。とはいっても45年以上前の東京オリンピックの開催日を決める時だから、現在の確率はさだかではない。不思議なもので、中学生だった私にはその話がとても印象深く、いまだに思い込んでいる次第である。猛暑の影響で、柿の実に影響が出ているという。近くの柿の木に実を見つけたら、少し嬉しくなった。

 月下美人も例年に比べて、花のつきが悪い。2、3日前につぼみがついていると思っていたが、雨が続いたので見ていなっかたら、昨夜、大きな花を咲かせていた。一夜限りの命なので、いそいで玄関に入れて、この秋第一号の月下美人の花を楽しんだ。独特の甘酸っぱい香りも広がり、いい雰囲気になった。

 昨夜のNHK“ワンダー×ワンダー京都・銀閣500年の謎”は面白かった。銀閣寺の創建寺の姿や月との関係なども興味深かったが、一番心が動いたのがエンディングでの主のいない居間に花を活け続けているという話。

   綿々と続いている事実と1本1本の花がそれぞれまっすぐ独立しつつ、お互いに活かしあっているという話。なぜか強く心に響きました。

 今、強く興味を持ち始めた白洲正子さんの『花日記』の中に“花をいける”という一文がある。

 花をいけるというのは、実にいい言葉だと思う。花は野にあっても、生きているのに違いはないが、人間が摘んで、器に入れ、部屋に飾った時、花はほんとうの生命を得る。自然の花は、いってみればモデルか素材にすぎず、いけてはじめて「花に成る」のである。

 活けられた花をTVの画面で見た時、「こういうことか」と思った。
コメント
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