素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

ジム帰り追憶誘うあけびの実

2014年10月21日 | 日記
 11:00よりジムで「Lookin'Body」の測定をしてもらった。前回は6月24日、原則は3ヶ月毎だがスタッフがうっかりしていて1ヶ月後の今日に設定された。6月22日より大阪マラソンに向けて体重や体脂肪、トレーニング記録などをノートにきっちりつけてきたので、一応その4ヶ月の取り組みの成果を数字でつかむ機会と位置付けてきた。結果は、満足できるものであった。
 今日は気分的に自転車ではなくて歩いていきたかった。自転車だと見逃してしまうものを発見できるのではという予感めいたものが働いた。

 行きに通った道が帰る時には工事中となり通行止めになっていた。それで3本ある坂道のうち普段は通らない左側の道を上がることになった。坂道を上り切った所で、懐かしい実が目に入った。
   あけびの実である。数年前の自治会の大掃除の時「その蔓は切らないでください。工作の大事な材料になるのです」と叫んでいたご婦人がいて「こんな所にあけびが自生しているんだ」と驚いたことを思い出した。ただあまり通らないので実がついている姿を見るのは今日が初めてであった。

 放課後、友人たちと、刃物で割ったようにパカッと開いたあけびの実の中の白い果肉の甘い味を求めて横山一帯を駆け回ったことが思い起こされた。おやつは野山時には畑の実でまかなう縄文時代のような採集生活を営んでいた。思い出はいろいろあるが、一番鮮明に覚えているのは、たくさんのあけびの実をポケットにつめて家で食べようと意気揚々と引き揚げていた時に、美味しそうな柿の実に出くわし、1個だけ拝借し、あけびの実とどちらがうまいか比べてみた。軍配は当然だが柿の実にあがった。その甘さに比べるとあけびの実は水っぽくてとても食する気にはなれず、全部捨ててしまった。その代りに柿の実をと手を伸ばしていたら畑の持ち主があらわれて「コラッ」と一喝された。柿泥棒はだめだが、そんなに食べたいならもっとうまい大きな柿の実をあげるというので別の所に連れて行かれた。

 そして食べさせられたのが大きな渋柿であった。柿を盗んだ後ろめたさもあったので、言われるがままに半分以上を食べざるを得なかった。あのバツはまことにこたえた。帰り道、痺れている口の口直しに少しはなったのにと、あけびの実を捨てたことを悔やんだものだ。
コメント
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