妻が関わっている「ひらかた環境ネットワーク会議」の環境教育部会では、小学校への出前授業を行っている。11月の出前授業では「校庭にある木を通じて環境のことを考える」という内容を予定している。その一環として、校庭の木23種にネームプレートを付けようということになった。当初は名前だけということだったが、簡単な解説も入れた方が良いのではということになり、Sさんが原案を作ってくれた。ウィキペディアを参考にしたので、語句や表現が小学生(高学年)に難しいのではという指摘があった。
例えば、キンモクセイの場合は「秋に橙黄色の花を咲かせて甘い香りを放ちます。名の由来は、樹皮が動物のサイ(犀)の足に似ていることから中国で「木犀」と名付けられ、ギンモクセイの白い花色に対して、橙黄色の花を金色に見立ててキンモクセイといいます。」という案。
各自持ち帰って次回のミーティングまでに考えてくるということになった。妻からその話を聞いた時、私の気持ちが動いた。「ちょっとやらせてもらっていいか?」と言った時は安易に考えていたが、いざやってみるとなかなか難しい。Hさんの発案でQRコードも付けるので学術的な解説よりも、その木のポイントになることを平易に解説することを目指した。字数もかぎられているので思いの外苦労した。ちなみに、キンモクセイは次のように改訂した。
「秋に小さなオレンジ色の花が、葉の付け根に集まって咲き甘い香りを放ちます。白い花のギンモクセイに対してオレンジ色を金色に見立ててキンモクセイといいます。春のジンチョウゲ、初夏のクチナシとともに強い香りを放つ「三大芳香花(ほうこうか)」です。
この作業をしている時、三浦しをんさんの「舟を編む」のことが頭に浮かんだ。(2012年1月22日、23日のブログで書いている)辞書作りではないが共通する思いを感じた。この物語は言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた出版社の営業部員・馬締光也が新しい辞書『大渡海』の完成に向け、編集部の面々と歩む長い長い旅の話である。
23日のブログの中にあった松本先生を支えながら辞書づくりに会社人生を捧げてきた、定年間近のベテラン編集者荒木の言葉「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」「ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かびあがる小さな光を集める。もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために。もし辞書がなかったら、俺たちは茫漠とした大海原をまえにたたずむほかないだろう」が改めて心に沁みた。
「シラカシ(白樫)は、ブナ科コナラ属の常緑高木、いわゆるカシ類の一種です。和名の由来は、材が白色であることから名付けられています。果実は堅果(いわゆるどんぐり)で、下部は殻斗に包まれ、その年の10月 ~11月頃に熟します」
となっていたシラカシの解説は「ブナの仲間で、材の色が白いことから名づけられています。ドングリのなる木の一つで、ドングリの帽子(穀斗)に6~8本の横縞(よこじま)が入るのが特徴です。日本にある20種類余りある他のブナの仲間のドングリと比べてみるのも楽しいです。」と改訂した。
夕食後、ほろ酔い気分での改訂作業はいい刺激になった。
例えば、キンモクセイの場合は「秋に橙黄色の花を咲かせて甘い香りを放ちます。名の由来は、樹皮が動物のサイ(犀)の足に似ていることから中国で「木犀」と名付けられ、ギンモクセイの白い花色に対して、橙黄色の花を金色に見立ててキンモクセイといいます。」という案。
各自持ち帰って次回のミーティングまでに考えてくるということになった。妻からその話を聞いた時、私の気持ちが動いた。「ちょっとやらせてもらっていいか?」と言った時は安易に考えていたが、いざやってみるとなかなか難しい。Hさんの発案でQRコードも付けるので学術的な解説よりも、その木のポイントになることを平易に解説することを目指した。字数もかぎられているので思いの外苦労した。ちなみに、キンモクセイは次のように改訂した。
「秋に小さなオレンジ色の花が、葉の付け根に集まって咲き甘い香りを放ちます。白い花のギンモクセイに対してオレンジ色を金色に見立ててキンモクセイといいます。春のジンチョウゲ、初夏のクチナシとともに強い香りを放つ「三大芳香花(ほうこうか)」です。
この作業をしている時、三浦しをんさんの「舟を編む」のことが頭に浮かんだ。(2012年1月22日、23日のブログで書いている)辞書作りではないが共通する思いを感じた。この物語は言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた出版社の営業部員・馬締光也が新しい辞書『大渡海』の完成に向け、編集部の面々と歩む長い長い旅の話である。
23日のブログの中にあった松本先生を支えながら辞書づくりに会社人生を捧げてきた、定年間近のベテラン編集者荒木の言葉「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」「ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かびあがる小さな光を集める。もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために。もし辞書がなかったら、俺たちは茫漠とした大海原をまえにたたずむほかないだろう」が改めて心に沁みた。
「シラカシ(白樫)は、ブナ科コナラ属の常緑高木、いわゆるカシ類の一種です。和名の由来は、材が白色であることから名付けられています。果実は堅果(いわゆるどんぐり)で、下部は殻斗に包まれ、その年の10月 ~11月頃に熟します」
となっていたシラカシの解説は「ブナの仲間で、材の色が白いことから名づけられています。ドングリのなる木の一つで、ドングリの帽子(穀斗)に6~8本の横縞(よこじま)が入るのが特徴です。日本にある20種類余りある他のブナの仲間のドングリと比べてみるのも楽しいです。」と改訂した。
夕食後、ほろ酔い気分での改訂作業はいい刺激になった。