素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

『「反・東大」の思想史』(尾原宏之・新潮選書)

2024年07月26日 | 日記
 人種差別や性差別は無くなってはいないが、それに対して疑念を持つ人が増えていることが確かな今にあって、学歴偏重主義は容認され拡大しているのではないかと思う。多様化を尊重する流れの中で、東大を頂点とする「学歴」への偏見、思い込みだけ頑強な堰となっている。

 今井むつみさんは、人間には「偏見や先入観、歪んだデータ、一方的な思い込みや誤謬を生み出す認知の傾向」=「認知バイアス」を各自が持っていることを心に留めなければいけない。と著書の中で繰り返し強調されていた。

 そして、「何回説明しても伝わらない」ということが起る根本にこの「認知バイアス」の存在があるという自覚がコミュニケーションの取り方を変える鍵を握っている。しかし、人は自分が持っているバイアスに気がつくことが簡単にはできないということがやっかいである。

 「この世界で生きていくということは、自分の芯を持ち続けながら、別のスキーマを持った人々の立場や考え方を理解し、折り合いながら暮らしていくことです。相手の中にも自分の中にも存在する認知バイパスに注意しながら、物事を一面的ではなく様々な観点から評価し、判断する。自分の所属する、帰属する集団の価値観4を、一歩引いて見つめてみる。メタ認知をしっかりと働かせることを意識していく。しかし自分の芯はぶれさせない。」という今井さんの言葉を肝に銘じたい。

 日本の「学歴信仰」を多面的に考える道しるべになる本を見つけ、読み始めたところである。さらなる猛暑が見込まれる8月はこの本とともに過ごそう。


 
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コエビソウ

2024年07月25日 | 日記
 この時期、家の前に並べられた鉢の中で異彩を放っているのがコエビソウである。花穂を覆っている薄茶色の幾重にも重なった苞の間から小さな白い花が出てくるように咲いている
  花よりユニークな苞の方が圧倒的な存在感がある。和名のコエビソウ(小海老草)もこの苞が小海老の尻尾に似ていることが由来。英名は「Beloperone(ベロペロネ)」。ギリシャ語の「belos (矢)」と「perone(留め金)」という意味が含まれていて、重なり合った苞が矢のように見えることから付けられたようだ。

 花言葉は「ひょうきん」。風に揺れると小海老が踊っているように見えることが由来。また「思いがけない出会い」もある。重なっている苞の隙間から白い花が出てくるように咲くことからイメージして付けられたという。

 見る人によっていろいろなイメージが湧くのが魅力かな。私は、エビの尻尾より怪獣の顔に見えることが多い。ヤマタノオロチを連想し「ひょうきん」というよりグロテスクと感じるのだ。
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葉は茂り花も咲いたが実が見えず

2024年07月24日 | 日記
 交野みどりネットから配布されたゴーヤの苗は順調に育っている。添付された栽培のポイントに忠実に育てた。5の付く日を肥料の日と決めて10日に一度きっちり肥料を与えてきた。そのためか、例年より葉が大きく元気に繁っている。
 しかし、他所の家では実がついてきているのに我が家のは実が見当たらない。貸農園で多くの野菜を栽培している方がジムにいるので尋ねてみると、いくつかアドバイスしてくれた。

 基本は、雄花と雌花の受粉が成立しないと実はできない。それらを阻害している要因を考えれば良いとのこと。
*葉がよく成長しているのは肥料のやり過ぎかもしれないので控えてみてはどうか?
*葉が多いと虫が花を見つけにくくなり受粉できないのかもしれない。
*猛暑のせいで虫そのものの活動が鈍っているかもしれない。
*雄花に比べて雌花は少し遅れて咲くので7月いっぱい水をきっちり与え様子を見たらどうか?
ということで待つことにした。進展がなければ虫に頼らず、一緒に受粉作業をして下さるとのこと。

 
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星田妙見宮・星降り祭

2024年07月23日 | 日記
 今日、星田妙見宮で「星降り祭」があった。早くから近辺の道路わきに「星降り祭」の旗が立てられPRされていた。ずっと「ほしふりまつり」と呼んでいたが、広報を見ると「ほしくだりさい」が正しいことが分かった。

 10年以上前に一度だけ行ったきりご無沙汰していた。16時からお火焚祭(登籠の滝大護摩供)、18時30分から湯立て神楽となっていたので夕食後、涼みがてらに出かけることにした。18時を過ぎてもまだ陽は高いが参道に入ると木々のおかげで暑さはやわらぐ。登籠の滝の前には16時からのお火焚祭(大護摩供)の跡が残っていた。
   彗星探索家や地元に古くから伝わる話をまとめると、この滝壺含め山の斜面が隕石が衝突した際の衝撃で吹っ飛び馬蹄型として残っていること、またこの地域はもともと鉄がなかったのに鍛冶屋や刀作りが盛んだったのは隕石の鉄によるものと推察されている。彗星探索家の木内氏は「816年に北斗七星と同じ方向のペルセウス座流星群の母彗星スイフト・タットル彗星のかけらがここに落下した」と述べている。

 湯立て神楽が始まるまで15分ほど時間があったので、階段中腹にある木戸門に15年前に密かに貼った千社札がどうなっているか確かめたくなって思い切って急階段を上ることにした。
  新たに一枚加わっていたが私の札もかろうじて無事であった。階段は上りより下りのほうが気を使う。これでバランスを崩し転がり落ちたら目も当てられない。7月に入ってから救急車にお世話になった知人出ているので慎重に足を運んだ。戻ると程なく湯立て神楽の神事が始まった。
佐々木宮司の祝詞の奏上に続いて、巫女による舞いが始まった。清め、湯立て神事、剣舞と太鼓と笛の音にのって厳かにすすめられた。周りの木々にとまる鳥やセミの鳴き声も調和していい感じだった。
           静寂に包まれた境内を出るとそこは別世界。露店が並び妙見河原の特設舞台では、だんじり保存会のメンバーによる伊勢音頭や星田妙見太鼓による和太鼓などで盛り上がっていた。
    いい気分転換になった。 
 



 
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特定健診へ

2024年07月22日 | 日記
 特定健診は平成27年(2015年)を最後にずっと受けて来なかった。毎年年度初めに受診券が送られてくるが無視していた。昨年度、自分の身の回りで心身の不調に悩む人が増え、年1回の検診でチェックをする必要があるかなと思い直した。

 去年の11月、星田会館で8年ぶりに特定健診を受診した。久しぶりの検診に緊張したのと寒くなってきたこともあり血圧の2回の平均が143-94と目安140-90ラインを越えたため、すぐに別室での面接指導を受けた。もともと血圧に関しては最高が100~110と身長の割に低いということで心配されてきたが、70歳を過ぎてからジムで運動前に測定する値が135~145とアップしてきた。そのこともあり心にゆとりがなかったのも確かであった。

 そこで今年度は夏の気温の高い時に受診することにした。ジムでの血圧も暖かくなってきたらほぼ135前後で安定している。たまに140を超えることはあるが冬場ほどではない。それでも、万が一去年のように面接指導になった時に備え、ジムで毎回記入しているメディカルシートのコピーを準備していった。
 そのことで心にも余裕が出来たのかリラックスして検査を受けることができ、ノーチェックで終了した。詳しい数値は1カ月後に郵送されてくるが、とりあえず血圧でひっかからなかったのでホッとした。
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