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凄まじい緊迫感!「使命と魂のリミット」by東野圭吾

2015年02月09日 | 小説レビュー
~「医療ミスを公表しなければ病院を破壊する」突然の脅迫状に揺れる帝都大学病院。
「隠された医療ミスなどない」と断言する心臓血管外科の権威・西園教授。
しかし、研修医・氷室夕紀は、その言葉を鵜呑みにできなかった。
西園が執刀した手術で帰らぬ人となった彼女の父は、意図的に死に至らしめられたのではという疑念を抱いていたからだ…。
あの日、手術室で何があったのか?今日、何が起こるのか?大病院を前代未聞の危機が襲う。「BOOK」データベースより


久しぶりに東野圭吾作品を読みました!やっぱり凄い作家さんだと改めて思いました。

病院が主なステージとして展開する「医療ミステリー」なんですが、ある程度の医学用語が出てくるものの、そこに片寄りすぎることなく、物語を進行させていく絶妙のバランス感覚ですね!

後半にかけて、警察と犯人、そして主人公が複雑に絡み合い、まさに命がけ、一触即発の事態へと緊迫感を高めていく筆力は圧巻です。

クライマックスでは思わず涙がこぼれました(T_T)。小説で泣くのは久しぶりの感覚でしたね。

この作品は登場人物に感情移入してしまいますよ!それこそ「物語にダイブ」です。

エンディングも綺麗にまとめてくれてあり、これはスタンディングオベーションものですな!

★★★★4つです。