「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

まさに!痛快エンターテイメント!「ゴールデンスランバー」by 伊坂幸太郎

2015年02月11日 | 小説レビュー
~衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。
なぜだ?何が起こっているんだ?俺はやっていない―。
首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。
行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。「BOOK」データベースより


前からずっと読みたかった作品なんですよね!

伊坂幸太郎氏の集大成とも言われている「ゴールデンスランバー」ですが、まさにスゴい作品でした。

読み終えたあとに、「はぁーー!(о´∀`о)」と、自然と目尻が下がり笑みがこぼれました。

終盤に、二転三転四転五転ぐらいしながら、張り巡らせてある伏線が一気に回収されていく技法は、もう感嘆のタメ息しか出ませんね!

東野圭吾作品のもつ、まさにビンビンに張り詰めた緊迫感とは違う、どこか「のどか」「コミカル」というか、そんな簡単な言葉で形容できない「愛すべきキャラクター達」が、クライマックスに向かって、縦横無尽に駆け回ります。

でも、この「ゴールデンスランバー」や「ラッシュライフ」、「陽気なギャングが地球を回す」などの快作が、単なるハートフルコメディ?や、冒険活劇?のように軽く扱われないのは、素敵な登場人物達が交わす何気ない会話の中の一言、表情、所作が、「ズンっ!」と読者の心に響くからだと思います。

「家族、親子、兄弟、恋人、友達、仲間、先輩後輩、上司部下、etc・・・」、世の中には色んな人間関係が存在していますが、伊坂さんから、「人間同士の絆や信頼感をもっと感じよう!」、「あなたが生きる世界は思っているより素晴らしいはずだ!」と、語りかけてきてくれるような、本当に気持ちの良い作品ばかりです。

こういうところが、人々の心を掴まえて離さない(少なくとも私と、私が通う図書館の人は完全にやられてます(^_^;))、伊坂さんの素晴らしいところなんですね!

みんな!伊坂作品を読みまくりましょう!きっと、心に清々しい風が吹きわたることでしょう!

★★★★4つです!