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画竜点睛を欠く?「レベル7」by宮部みゆき

2015年02月28日 | 小説レビュー
~レベル7まで行ったら戻れない―。謎の言葉を残して失踪した女子高生。
記憶を全て失って目覚めた若い男女の腕に浮かび上がった「Level7」の文字。
少女の行方を探すカウンセラーと自分たちが何者なのかを調べる二人。
二つの追跡行はやがて交錯し、思いもかけない凶悪な殺人事件へと導いていく。
ツイストに次ぐツイスト、緊迫の四日間。気鋭のミステリー作家が放つ力作長編。「BOOK」データベースより


かなり分厚い作品でしたが、エンディングまで一気に読ませてくれました!

タイトルから何となく「近未来SF」的な物語を想像しましたが、全然違いました(^_^;)

ヒューマンミステリーというか、ホロリとさせる場面や、クスっと笑わせてくれるシーンがあり、なかなか惹かれます!

展開も二転三転、さらに捻れて絡まり、それが少しずつ少しずつ、まさに霧が晴れるように解き明かされていきます。

「どうなん?」、「ええっ!?」、「こいつがあんときの!?」と、チリチリするような緊張の連続です。

エピローグまでを100とすると、90までは本当に素晴らしく、非の打ち所のないストーリー展開です!

しかし、最後のオチが若干迫力が欠けており、まさに「画竜点睛を欠く」という、少し残念な気持ちになります(T_T)

それでも、物語のクオリティの高さはかなりのものがあります!本当に練りに練られたプロットに引きずり込まれますよ!

読んで損はない傑作です!オススメします!

★★★☆3.5です。