「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

ビバ!ドコモポイント(*^_^*)

2017年09月26日 | パソコン
ウチのプリンターの使い道は・・・、

「年賀状印刷80%、写真印刷10%、文書印刷・コピー10%」てな具合で、年間稼働率は10%ぐらいでしょうか

なので、割と長持ちしてます。

前のプリンターは、5~6年ほど前の年末に年賀状を印刷しようと思ったら、壊れてたということで、慌ててヤマダ電機に走りました。

なので安物の間に合わせで買ったキャノンのプリンターでしたが、これもとうとう壊れてしまい、「まぁ年賀状シーズンまで、少しあるけど、直前に慌てて買うよりも、余裕を持って買いましょう」ということで、ネットで色々調べていたところ、エプソンのカラリオPX-045Aというのが、コストパフォーマンス的に最適だとなりました。

早速、アマゾンなどで買おうと思いましたが、以前、近くのジョーシン電機に行ってヘッドホンを買った時に、「ドコモポイントを使われますか?」と聞かれたことを思い出しました。

帰り道にジョーシンに寄ってみたところ、カラリオPX-045Aの在庫があり、価格も5,000円程度だったので、即決しました。

そして「ドコモポイントで買えますか?」と聞くと、「もちろん大丈夫ですよ」とのことで、あっさりと買えました。

なんせ、毎月の公共料金とかもドコモの引き落としになっているので、ドコモポイントがドンドン貯まっており、現在のところ37000ポイントほどあったんですね。 その中から5000ポイントを使って、タダみたいに購入できました

美しい描写と心地よい文章「恋」by小池真理子

2017年09月26日 | 小説レビュー
~1972年冬。全国を震撼させた浅間山荘事件の蔭で、一人の女が引き起こした発砲事件。
当時学生だった布美子は、大学助教授・片瀬と妻の雛子との奔放な結びつきに惹かれ、倒錯した関係に陥っていく。
が、一人の青年の出現によって生じた軋みが三人の微妙な均衡に悲劇をもたらした…。
全編を覆う官能と虚無感。その奥底に漂う静謐な熱情を綴り、小池文学の頂点を極めた直木賞受賞作。「BOOK」データベースより


「小池真理子氏の作品を読むなら、まずは『恋』から」という声が多かったので、一番初めに読むことにしました。

石原さとみ主演でドラマ化もされています。

ノンフィクションライターの鳥飼が、浅間山荘事件の短編記事を書くにあたって、過去の地元紙を取り寄せると、片隅に「女子大生が発砲、一人死亡、一人重傷」という小さな記事を見つけてしまいます。

大々的に報道される浅間山荘事件の陰で、ひっそりと殺人事件が起こり、その後、しばらくして忘れ去られていったであろう、この事件を起こした加害者「矢野布美子」に、何か強い磁力で惹きつけられ、矢野布美子の影を追いかけ始めます。

やっとの思いでたどり着いた矢野布美子は、すでに病に侵されており、死期が迫ってきていました。鳥飼との信頼関係を築いた布美子は、最後の力を振り絞って、今まで誰にも語ることが無かったこの事件の真相を静かに語り始める・・・。というところから物語がスタートします。

私が、『恋』というタイトルの意味に気づいたのが中盤あたりで、主人公の女子大生、布美子は過去にも男性と付き合ったことはあったのですが、「こんな世界があったのね!」と、まさしく「初めての恋」に落ちていきます。

とは言っても、誰かを好きになるというよりも、大学助教授・片瀬信太郎と、その妻の雛子の間に挟まれて、片瀬夫婦を好きになるというか、二人と一緒に過ごす時間が愛しくなるというか、二人と一緒にいる自分が大好き・・・みたいな感じです。

初めての夏、軽井沢の別荘で過ごした時間は、まさに布美子にとって至福の1ヶ月あまりであったと思います。見るもの、触れるもの、食べるもの、会う人たち・・・、それら全てが初体験で、感動の連続であったようです。

ところが、その幸せな時間も、大久保という青年の出現によって暗転します。歯車が狂い始めたというか、布美子自身も語っているように、破滅に向かって進んでいくストーリーの歯車が「ガチャリ」と噛み合い、思いもよらぬ災いの渦に呑み込まれていきます。

結末がわかっているだけに、「どのようにして、この惨劇が起こってしまったのか?」という疑問に対する答えを求めながら読み進める手が止まらなくなりました。

片瀬夫婦には、誰にも言えなかった重大な秘密があり、その秘密を信太郎から聞かせられた布美子は愕然としますが、それが引き金になったわけではなく、大久保青年の言葉によって、その引き金を引いてしまいます。

そして、獄中でわずかに抱いていた願いも叶うことなく、刑期を終えた布美子は、家族とも縁を切り、人目を避けるように生きていきます。そこで冒頭のライター:鳥飼との出会いへと繋がっていく訳です・・・。

エピローグで、片瀬夫婦がマルメロ(かりん)と一緒に鎌倉で静かに暮らしていてくれたのが救いでした。

感想としては、その秘密の重大さが思ったほどではなかったことと、布美子と大久保の対決シーンの描写が若干薄く、ボヤけてしまっていて、少し物足りなさを感じました。何となく東野圭吾氏の小説を読んでいるような錯覚も覚えましたね。

いずれにしても、小池真理子氏の書く文章は、情景描写、人物描写、心理描写が巧みで、色んな場面々々が美しく、メロディアスで鮮やかに表現されています。本当に読んでいて心地よい作品でした。
★★★☆3.5です。