「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

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チャンチャン( ´△`)「ボーダー」by垣根涼介

2017年09月28日 | 小説レビュー
~渋谷のチーム「雅」を解散して3年。
カオルは東大生となり、アキは裏金強奪のプロとしてそれぞれ別の道を歩み始めていた。
ところが、ファイトパーティを模したイベントを見たという級友の話を聞き、カオルは愕然とする。
あろうことか主催者は「雅」の名を騙っていたのだ。
過去の発覚を恐れたカオルはアキに接触するが…。「BOOK」データベースより


『ヒートアイランド』シリーズのラストを飾るべく作品のはずですが、やっぱり、こういうシリーズものは一作目が一番良いね(^_^;)

誰かのレビューにもありましたが、油っこいけど美味しい中華料理のフルコースを食べた後の、杏仁豆腐のようなもんでした。

相変わらず、垣根氏の文章は読みやすく、サラサラと進みます。

しかしながら、柿沢も桃井も、そしてアキさえも、あのクールで切れ者の印象は消え去り、ファニーなギャングになってしまっています。

これも構成上仕方のないことなんでしょうか?

北斗の拳やドラゴンボールでも、敵はドンドン強大になり、レベルがグングン上がっていって、「どこまで強くなるんや!」って突っ込みを入れたくなりますが、この『ヒートアイランドシリーズ』では、敵はショボショボになっていくばかりで、最後なんて屁みたいなもんでした。

特に、かつて渋谷で最高最強を誇った『雅』のトップ6が3年ぶりに結集してのエンディングは、なんとも締まらんペラペラな会話のやりとりで、「う〜ん、垣根さん、どしたん?」って感じでした。

また、違う切り口のシリアスな作品を読んでみたいですね。
★★☆2.5です。