十七に曰く、それ事はひとり断(さだ)むべからず。かならず衆とともに論(あげつら)うべし。少事はこれ軽(かろ)し。かならずしも衆とすべからず。ただ大事を論うに逮(およ)びては、もしは失(あやまち)あらんことを疑う。ゆえに衆と相弁(あいわきま)うるときは、辞(こと)すなわ理(り)を得(え)ん。
第十七条 そもそも事は独断で決めるべきではない。かならず、皆と一緒に議論すべきである。小さな事は軽いので、かならずしも皆と相談する必要はない。ただ大きな事を議論するに当たっては、あるいは過失がありはしないかと疑われる。それゆえに皆と互いに是非を検証し合えば、その命題が理にかなうであろう。