彼は自分の人生を諦めていた
私の元に来た時は心臓が正常に動かない状態
薬を飲んでも効かず苦しそうだった
私は彼に聞いてみた
「あなたは本当に病気を治したいと思っていますか?」
この質問は彼にとって自分探しをする第一歩となった
「私にはあなたが病気を治したいと言っている言葉の中に治したくないという感情を見るのです」
彼はびっくりした顔で私を見た
「本当にあなたが病気を治したいと思っていたら、あなたは私が言う事を言い訳を自分に与えずに聞くでしょう。でもあなたは病気になりたくてなっているとしか思えないのです」
「もし私が絶対にこれをしたら治ると言ったらあなたは毎日それを実行しますか?」
彼は毎日はできないと答えた
「あなたは病気になる事で人から優しくされる愛を欲しがっています。だから入院をするんだーと言って何回も入院をしています。」
彼のエネルギーは愛を自分に向けるため、今までの人生の大半をかまってもらうために病気を用いていた
彼は10人兄弟の一番下。お父さんは彼が5歳の時に死別
母は10人の子供を一人で育てるため商売をし
一番下だった彼は愛されてはいたが、かまってもらう事は少なかった
彼が病気の時、母は忙しい仕事の合間に彼の寝床に来ては優しく声をかけるのだった
彼は母が忙しいのを知っていた
彼は母が生きている間は絶対に母を困まらせるような事はしなかった
彼は大人になり、女性の中に母を見るようになった
結婚しても彼の母のようなエネルギーを見つける事はなかった
彼は愛しているという言葉を一度たりとも言わなかった
彼の母は彼が27歳の時に亡くなった
彼は結婚してからも何百人という女性と関わり、母を捜していた
彼が母を見つける事はできなかった
彼は寂しかった
母に会いたかったのだ
女性を見るたびに母を捜した
母の面影を・・・
彼が4人目の女性と結婚しそれも離婚に終わった
彼は本当に一人になった
彼の髪は白くなった
彼の4番目の妻は自分に正直だった
彼にいつも全身でぶつかっていった
喧嘩は半端じゃなかった
別れてから随分と年月がたった
彼は浮気をされた妻が忘れられなかった
彼に全身でぶつかってくる彼女が自分をどれだけ愛してくれていたのかに気づき始めたのだ
彼は自分の気持を正直に話す事はなかった
いつもどちらかを決めれない
人生を言い訳をつけてやらない自分に向き合っていなかったのだ
彼は人を愛する事がどんな事か知らなかった
愛を口にしたことはなかったのだ
彼は彼女の中に母を見つけていた
妻が好きな人ができたといって裏切られた事から抜けられなかった
そして人生も人も誰も信用できないでいた
愛する事は信頼する事。そう思っていたのだ
「あなたが本当に自分を変えたいと思っているならば、あなたは今すぐ今までの人生を生き方や考えの癖を変えるでしょう。
そうなりたいという強い思いがエネルギーを変えるからです。
言い訳を考えていつも自分を決めないでいる人生なら、あなたは生きていながら生きていない事になります。
あなたは本当に病気を治し、自分の人生を全うしたいと思いますか?」
彼は降参したようだった
まるで自分の本心を次々と読まれていく事に心地よさと抵抗の両方を感じているようだった
私は決めていた
彼が自分から逃げずに自分を見つめるまで、彼と対話しようと決めていたのだ
それは自分自身が自分から絶対に逃げないぞという表れでもあった
彼は段々自分からの抵抗を離して本心を話すようになった
彼が帰る時、まったくの別人になっていた
生きる事を諦めた顔はそこにはなかった
彼のその後の話を彼が報告してくれた
彼は4番目の妻だった彼女に会い、今まで言わなかった言葉を口にした
「今までは愛とは信頼とイコールだと思っていた。でも今は違うと分かった。今は愛は愛なのだと・・・。お前を愛している・・・」
初めての告白だった
彼女には次の結婚相手が決まっていた
それを知っていた彼は彼女の幸せを邪魔しようとは思わなかった
二人は離れていてもいい関係を続けていけるだろう
私はそう思った
私の中には切なさは残っていなかった
人生のすべてを受け入れた時、愛はただあるがままにあるだけで・・・
そこには見返りも、嫉妬もない
そしてその瞬間に人生の方向は変わる
彼はもう命がない事を私は知っていた
命が助かる事だけが救われる事ではない
彼の残りの人生は今までと違ったものになるだろう
すべての事柄をしっかり体験し、生きる事そのものを充分味わう事になるだろう
彼の周りには光が満ちていた
そしてそれが広がって天と地と繋ぎ、すべてを包んでいくのを私は見ていた
私の元に来た時は心臓が正常に動かない状態
薬を飲んでも効かず苦しそうだった
私は彼に聞いてみた
「あなたは本当に病気を治したいと思っていますか?」
この質問は彼にとって自分探しをする第一歩となった
「私にはあなたが病気を治したいと言っている言葉の中に治したくないという感情を見るのです」
彼はびっくりした顔で私を見た
「本当にあなたが病気を治したいと思っていたら、あなたは私が言う事を言い訳を自分に与えずに聞くでしょう。でもあなたは病気になりたくてなっているとしか思えないのです」
「もし私が絶対にこれをしたら治ると言ったらあなたは毎日それを実行しますか?」
彼は毎日はできないと答えた
「あなたは病気になる事で人から優しくされる愛を欲しがっています。だから入院をするんだーと言って何回も入院をしています。」
彼のエネルギーは愛を自分に向けるため、今までの人生の大半をかまってもらうために病気を用いていた
彼は10人兄弟の一番下。お父さんは彼が5歳の時に死別
母は10人の子供を一人で育てるため商売をし
一番下だった彼は愛されてはいたが、かまってもらう事は少なかった
彼が病気の時、母は忙しい仕事の合間に彼の寝床に来ては優しく声をかけるのだった
彼は母が忙しいのを知っていた
彼は母が生きている間は絶対に母を困まらせるような事はしなかった
彼は大人になり、女性の中に母を見るようになった
結婚しても彼の母のようなエネルギーを見つける事はなかった
彼は愛しているという言葉を一度たりとも言わなかった
彼の母は彼が27歳の時に亡くなった
彼は結婚してからも何百人という女性と関わり、母を捜していた
彼が母を見つける事はできなかった
彼は寂しかった
母に会いたかったのだ
女性を見るたびに母を捜した
母の面影を・・・
彼が4人目の女性と結婚しそれも離婚に終わった
彼は本当に一人になった
彼の髪は白くなった
彼の4番目の妻は自分に正直だった
彼にいつも全身でぶつかっていった
喧嘩は半端じゃなかった
別れてから随分と年月がたった
彼は浮気をされた妻が忘れられなかった
彼に全身でぶつかってくる彼女が自分をどれだけ愛してくれていたのかに気づき始めたのだ
彼は自分の気持を正直に話す事はなかった
いつもどちらかを決めれない
人生を言い訳をつけてやらない自分に向き合っていなかったのだ
彼は人を愛する事がどんな事か知らなかった
愛を口にしたことはなかったのだ
彼は彼女の中に母を見つけていた
妻が好きな人ができたといって裏切られた事から抜けられなかった
そして人生も人も誰も信用できないでいた
愛する事は信頼する事。そう思っていたのだ
「あなたが本当に自分を変えたいと思っているならば、あなたは今すぐ今までの人生を生き方や考えの癖を変えるでしょう。
そうなりたいという強い思いがエネルギーを変えるからです。
言い訳を考えていつも自分を決めないでいる人生なら、あなたは生きていながら生きていない事になります。
あなたは本当に病気を治し、自分の人生を全うしたいと思いますか?」
彼は降参したようだった
まるで自分の本心を次々と読まれていく事に心地よさと抵抗の両方を感じているようだった
私は決めていた
彼が自分から逃げずに自分を見つめるまで、彼と対話しようと決めていたのだ
それは自分自身が自分から絶対に逃げないぞという表れでもあった
彼は段々自分からの抵抗を離して本心を話すようになった
彼が帰る時、まったくの別人になっていた
生きる事を諦めた顔はそこにはなかった
彼のその後の話を彼が報告してくれた
彼は4番目の妻だった彼女に会い、今まで言わなかった言葉を口にした
「今までは愛とは信頼とイコールだと思っていた。でも今は違うと分かった。今は愛は愛なのだと・・・。お前を愛している・・・」
初めての告白だった
彼女には次の結婚相手が決まっていた
それを知っていた彼は彼女の幸せを邪魔しようとは思わなかった
二人は離れていてもいい関係を続けていけるだろう
私はそう思った
私の中には切なさは残っていなかった
人生のすべてを受け入れた時、愛はただあるがままにあるだけで・・・
そこには見返りも、嫉妬もない
そしてその瞬間に人生の方向は変わる
彼はもう命がない事を私は知っていた
命が助かる事だけが救われる事ではない
彼の残りの人生は今までと違ったものになるだろう
すべての事柄をしっかり体験し、生きる事そのものを充分味わう事になるだろう
彼の周りには光が満ちていた
そしてそれが広がって天と地と繋ぎ、すべてを包んでいくのを私は見ていた