彼女と彼の付き合いは、もう7年以上になる
2人は同級生で、高校生の時に付き合い始めた
私の元を訪れた彼女は、こう言った
「彼と別れたいんです。でも彼のことを思うとなんだか可哀想になって、別れられないんです」
私は彼女と彼の出会いの意味を見るために・・・
セッションに入っていった
彼女の前世を見ていた
古い日本・・・彼女は裕福な家に嫁いでいく場面だ
古いしきたりとはいえ、彼女は旦那になる人を気にいっているようだった
世間を知らない彼女は、夫だけが頼りだった
やがて2人の間には赤ちゃんができた
彼女のお腹に赤ちゃんができた時・・・夫は身の回りの世話をする下女を愛人にするようになっていた
愛人になった下女は立場をわきまえもせず、彼女に冷たくあたっていた
彼女が憎かったのだ
赤ちゃんが生まれ、愛人は自分が捨てられると思っていた
そして生まれてまもなく、愛人は彼女から赤ちゃんを奪い去り
殺してしまった
彼女は途方にくれるが、静かに生きていた
愛人と夫との間は切れることはなく、愛人はその家で夫との子を産む
男の子だった
この男の子は、彼女の現在の彼だ
自由奔放で傲慢さをかくすことはなかった
裕福さが彼を我儘にしていった
彼はこの家を継いだ
お金を湯水のごとく使い、騙された投資話は、財産を全部奪っていった
彼は、蔑まれ、罵りにあい、自殺してしまった
首つりだった
彼の母親はお酒に酔って、彼が15の時に溺死していた
父親は彼を見なかった
仕事ばかりで家庭を顧みず、わが子と向き合おうとした時には、彼は手がつけられなくなっていた
彼を見守っていたのは、彼女だった
彼女のこの人生の前の転生、子供を授かって、彼女は子供を捨ててしまった
女の子だった
彼女はその前の転生では愛人で女の子を産んでいた
男の子でない場合、自分は捨てられる
そう思った彼女は、子供を村のある家の前に置いた
その家が、夫の愛人となった女(下女)の家だった
この愛人の子の魂は、彼女のその前の転生の子供・・・自分が捨てた子だったのだ
彼女は彼が自殺した後、手をとりこう言った
「ずっと一緒にいるからね・・・」
彼の寂しさを彼女は知っていた、ただ一人の人間だった
彼女が彼と今生で付き合い始めてから、彼女は言い様のない鬱に悩まされていた
薬を飲んでも、暗い重い荷物のようなエネルギーを拭い去ることができなかった
7年間・・・彼女は彼に罵られていた
でも彼と別れることはできなかった
まるで、何か大きな約束をしてしまったかのように
2人の関係は、彼の哀しみの感情を受け取るということを
やっていたのだ
頭では、別れたほうがいいと分かっていてもできなかった
私は今回の人生の彼の現実的なエネルギーを見てみた
彼は今回の人生でも、父親の期待に応えられないという葛藤を抱えていた
その反動は、自己を痛めつけることで現れた
自虐行為・・・世間に対しての攻撃的という形で表れた
自分が認めてもらえないという哀しみは、彼の存在する意味を奪い
生きる価値を見出せないという絶望を生んでいた
彼女はそのすべての感情を受け取っていた
まるで、母親が、傷ついた我が子を抱きかかえ、彼を虐待した世間というものの間をゆっくりと歩くかのようだった
彼女は7年間・・・鬱と絶望の中で生死を彷徨った
私は彼女達の転生のドラマを読みながら・・・彼女達の魂にアクセスしていた
彼女と彼の付き合いは、もうすぐ終わるのが見え初めていた
それぞれの道を歩いていくのが見えた
光の中で、彼らは一つになっていた
クルクルと回転しながら天へと上昇し・・・空に溶けていった
「これでいい」
声が聞こえてきた
人生は、自分の思惑とは反対の方向に行っているのではないかと思う時がある
苦しみは、永遠に留まるのではないかと・・・
私は思う
すべての出来事は自分で納得いくまで、体験するのかもしれないと・・・
彼女は嬉しそうだった
それは別れられる嬉しさではなく、やり終えた彼に対する愛だった
それは満たされた美しい表情だった
私はいつもの生命の声の言葉を思い出していた
「人間でいる以上・・・冷淡でいること・・・無視することはできない
あなたには血が流れ、痛みを感じる・・・
目の前に哀しみが現れたら・・・それは神であり、あなた自身が現れる
肉体を纏い、あなたの中に私は存在する
あなたは共に泣き・・・共に歌うのだ
この生命を共に生きている
痛みを伴えば、必ず痛みを誰かが受け取る
それがこの世界・・・人間であることの証なのだ
あなたは私を目の前にしたら、変わらずにはいられない
誰かが呼べば、誰かが必ず応える
あなたはこだまそのものであり、私を映した光なのだ・・・」
私は彼女を見送った後、人間であるということを深く感じていた
夕陽は私のすべてを包んでいた
大きく深呼吸をした私は、時空を飛んでいた
地球の青い懐に抱かれながら・・・いつしか眠りについていた
2人は同級生で、高校生の時に付き合い始めた
私の元を訪れた彼女は、こう言った
「彼と別れたいんです。でも彼のことを思うとなんだか可哀想になって、別れられないんです」
私は彼女と彼の出会いの意味を見るために・・・
セッションに入っていった
彼女の前世を見ていた
古い日本・・・彼女は裕福な家に嫁いでいく場面だ
古いしきたりとはいえ、彼女は旦那になる人を気にいっているようだった
世間を知らない彼女は、夫だけが頼りだった
やがて2人の間には赤ちゃんができた
彼女のお腹に赤ちゃんができた時・・・夫は身の回りの世話をする下女を愛人にするようになっていた
愛人になった下女は立場をわきまえもせず、彼女に冷たくあたっていた
彼女が憎かったのだ
赤ちゃんが生まれ、愛人は自分が捨てられると思っていた
そして生まれてまもなく、愛人は彼女から赤ちゃんを奪い去り
殺してしまった
彼女は途方にくれるが、静かに生きていた
愛人と夫との間は切れることはなく、愛人はその家で夫との子を産む
男の子だった
この男の子は、彼女の現在の彼だ
自由奔放で傲慢さをかくすことはなかった
裕福さが彼を我儘にしていった
彼はこの家を継いだ
お金を湯水のごとく使い、騙された投資話は、財産を全部奪っていった
彼は、蔑まれ、罵りにあい、自殺してしまった
首つりだった
彼の母親はお酒に酔って、彼が15の時に溺死していた
父親は彼を見なかった
仕事ばかりで家庭を顧みず、わが子と向き合おうとした時には、彼は手がつけられなくなっていた
彼を見守っていたのは、彼女だった
彼女のこの人生の前の転生、子供を授かって、彼女は子供を捨ててしまった
女の子だった
彼女はその前の転生では愛人で女の子を産んでいた
男の子でない場合、自分は捨てられる
そう思った彼女は、子供を村のある家の前に置いた
その家が、夫の愛人となった女(下女)の家だった
この愛人の子の魂は、彼女のその前の転生の子供・・・自分が捨てた子だったのだ
彼女は彼が自殺した後、手をとりこう言った
「ずっと一緒にいるからね・・・」
彼の寂しさを彼女は知っていた、ただ一人の人間だった
彼女が彼と今生で付き合い始めてから、彼女は言い様のない鬱に悩まされていた
薬を飲んでも、暗い重い荷物のようなエネルギーを拭い去ることができなかった
7年間・・・彼女は彼に罵られていた
でも彼と別れることはできなかった
まるで、何か大きな約束をしてしまったかのように
2人の関係は、彼の哀しみの感情を受け取るということを
やっていたのだ
頭では、別れたほうがいいと分かっていてもできなかった
私は今回の人生の彼の現実的なエネルギーを見てみた
彼は今回の人生でも、父親の期待に応えられないという葛藤を抱えていた
その反動は、自己を痛めつけることで現れた
自虐行為・・・世間に対しての攻撃的という形で表れた
自分が認めてもらえないという哀しみは、彼の存在する意味を奪い
生きる価値を見出せないという絶望を生んでいた
彼女はそのすべての感情を受け取っていた
まるで、母親が、傷ついた我が子を抱きかかえ、彼を虐待した世間というものの間をゆっくりと歩くかのようだった
彼女は7年間・・・鬱と絶望の中で生死を彷徨った
私は彼女達の転生のドラマを読みながら・・・彼女達の魂にアクセスしていた
彼女と彼の付き合いは、もうすぐ終わるのが見え初めていた
それぞれの道を歩いていくのが見えた
光の中で、彼らは一つになっていた
クルクルと回転しながら天へと上昇し・・・空に溶けていった
「これでいい」
声が聞こえてきた
人生は、自分の思惑とは反対の方向に行っているのではないかと思う時がある
苦しみは、永遠に留まるのではないかと・・・
私は思う
すべての出来事は自分で納得いくまで、体験するのかもしれないと・・・
彼女は嬉しそうだった
それは別れられる嬉しさではなく、やり終えた彼に対する愛だった
それは満たされた美しい表情だった
私はいつもの生命の声の言葉を思い出していた
「人間でいる以上・・・冷淡でいること・・・無視することはできない
あなたには血が流れ、痛みを感じる・・・
目の前に哀しみが現れたら・・・それは神であり、あなた自身が現れる
肉体を纏い、あなたの中に私は存在する
あなたは共に泣き・・・共に歌うのだ
この生命を共に生きている
痛みを伴えば、必ず痛みを誰かが受け取る
それがこの世界・・・人間であることの証なのだ
あなたは私を目の前にしたら、変わらずにはいられない
誰かが呼べば、誰かが必ず応える
あなたはこだまそのものであり、私を映した光なのだ・・・」
私は彼女を見送った後、人間であるということを深く感じていた
夕陽は私のすべてを包んでいた
大きく深呼吸をした私は、時空を飛んでいた
地球の青い懐に抱かれながら・・・いつしか眠りについていた