ほんのり桜色に染まった花びらが、風に舞い土を覆いつくしてしまう。
この街並みの風景は、パリによく似ている。
近くには川が流れ、夜になると優しいオレンじ色のライトで樹々が照らされる。
空は青く、様々な人種の人々がここに滞在していて、子供たちの声で賑わう。
10時半ごろになると、近くの保育園から、子供達が公園に遊びに来る。
日本人だけでないことが、なぜか私の心をホっとさせる。
東京に来て驚かされるのは、緑が多く美しいことだ。
ゆっくりと時間が流れる川岸をずっと歩いていくと、
神戸のハーバーランドのような風景が目に入る。
20年前に東京に子供を連れて通っていた頃は、公園の土は汚くて、
とても子供達を遊ばせられないと思っていた。
時代は変わりつつあるのだと思わされる。
移りゆく時代に乗れないまま、
それでも時は流れる。
私は大人になりきれないまま
あの時と同じ風の中で空を見上げ
星を数えている。
遠く宇宙に思いを馳せていたあの頃と変わったのは
私はずっと過去と未来を行き来して、
自分の姿は幻想だと気づいたくらい。
私は少女のまま、永遠に生き続けるのだろう。
姿は消えても、意識は存在し続ける。
宇宙の音と共に、完全なハーモニーの中で・・・。