先週末、横浜から私の両親が孫の顔と雪景色を見に札幌へやって来た。
母は冬の北海道が初めて、父は道央圏へ来るのが初めて。
えいみもすぐ慣れて、じぃじとばぁばにちやほやされて大喜び。
ほっとひと安心、めでたしめでたし、とそこまでは良かったのだが。
それは初日の夕食後から始まった。
大人の夕食の時間にはえいみはとうにお布団の中。
ホッケのちゃんちゃん焼きを囲んで父母はお酒も飲み、みんなで和やか、孫話にも花が咲く。
やがてお開きになり、酔って眠気のさしてきた父は2階の寝室へ。
と、ストーブと鉄板で暖まったはずの室内に、すぅっと冷たい風が滑り込んできた。
もしや、と思って慌てて2階へ上がってみると、案の定、父が寝室の窓2つを全開にしていた。
この日の外気温、氷点下12℃。
私「なにやってるの!」
父「空気の入れ替え」
私「寒くなるからやめてよ!」
父「そんなこと言ったって、空気が悪いじゃないか」
私「窓なんか開けたらあっという間に家中が冷えるでしょ! 一回冷えたら暖まるのに時間も燃料もかかるんだよっ」
父「だってこれ(寝室に置いていたポータブルの灯油ストーブ)に書いてあるぞ、1時間に一度は換気しろって。俺はこんなところで一酸化炭素中毒で死にたくない」
私「死なないわよっ。6畳用のポータブルで2階から1階まで空気を流してるんだから。あくまで1階のFF暖房の補助なの。だいたい、それでずっとやってる私たちが死んでないでしょ!」
父「だけど新鮮な空気が吸いたい」
私「だったら一人で外に出てれば良いでしょ!」
私は強制的に窓を閉めてカギをかけた。
思い出してみれば、父の窓開け癖は今に始まったことではなかった。
実家にいた頃、冬の夜の夕食後は母と私対父のバトルだった。
特にお鍋や焼肉などをやった後にはひどくて、家中の空気を入れ替えると言い張る父が南向きのリビング、寝室から北向きの部屋と玄関のドア、そしてトイレの換気扇に至るまで全てを開け放ち回し続け、家の中に溜まった暖かい空気をきれいさっぱり追い出そうとしていた。
母と私がいくら抗議しても、父は全くやめようとしなかった。
母は足元が寒いと嘆きながら台所に篭って片付けをし、私は自室のドアを固く閉ざして温もりを確保した。
それでもまだあれは、寒くても辛うじて5℃前後はあったと思われる、横浜の冬のこと。
窓を開けただけで冷凍庫並みの白い冷気が入ってくる北国とはレベルが違う。
いくら客人であっても、ここは家人に従っていただきます。
と、固い決意をした翌朝。
とても予想通りのことだったが、目覚めた父がやはり寝室の窓を全開にした。
布団を畳む時に開けたくなる気持ちは、少しはわからないでもないけれど、全開はやりすぎ。
即、抗議。
こっそりと開けていたつもりらしい父は「どうしてわかったんだ」と苦笑い。
ここもきっちり閉めていただいた。
散歩に出たら、近所の公園の桜の枝に固いつぼみができ始めているのを発見。
無理やり拡大。
こんなに寒いのに。
開花まで3ヶ月はあるのに。
公園はまだ見事に雪景色なのに。
そうです、春の息吹を見つけたとは言え、北海道はまだまだ寒いのですよ、父上どの。
母は冬の北海道が初めて、父は道央圏へ来るのが初めて。
えいみもすぐ慣れて、じぃじとばぁばにちやほやされて大喜び。
ほっとひと安心、めでたしめでたし、とそこまでは良かったのだが。
それは初日の夕食後から始まった。
大人の夕食の時間にはえいみはとうにお布団の中。
ホッケのちゃんちゃん焼きを囲んで父母はお酒も飲み、みんなで和やか、孫話にも花が咲く。
やがてお開きになり、酔って眠気のさしてきた父は2階の寝室へ。
と、ストーブと鉄板で暖まったはずの室内に、すぅっと冷たい風が滑り込んできた。
もしや、と思って慌てて2階へ上がってみると、案の定、父が寝室の窓2つを全開にしていた。
この日の外気温、氷点下12℃。
私「なにやってるの!」
父「空気の入れ替え」
私「寒くなるからやめてよ!」
父「そんなこと言ったって、空気が悪いじゃないか」
私「窓なんか開けたらあっという間に家中が冷えるでしょ! 一回冷えたら暖まるのに時間も燃料もかかるんだよっ」
父「だってこれ(寝室に置いていたポータブルの灯油ストーブ)に書いてあるぞ、1時間に一度は換気しろって。俺はこんなところで一酸化炭素中毒で死にたくない」
私「死なないわよっ。6畳用のポータブルで2階から1階まで空気を流してるんだから。あくまで1階のFF暖房の補助なの。だいたい、それでずっとやってる私たちが死んでないでしょ!」
父「だけど新鮮な空気が吸いたい」
私「だったら一人で外に出てれば良いでしょ!」
私は強制的に窓を閉めてカギをかけた。
思い出してみれば、父の窓開け癖は今に始まったことではなかった。
実家にいた頃、冬の夜の夕食後は母と私対父のバトルだった。
特にお鍋や焼肉などをやった後にはひどくて、家中の空気を入れ替えると言い張る父が南向きのリビング、寝室から北向きの部屋と玄関のドア、そしてトイレの換気扇に至るまで全てを開け放ち回し続け、家の中に溜まった暖かい空気をきれいさっぱり追い出そうとしていた。
母と私がいくら抗議しても、父は全くやめようとしなかった。
母は足元が寒いと嘆きながら台所に篭って片付けをし、私は自室のドアを固く閉ざして温もりを確保した。
それでもまだあれは、寒くても辛うじて5℃前後はあったと思われる、横浜の冬のこと。
窓を開けただけで冷凍庫並みの白い冷気が入ってくる北国とはレベルが違う。
いくら客人であっても、ここは家人に従っていただきます。
と、固い決意をした翌朝。
とても予想通りのことだったが、目覚めた父がやはり寝室の窓を全開にした。
布団を畳む時に開けたくなる気持ちは、少しはわからないでもないけれど、全開はやりすぎ。
即、抗議。
こっそりと開けていたつもりらしい父は「どうしてわかったんだ」と苦笑い。
ここもきっちり閉めていただいた。
散歩に出たら、近所の公園の桜の枝に固いつぼみができ始めているのを発見。
無理やり拡大。
こんなに寒いのに。
開花まで3ヶ月はあるのに。
公園はまだ見事に雪景色なのに。
そうです、春の息吹を見つけたとは言え、北海道はまだまだ寒いのですよ、父上どの。