イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

17歳で死んだホレイシオが遺灰になってうちに帰ってきた、現住ネコは気にしない。

2020年10月09日 08時00分00秒 | うちのネコ、よそのネコ
先月他界したネコ、ホレイシオの遺灰が返ってきました。



一週間ほど前に、遺体をおいてきた獣医科の診療所から「動物霊園から遺灰が戻ってきたので引き取りに来るように」と連絡があったのです。
いろいろ忙しくしていたので、つい一昨日になるまで行けませんでした。

高級デザイナーバッグでも買ったらいれてくれるようなツルツルした豪華な紙袋を手渡されました。(一番上の写真)

実はこのところ、新しく来たネコの母子に家じゅうデレデレ、ホレイシオの死がどこか遠い所へ追いやられていたのは確かです。
そのことを思ってあらためてまた、悲しくなりました。

紙袋を抱えて、家に帰り着いた時に私が「ホレイシオ、家に帰ったよ」と日本語で言ったのと同時に、夫がほぼ同じことを英語でつぶやいたことに胸を突かれました。

ホレイシオがうちで最後のひと時を過ごしたキッチンのソファーを占領している母子ネコに、会ったことのないホレイシオおじさんに敬意を払うよう促してみたのですがむだでした。







いえ、それでいいのです。
2匹のネコにはこれから末永く元気に過ごしてもらえれば充分です。



紙袋から出した段ボールの箱の中には、森の写真がプリントされた細長い箱がまた一つ入っています。
箱の中には小さな厚いポリエチレンの袋に詰まったホレイシオが入っていました。
ずっしりした灰色がかった白い粉になっていました。

獣医科の診療所で、遺灰を保存する骨壺のカタログをもらいました。
遺灰は庭にまくつもりなので私たちには不要の品です。

8年の間に死んだ他の2匹のネコの遺灰もなぜか箱の中にそれぞれはいったまま本棚においてそのままになっています。

3匹のネコの遺灰は、その3匹に先立って死んだ2匹のネコを埋葬した庭の隅にみんな一緒に撒くつもりです。
スペインにいる息子が帰って来られるまで待つつもりなのですが、いつになることやら....



箱の側面に書かれている美しいポエムです。

視界から消えても、
思い出から消えることはない。
触れることのできる実態は消えても、
心の中では消えることなく生き続ける。






コメント (6)
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