昨日の続きです。
サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ修道院 Mosteiro de São Vicente de Fora(城壁の外の聖ヴィセンテ修道院)。
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17世紀初めに完成したマニエリスム様式の建築物ですが、修道院の基礎が築かれた12世紀の建物の一部が、ところどころ残っています。
資料の展示室にもなっている上階の小部屋いくつかは、とってもロマンチックで、「ここは本当に修道院?!」といった雰囲気です。
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すぐそばの、蚤の市が開かれていた広場や通りは身動きもできないほど観光客でいっぱい。
町中、どこを歩いても人だらけです。
観光シーズンの国際観光地、リスボンですから。
しかし、この修道院のこの静けさは何ごと!?
入場料5ユーロは決して高くありません。
国際的な観光地、リスボンの名所としては実は知名度はいまひとつらしいですね。
私たちはあまり感心しなかった、英語のガイドブックおススメの蚤の市を見にここまで坂を上がってきたついでに近くなので寄ったというわけなのです。
青タイルで装飾された壁で有名だというふれこみにひかれて。
ベレンの塔のある、世界遺産、ベレン地区にある ジェロニモス修道院 Mosteiro dos Jerónimos がポルトガルで最も有名な修道院らしいですね。
シーズン中には観光バスが何台もとまり、入場するのに列に並ぶと聞きました。
私たちはそっちの方にはいきませんでした。
このサンビンセンテ、案外、穴場かもしれません。
規模はジェロニモスよりはずっと小さそうですが見るべきところはとてもたくさんあります。
まず、(繰り返しますが)青タイル!
ポルトガル第二の都市、ポルトPorto の大聖堂のクロイスターで見た愉快な青タイルのヘタ絵の写真をたくさん載せた記事のリンクです☟
ポルトの名所、大聖堂
美しいクロイスター(雨ざらしのアーケードに囲まれた中庭)....
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...の周りにびっしりタイル絵。
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建物の中、ほとんどの壁に生活感あふれる人々の生活が、遠近法を完全無視した風景画を背景に ちまちま描かれたヘタ・タイル絵が張り付けられています。
俗っぽいテーマ!修道院でしょ!?
もちろん私たちはタイル絵の揚げ足取りに夢中になりました。
お尻をつついてたり....
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子供とイヌを巻き込んでの大ゲンカ。
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弦の切れたバイオリンと野球のバット(?)で殴りあい。
夫はより目とガチャ目探しに集中していました。(顔の真ん中でタイルが切れている顔はほとんど両目の焦点があっていません)
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獲物はウサギですよね。大きさと体つきが....
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お祈りするウサギ。
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階段エリアは絵のヘタ度が一層極まっていました。
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同じタイル工房のグループが場所ごとに装飾デザインを担当したのかもしれません。
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階段の途中にドアを設ける必要があったためにタイルをはぎ取って壁にペンキで(タイル絵のヘタさを踏襲して)元通りの絵が復元されていました。
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何かの文化財か何かだと思うのですがいいのかな?
それにしても、代々国王の菩提寺としての役割を果たしてきた修道院だということなのに、もうちょっと絵の上手な職人を集めるわけにいかなかったのでしょうか。
絢爛たるルネッサンス文化の後、爛熟したマニュエリスム美術の時代なのに。
クロイスターの周りの一室が何気なく豪華な装飾でびっくりです。
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すべて、色の違う石をはめ込んだ象嵌装飾で壁も床も柱も飾られていました。
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天井は彩色!
ポルトガルの、このタイルに絵を描いて建築物に張り付けることへのこだわりは一体何なんでしょうか。
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この修道院の観光上の売り物は、鐘楼に上がる階段の途中で出ることができる、微妙に斜面がついている屋上からの眺めです。
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一般の人はここでおしまい、鐘楼のてっぺんには上がれません。
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少し下に見えている白亜のドームは Igreja de Santa Engrácia(教会)です。
この教会の周り一帯でこの日は蚤の市が開かれていました。
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テジョ河にはデッキ上にたくさんのスイミングプールがある巨大なクルーズシップが数日停泊していました。
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屋上の壁に柄ものタイル(あまりもの?)を無秩序に集めて張り付けたスペースがあって、やっぱり装飾チームの美意識にいろいろ疑問がわきました。
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ついでです。
リスボン観光の目玉だというサン・ジョルジュ城 Castelo de São Jorge にも行ってみました。
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ガイド本によれば、修復しすぎで賛否両論、とのことですが、私はこれでいいと思います。
このぐらい修復してくれなければ、ただの廃墟です。危ないです!
やはり、見ものは絶景、ですね。
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中世の城郭があった場所の高級レストランのガラスの壁で風景を移し込んでセルフィーを撮りました。
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城壁に上るともうちょっと高さが楽しめます。パンク(若い女性)と夫を一緒に写しました。
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なんだか眺望スポットばかり訪ねたような気がします。
実はもう一か所、究極の眺望スポットにも行ったのです。
それは次回。
サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ修道院 Mosteiro de São Vicente de Fora(城壁の外の聖ヴィセンテ修道院)。
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17世紀初めに完成したマニエリスム様式の建築物ですが、修道院の基礎が築かれた12世紀の建物の一部が、ところどころ残っています。
資料の展示室にもなっている上階の小部屋いくつかは、とってもロマンチックで、「ここは本当に修道院?!」といった雰囲気です。
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すぐそばの、蚤の市が開かれていた広場や通りは身動きもできないほど観光客でいっぱい。
町中、どこを歩いても人だらけです。
観光シーズンの国際観光地、リスボンですから。
しかし、この修道院のこの静けさは何ごと!?
入場料5ユーロは決して高くありません。
国際的な観光地、リスボンの名所としては実は知名度はいまひとつらしいですね。
私たちはあまり感心しなかった、英語のガイドブックおススメの蚤の市を見にここまで坂を上がってきたついでに近くなので寄ったというわけなのです。
青タイルで装飾された壁で有名だというふれこみにひかれて。
ベレンの塔のある、世界遺産、ベレン地区にある ジェロニモス修道院 Mosteiro dos Jerónimos がポルトガルで最も有名な修道院らしいですね。
シーズン中には観光バスが何台もとまり、入場するのに列に並ぶと聞きました。
私たちはそっちの方にはいきませんでした。
このサンビンセンテ、案外、穴場かもしれません。
規模はジェロニモスよりはずっと小さそうですが見るべきところはとてもたくさんあります。
まず、(繰り返しますが)青タイル!
ポルトガル第二の都市、ポルトPorto の大聖堂のクロイスターで見た愉快な青タイルのヘタ絵の写真をたくさん載せた記事のリンクです☟
ポルトの名所、大聖堂
美しいクロイスター(雨ざらしのアーケードに囲まれた中庭)....
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...の周りにびっしりタイル絵。
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建物の中、ほとんどの壁に生活感あふれる人々の生活が、遠近法を完全無視した風景画を背景に ちまちま描かれたヘタ・タイル絵が張り付けられています。
俗っぽいテーマ!修道院でしょ!?
もちろん私たちはタイル絵の揚げ足取りに夢中になりました。
お尻をつついてたり....
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子供とイヌを巻き込んでの大ゲンカ。
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弦の切れたバイオリンと野球のバット(?)で殴りあい。
夫はより目とガチャ目探しに集中していました。(顔の真ん中でタイルが切れている顔はほとんど両目の焦点があっていません)
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獲物はウサギですよね。大きさと体つきが....
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お祈りするウサギ。
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階段エリアは絵のヘタ度が一層極まっていました。
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同じタイル工房のグループが場所ごとに装飾デザインを担当したのかもしれません。
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階段の途中にドアを設ける必要があったためにタイルをはぎ取って壁にペンキで(タイル絵のヘタさを踏襲して)元通りの絵が復元されていました。
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何かの文化財か何かだと思うのですがいいのかな?
それにしても、代々国王の菩提寺としての役割を果たしてきた修道院だということなのに、もうちょっと絵の上手な職人を集めるわけにいかなかったのでしょうか。
絢爛たるルネッサンス文化の後、爛熟したマニュエリスム美術の時代なのに。
クロイスターの周りの一室が何気なく豪華な装飾でびっくりです。
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すべて、色の違う石をはめ込んだ象嵌装飾で壁も床も柱も飾られていました。
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天井は彩色!
ポルトガルの、このタイルに絵を描いて建築物に張り付けることへのこだわりは一体何なんでしょうか。
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この修道院の観光上の売り物は、鐘楼に上がる階段の途中で出ることができる、微妙に斜面がついている屋上からの眺めです。
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一般の人はここでおしまい、鐘楼のてっぺんには上がれません。
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少し下に見えている白亜のドームは Igreja de Santa Engrácia(教会)です。
この教会の周り一帯でこの日は蚤の市が開かれていました。
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テジョ河にはデッキ上にたくさんのスイミングプールがある巨大なクルーズシップが数日停泊していました。
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屋上の壁に柄ものタイル(あまりもの?)を無秩序に集めて張り付けたスペースがあって、やっぱり装飾チームの美意識にいろいろ疑問がわきました。
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ついでです。
リスボン観光の目玉だというサン・ジョルジュ城 Castelo de São Jorge にも行ってみました。
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ガイド本によれば、修復しすぎで賛否両論、とのことですが、私はこれでいいと思います。
このぐらい修復してくれなければ、ただの廃墟です。危ないです!
やはり、見ものは絶景、ですね。
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中世の城郭があった場所の高級レストランのガラスの壁で風景を移し込んでセルフィーを撮りました。
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城壁に上るともうちょっと高さが楽しめます。パンク(若い女性)と夫を一緒に写しました。
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なんだか眺望スポットばかり訪ねたような気がします。
実はもう一か所、究極の眺望スポットにも行ったのです。
それは次回。
そうですね、私が記事中でヘタヘタといいすぎました!
たしかに工芸技術としては素晴らしいです。
ポルトで見た時も、制作過程に思いをはせたのですが、あれ、貼る壁サイズにアレンジした無地のタイルに下書きをしたんだと思います。で、バラバラにして、一枚ずつ別々に描いていったのでは?複数の人がてがけ、中には見習の職人の手も入っているはずです。でパズルのようにくっつけたらちぐはぐなところが出ても当然ですよね。
絵の天才、当時の巨匠でもバラバラのタイルに大作を描くのは大変だと思います。
あそこまでヘタ(ああ、私まだ言ってる!)にはならなくても、焼きあがったタイルはぎこちなく仕上がったかもしれません。
後で「17世紀の工芸技術としては素晴らしいものだった」という意味の文章を本文に加えるつもりです。
ご指摘、ありがとうございます。
ヘタな絵でも 描いて 上薬をかけて
火で焼かないと タイルに なりません
日本は 茶碗ぐらいしか 焼けなかった時に
平らな タイルは 大変だったのでは
だから ヘタでも 遠近法無視でも 大事な
工業製品だったのでは と 思いますが
言い過ぎたら ゴメンナサイ