イングランド北西部最大の海辺の観光地、ブラックプール Blackpool 、観光案内、前回の続きです。
ブラックプールには英国の海辺の休暇シーンにはなくてはならない遊興施設「ピア(遊歩桟橋)」が3本もあります。
前回記事にしたノース・ピア から、約800m。セントラル・ピア the Central Pier の目印は、巨大な観覧車。
私たちが最初に入ったピアがこのセントラル・ピアです。その名のとおり、三つのピアの真ん中に位置するピアです。
入口の佇まいから大衆的な遊興施設臭がプンプンします。
ピアの入り口の横に「歌謡ショー」を常演しているショー・バー show bar(ライブハウス)の入り口がありました。
プレスリー、フレディ・マーキュリー、マイケル・ジャクソンなどの有名なロック・シンガーのトリビュート・アクト(モノマネ)を日替わりスケジュールで上演しています。
正面の「ゲーム・アーケード(ゲームセンター)」を通り抜けてもピアに出られますが...
☟まず、外にしつこくたっている「バー」というのぼりにひかれてピアの外からも入れる屋外の砂浜に突き出したビア・バルコニー(ビアガーデン)に入りました。(夫がビールが飲みたいというので)
金曜日の午後、学校が終わって遊びに来た近所の子供たちでしょう☟
晴天の日の、日差しが気になる屋外席です。夫は頑として顔に強い日差しがあたるところに座りたがりますが紫外線が苦手な私のために、半分日陰の壁のそばの角席に落ち着きました。
どこに座っても、複数のスピーカーから話をするのが困難なほどの大音量で雑多なチョイスのポップミュージックや、夏の休暇を盛り上げるラテン調の曲がガンッガンかかっていました。ブラックプールでは屋外カフェやバーのみならず、土産物店や立ち食いカウンターなども通りに聞こえるように客引きのポップミュージックの騒音を垂れ流しているのです。
いつもなら夫は、音楽が大きな音量でかかっている飲食店には入りたがらないのですが...
苦情を言わずにいったん座ったら...私たち2人とも、喧騒もひと足早い夏の海辺のホリデームードのー環としてけっこう楽しめてしまいました。
ビアガーデンからピアに直接入ることもできますが、私たちは入ったところ(ゾウのエルマーが立っているところ)からでて、ショー・バー横の入り口からピアに入りました。
射的や、アヒル釣りなど縁日のようなレトロなゲーム設備と、半常設の遊園地設備(ファンフェアー funfare )があります。
ブラックプール名物のフェリス・ウィール ferri's Wheel (観覧車)は常設です。
ノース・ピアにあったのと全く同じ、昔ながらのヘルタースケルターがありました。
先まで行くと、見晴らしの良い先端の屋外席のあるバーがありました。ここに入ればよかった!とちょっと後悔しました。夫は何杯でもビールが飲めますが、アルコールが摂取できない私はダイエットコーク缶を1本飲めば数時間はソフトドリンクを飲む気がしません。(このバーも大音量で音楽を流していました)
金属製の古いベンチの背もたれが右左に残っていました。
中央にギリシャ神話の海馬(seahorse はタツノオトシゴという意味です)。お尻の部分が流麗にくるんと巻き上がってアラベスク模様を作り上げているのがとっても素敵です。下を泳ぐサカナのリズム感もいいですね...これを見ると、セントラル・ピアの歴史もけっこう古いのかもしれないと思いました。
ホテルに帰って調べてみると開設が1868年、明治維新の年ですよね。
あれ、今、気が付きました。開設した当時は海に向かってー番左(南)の現サウス・ピアはなかったので、このピアがサウス・ピアと呼ばれていたということですが...
海馬の両側のアラベスク模様に埋もれたイニシャルは「CP」Central Pier ?あれぇ。セントラル・ピアと改名したのは現サウス・ピアがー番南に建設された1893年以降なはずです。建造当時のオリジナルではないのかな??
手入れされてきれいだった部分を写真に撮りました。サビたり塗装が剥げたりでぼろっちくなっていた部分が多かったです。
保存指定建築のノース・ピアと違って、建造当時の状態を保存しようと努力する気もあまりなさそうです。
安全上、必要不可欠な味気ない柵が取り付けられていた先端部分です。亡くなった故人をしのぶ金属の小さな板がここでも床板に取り付けられていました。
最初に開設され好評だったノース・ピアが大人の社交上だったため、家族連れが利用できる施設として建設されたピアだそうですが...やはり、当時のターゲット層は19世紀に都会を離れて海岸の保養地に滞在できる裕福な人たちだったそうです。
こっちは建築物保存令の縛りとかがないものですから...
こういうものが並んじゃうんですよね。
海辺の名物、フォト‐スタンド‐イン phpo-stand-in という記念写真用の通俗風景パネルです。お下劣すぎて言葉がありません。
息子が子供の頃来た冬期もふくめて2回とも乗った砂浜のロバ...英国の海ベの伝統的な風物詩なのですが、今回1頭も見ませんでした。ドンキー・ライド donkey ride ... もうやっていないのでしょうか。
実は私たち、ノリノリで背後に立って顔を出し、お互いのバカバカしい記念写真を撮り合ったのですが、夫が「ブログに私たち家族の写真を載せないでほしい」と強く主張するので...正面からはっきりと写った私たちの顔を「抜け面」に見えるように塗りつぶしました!
それとこれ!公衆便所の男性、女性用の表示の大胆さ。
「パイレーツ・ベイ」というファミリー・バー(子供歓迎のバー)があるので、海賊がテーマなのは納得です。写真に写っていない男性トイレの扉はごく普通の海賊のイラストで表示されています。セクシーなミニスカートの女性海賊も疑問ですが、まあいいとして...
義足の身障者海賊...いいのかなぁ、この表現...?
それに、英国では通常はっきりと「身障者 disabled 」と公衆便所などに明記されることは現在ほとんどありません。車いすマークや、「アクセシブル Accecible (バリアフリー)」の表示が普通です。
とにかく、上流、中流階級の紳士淑女とその家族が休暇を過ごす19世紀の静かな海辺の保養地のイメージぶち壊し!
今ではブラックプールは大衆の娯楽を提供する楽しい遊興施設のある観光地だということがわかっていただけたでしょう。
ああ、また長くなった!
サウス・ピアとブラックプールのその他の遊興施設に関しては、また次回に。
いただきました
ありがとう ございます
お墓参りの代わりに
遊園地に お孫さんを 連れってて
おじいちゃんの 名前が 板に 打ち付けて
有ったり 椅子に 刻まれてたら
嬉しいでしょうね
暖かいコメント、ありがとうございます。そういうことなのです!
故人が好きだった公園や眺望スポットに寄付したベンチに座って故人をしのぶ、というの、とてもいいと思います。
全く知らない人が寄付されたベンチで一休みして、ふと目にしたプレートを見て、「12年前に死んじゃったこの人、79歳かぁ。愛されし妻、母,ならびに祖母って、けっこういい人生だったんだろうな」と思いをはせることもあります。
児童公園には幼くして亡くなった子供の名前の寄贈ベンチがあります。亡くなった子のお母さんやお父さんがベンチに座って亡くなった時の子供と同じぐらいの年の子供たちが遊ぶのを見るんだろうと思うと...これはちょっと、たまりません。普通にみんな座ってますけど。
お子様連れの 難民の方の お子様や
イスラエルの産院で生まれる お子様が
映像に 映ります
1姫2太郎で 少子化の 日本だったら
さみしくて タマラナイ から
遊園地に 子供の 名前の付いた ベンチ
お墓参り より 良いかも知れませね