本当に久しぶりに、古い建物に棲む動物モチーフの話題です。
と言っても、これは建築物の飾りの動物モチーフではなく、紋章 coat of arms の図案です。
ヨーロッパの紋章はデザインが多彩でとても興味深いです。いろいろな動物が使われていて、見ていて飽きません。
日曜日に行った、ヒートン・ムーア Heaton Moor の通りの古い建物の大通りに面した側面の真ん中に取り付けられていました。
2本の道が交差する、角にある立派な建物です。両方の道に面した角の入り口扉のうえには the Cheshire Wedding House とかかれていました。自宅に帰って検索してみたら、数年前に倒産した結婚式場貸し出しビジネスのようでした。
気になるのはもちろんバッタとトリの興味深いデザインの紋章です!
これも、grasshopper (バッタ)と heraldry (紋章学)で検索したらけっこう簡単に見つかりました。
1969年にバークレイ銀行に買収されて消滅した古い銀行、マーティンズ・バンク Martins Bank の紋章というか、社章でした。
なるほど、銀行の建物だったんですね。バッタは1563年に銀行を創設したマーティンズ家の家紋だったそうです。
1918年にバンク・オブ・リバプール Bank of Liverpool と合併した際、リバプールの市章で、マスコットでもある(マンチェスターのハチのような存在ですね)海藻をくわえたウ cormotant の紋章とドッキングしたそうです。
古そうなこの建物は1918年以降の建造ですね。
両側の麦束 wheatsheaf (紋章学では garb というそうです)はチェシャ―の州章です。
ストックポートは1970年代に、シティ・オブ・マンチェスター City of Manchester を中心にグレーター・マンチェスター Greater Manchester という州を結成した際に取り込まれた、ぐるっとまわりの郡(?)Metropolitan borough のひとつなのですが、もともとは大部分がチェシャーの一部だったのです。
話題と関係ないけど、友人が店を出していたプロの工芸フェアの写真を数枚...
内部が十字型のかわった形の教会ホールでした。
入口を見ただけではわかりませんが。
....話もどって、バッタとウの紋章は各地に残る旧マーテインズ・バンクの建物に数々残っているそうです。
言われた通り 辞任しましたね
日本人の 僕は 能天気でしたね