スーパーマーケット、セインズベリーの値引き棚に雑然と置いてあったラベルのかわいらしい瓶詰めを手に取って、びっくり。思わず買ってしまいました。
英国に住んでいる日本人の友人に「おいしいから食べてみて」と言われて、興味を無限にかきたてるその名前をしっかりと頭に刻み込み「いつか探して食べてみよう」と思っていた幻の珍味、ベーコン・ジャム bacon jam です。
どこにでも売られているわけではないものの、インターネットで探せば簡単に見つかったはずでしたが実は...そこまで熱心に探したわけではありません。名前を聞いたのはもう何年も前です。忘れていました。
さっき見てみたセインズベリーのオンラインショップでも3ポンド(454円)で売られていましたが☆の数の評価(5☆が満点)のレビューに、まだだーれも投票していません。知名度は今ひとつということではないでしょうか。
よく行くセインズベリーのデリカテッセンの棚で売られていたのを見たおぼえがありません。売ってみたけど不況で売れない(105gで3ポンドは、珍しいものを試してみるにはちょっと高いです)という事情で値引き棚落ち...したとか?
1ポンド99ペンスの値引き価格で買いました。ラッキーです!
eat 17 というこの会社のオリジナルではなく、検索すればレシピもたくさん出ています。
ジャムというだけあって、砂糖がたっぷり使われています。
果実の代りにスロークックしたベーコンが使われている...要するに「レリッシュ relish」ですね。ピンクのラベルにもそう書かれています。
レリッシュは肉やチーズの付け合わせに使う、細かく刻んだ野菜や果実をお酢に漬け込んで砂糖で煮詰めた甘酸っぱいソースのことです。アメリカ合衆国や英国では数限りなく種類があります。
ベーコン・ジャムはオーストリア発祥で、アメリカではおなじみのレリッシュとして親しまれているようです。
ジャムというぐらいですから、まずクランペット crumpet という朝食用のパンに塗って食べてみました(ワクワク)
...これは、まさかの懐かしい味!!
もう何十年も口にしていない、日本の「肉まんのなかみ」と全く変わらない味でした!
肉まんのなかみには豚肉と刻んだナッパが入っていたように思いますが、ベーコン・ジャムには、タマネギが入っています。黒砂糖で甘く煮詰めたタマネギとベーコンがネットネトに攪拌されているようです。
夕食後のおやつにチーズ(英国産、チェダー Chedder )にたっぷり塗ってみました。
やっぱり肉まんの味です!
ベーコン・ジャムについて教えてくれた友人は、バンに塗ってハンバーガーと食べると美味しいと、またまた興味をそそる食べ方を教えてくれました。
ハンバーガーやホットドッグの発祥の地、アメリカでよく知られた、レリッシュ本来の食べられ方ですね。
よし、やってみよう。肉+肉でかなりくどそうですが。
肉まんの味のレリッシュ、大満足です。
ただし、正価の3ポンド払ってしょっちゅう買って食べたいかと言われると疑問です。夫はベジタリアンですし、娘はあけた瓶のなかみを見て「いらない」と言いましたし。私一人で食べきれなかったらかなりもったいないですから。
ベジタリアンの夫はローレーというフランス産のチーズを食べながら、ベーコン・ジャムとチェダーを食べる私をイヤそうな顔で見ていました。肉の匂いはしません。
食べた後、2回ともひどく喉が渇きました。
「ベーコン・ジャムを食べる私をイヤそうな顔で」
でも 反対をしないのだから
良いのでは無いでしょうか
夫婦だって 多少の食い違いは
自分の名前を 入れるの 忘れました
ゴメンなさい