何だかまた暑い夏に逆戻りしたような、強い日差しになりました
涼しかった数日を過ごしてしまうと、もうやめてくれ~ぃ…なんて、
人間は勝手なものです…ニュースを見ながら、日照時間が足りないから、
野菜が高騰する、とか言うのを見ているときには、
もうちょっと夏でいて欲しいと思い、カ~ッと晴れれば晴れたで、暑いと文句を言ったり…
さて、昨日、主人待望の「運転免許の適性検査」がありました。
場所は、国立リハビリテーションセンター内の、「自動車訓練室」。
ここでは、障害を持っている方が予約制で、適性検査が受けられたり、
検査結果で、訓練が必要となった場合には、実費で、訓練が出来る施設です。
どんなことをやるのか、障害者センターの方も、私も、当の本人も、
まったく初めてなので、興味津々で、その場所を訪れました。
まずは、問診。
飲んでいる薬のこと、どうして障害を持つに至ったかということ、
体のどこに障害があるのか、などいろいろなことを質問されて、いざ開始
…となるはずが、ここで新たな問題発生
薬の話のくだりで、教官が「最後の痙攣(けいれん)した後、2年間は車に乗ってはいけません」と…
えっ、無理なの
…気を取り直して、じゃあ、今は、痙攣があった直後で乗れないけれど、
今の自分の状態はどんななのかを知る、って言う意味で、受けてみればいいじゃんと、励まして、何とか開始…
始めに、「適性検査」…これは、よく、一般の教習所でもやるような、
コレと同じ形のを出来るだけ早く、たくさん選んでください。とか、
このマスに斜線を出来るだけたくさん、早く書いていってください。とか、そういった検査が、
約30分ありました。
10分休憩してから、今度は、眼の検査。
まず、視野はどこまであるか、とか、視力などを検査して、また休憩。
次の検査は、足の位置に、アクセルとブレーキのような、ペダルが、
両手には、押さえるボタンがついていて、前には、テレビモニターがある、
大きな機械で、やる検査。
信号と同じ、赤丸が画面に出たら、アクセルを離す、と言ったものから、
画面の真ん中に、0~9までの数字が、順番に出てきて、
それと同時に、画面のところどころに、図形の○△□×のどれかが出てくる。
数字が、ダブって出てきたり、飛んだりしたら、右手のボタンを離し、
図形の中の×が出たときにだけ、アクセルを離す、といった、
二つのことを一緒に処理していく検査まで、
集中力と、注意力がカギになる検査がありました。
この、数字と図形の検査は、ほぼ壊滅状態
高次脳機能障害がある人は、こういった、「同時に二つのことを処理する」ことが、
とても苦手になるらしく、主人も例に漏れず、相当苦心しておりました。
また休憩を挟み、今度は、ブレーキを踏む速さの検査。
ランプが点灯したら、なるべく早くブレーキを踏む。
…一般成人男性の平均は、約0.5秒。
主人の場合、大体が、0.7~0.9秒…やっぱり遅い
また、ハンドルを回しきるまでの速さの測定。
これは、なんとか、問題無く、クリア
最後は、実際に、コースを、走ってみることになり、
久々の運転席へ…
誰もいない、他の車もいない、教習コースでは、
何の問題も無く、とてもスムーズに走れました
ここは、私の想像通りでした。だって、空気を吸うように運転してきた人でしたから、
何も無ければ、ただ「運転」だけを見たら、うまいはずなんです。
それに車も、3ナンバーの高級車
車を降りてきた主人は、満足したように、「楽しかったあ」と、満足気。
さて、結果は…
5段階評価の2。
3以上で、運転OKだったんですが、2はダメ
ここで新たに判ったこととして、
視野の、左上が、両目とも見えてない部分が結構大きくあったこと。
両目ともなので、カバーできず、完全に見過ごす結果に…
原因としては、単に、視界が狭い、ということ。
もしくは、脳挫傷が残っている箇所が、右側なので、その視神経に関係するもの。
もしくは、高次脳機能障害の何らかの影響で、視野が狭くなっていること…
教官の話いわく、たぶん、どれもが少しずつ関係しあっているんではないか、と。
左側の視野が、出てくれば、見落としも無くなり、注意が出来るようになるとは、
言ってくれはしましたが、
脳挫傷が原因だと、完治は無理だし、
高次脳機能障害だと、完治するとしても、相当先にならないと、無理だろうし…
まして、いろんなことの混ぜこぜだと、もう、無理かなあ…って
やはり、運転は、誰もいない教習コースでするものではなく、
実際には、他車や、歩行者、自転車、それに、信号、スピードや、標識等に気を配りながら、
急な飛び出しなどにも、反応しつつ、目的地に向かう道のりを意識しつつ、
ラジオを聴いたり、同乗者としゃべったりしていくものですよね
そのどれもが、「複数のことを同時にする」ことになり、
やはり、主人にとっては、当然ながら、とっても難しいことだったのです。
人間って、無意識のうちに、そういった、大変難しいことを、
なんとも平気な顔して、やってのけているんです
帰りの車中、大変落胆した主人がいました…
疲れたのかと思っていましたが、そうではなかったらしく、
「…頑張ったんだけどな………」と、ポツリ
今週末から、「合宿免許」に参加する長女に、期待しつつ、
夜には、いつもの主人に戻っていました
私としては、本当にかわいそうでしたが、
でも、本当に心の底から、ホッとしています
もし乗れるということになっていたら、仕事どころではなくなり、
毎日見張っていなくちゃならなくなっていたことでしょう…
2年後に、また検定を受けてみようねと言って、
何とか理解してもらいました
…というわけで、また私の「アッシー女房」の生活は続いて行きます…
涼しかった数日を過ごしてしまうと、もうやめてくれ~ぃ…なんて、
人間は勝手なものです…ニュースを見ながら、日照時間が足りないから、
野菜が高騰する、とか言うのを見ているときには、
もうちょっと夏でいて欲しいと思い、カ~ッと晴れれば晴れたで、暑いと文句を言ったり…
さて、昨日、主人待望の「運転免許の適性検査」がありました。
場所は、国立リハビリテーションセンター内の、「自動車訓練室」。
ここでは、障害を持っている方が予約制で、適性検査が受けられたり、
検査結果で、訓練が必要となった場合には、実費で、訓練が出来る施設です。
どんなことをやるのか、障害者センターの方も、私も、当の本人も、
まったく初めてなので、興味津々で、その場所を訪れました。
まずは、問診。
飲んでいる薬のこと、どうして障害を持つに至ったかということ、
体のどこに障害があるのか、などいろいろなことを質問されて、いざ開始
…となるはずが、ここで新たな問題発生
薬の話のくだりで、教官が「最後の痙攣(けいれん)した後、2年間は車に乗ってはいけません」と…
えっ、無理なの
…気を取り直して、じゃあ、今は、痙攣があった直後で乗れないけれど、
今の自分の状態はどんななのかを知る、って言う意味で、受けてみればいいじゃんと、励まして、何とか開始…
始めに、「適性検査」…これは、よく、一般の教習所でもやるような、
コレと同じ形のを出来るだけ早く、たくさん選んでください。とか、
このマスに斜線を出来るだけたくさん、早く書いていってください。とか、そういった検査が、
約30分ありました。
10分休憩してから、今度は、眼の検査。
まず、視野はどこまであるか、とか、視力などを検査して、また休憩。
次の検査は、足の位置に、アクセルとブレーキのような、ペダルが、
両手には、押さえるボタンがついていて、前には、テレビモニターがある、
大きな機械で、やる検査。
信号と同じ、赤丸が画面に出たら、アクセルを離す、と言ったものから、
画面の真ん中に、0~9までの数字が、順番に出てきて、
それと同時に、画面のところどころに、図形の○△□×のどれかが出てくる。
数字が、ダブって出てきたり、飛んだりしたら、右手のボタンを離し、
図形の中の×が出たときにだけ、アクセルを離す、といった、
二つのことを一緒に処理していく検査まで、
集中力と、注意力がカギになる検査がありました。
この、数字と図形の検査は、ほぼ壊滅状態
高次脳機能障害がある人は、こういった、「同時に二つのことを処理する」ことが、
とても苦手になるらしく、主人も例に漏れず、相当苦心しておりました。
また休憩を挟み、今度は、ブレーキを踏む速さの検査。
ランプが点灯したら、なるべく早くブレーキを踏む。
…一般成人男性の平均は、約0.5秒。
主人の場合、大体が、0.7~0.9秒…やっぱり遅い
また、ハンドルを回しきるまでの速さの測定。
これは、なんとか、問題無く、クリア
最後は、実際に、コースを、走ってみることになり、
久々の運転席へ…
誰もいない、他の車もいない、教習コースでは、
何の問題も無く、とてもスムーズに走れました
ここは、私の想像通りでした。だって、空気を吸うように運転してきた人でしたから、
何も無ければ、ただ「運転」だけを見たら、うまいはずなんです。
それに車も、3ナンバーの高級車
車を降りてきた主人は、満足したように、「楽しかったあ」と、満足気。
さて、結果は…
5段階評価の2。
3以上で、運転OKだったんですが、2はダメ
ここで新たに判ったこととして、
視野の、左上が、両目とも見えてない部分が結構大きくあったこと。
両目ともなので、カバーできず、完全に見過ごす結果に…
原因としては、単に、視界が狭い、ということ。
もしくは、脳挫傷が残っている箇所が、右側なので、その視神経に関係するもの。
もしくは、高次脳機能障害の何らかの影響で、視野が狭くなっていること…
教官の話いわく、たぶん、どれもが少しずつ関係しあっているんではないか、と。
左側の視野が、出てくれば、見落としも無くなり、注意が出来るようになるとは、
言ってくれはしましたが、
脳挫傷が原因だと、完治は無理だし、
高次脳機能障害だと、完治するとしても、相当先にならないと、無理だろうし…
まして、いろんなことの混ぜこぜだと、もう、無理かなあ…って
やはり、運転は、誰もいない教習コースでするものではなく、
実際には、他車や、歩行者、自転車、それに、信号、スピードや、標識等に気を配りながら、
急な飛び出しなどにも、反応しつつ、目的地に向かう道のりを意識しつつ、
ラジオを聴いたり、同乗者としゃべったりしていくものですよね
そのどれもが、「複数のことを同時にする」ことになり、
やはり、主人にとっては、当然ながら、とっても難しいことだったのです。
人間って、無意識のうちに、そういった、大変難しいことを、
なんとも平気な顔して、やってのけているんです
帰りの車中、大変落胆した主人がいました…
疲れたのかと思っていましたが、そうではなかったらしく、
「…頑張ったんだけどな………」と、ポツリ
今週末から、「合宿免許」に参加する長女に、期待しつつ、
夜には、いつもの主人に戻っていました
私としては、本当にかわいそうでしたが、
でも、本当に心の底から、ホッとしています
もし乗れるということになっていたら、仕事どころではなくなり、
毎日見張っていなくちゃならなくなっていたことでしょう…
2年後に、また検定を受けてみようねと言って、
何とか理解してもらいました
…というわけで、また私の「アッシー女房」の生活は続いて行きます…