低気圧が北海道東側沿岸に停滞し、冬型の気圧配置になっています。
大陸からの寒気が入り込み、寒い一日となりました。
雨模様の中、わずかな晴れ間を利用しての外部工事が続きます。
宮本町M邸では、玄関部分と雁木の屋根、外壁下地工事を行っています。
本体の建て方は無事終了
屋根下地ボードを貼ってから、
ルーフィングを敷いて屋根葺き下地は終了。
この後、カラー鉄板の瓦棒葺きを行います。
今度は、玄関先のポーチ部分です。
さりげなく、伝統仕口が使われていますが・・・
柱の頭は「重ホゾ(ジュウホゾ)」になっていて、下の平ホゾ部分に梁が入り、その上に直角に桁が渡され、ホゾは桁の上まで貫通します。
下の平ホゾ部分には込み栓の穴が開けてあり、梁からこのホゾを貫通して込み栓を打つことで金物なしで梁と柱を固定します。
ポーチ柱は、土台を脇から差し込んで、
アンカーで固定する方法をとっています。
こうすることで、柱が自立します。
玄関先のポーチから、カーポートまでは屋根を掛け、雨にぬれずに行き来ができる通路としています。いわゆる「雁木(がんぎ)」の形状にしています。
この雁木の構造材や柱は、杉材を表しにして仕上げます。
風雨にさらされるので、土台の部分は少々凝った取り付けにしています。
土台パッキンを用いて、2センチ浮かすことで、土台の下に水がたまらないように工夫がしてあります。
落とし込みの柱の下にも同様のパッキンが入っています。
基礎と密着すると、雨が入ってなかなか抜けないので、こうした水抜きの工夫をすることで、外部構造でも耐久性を高めるようにしています。
自立した柱同士を梁で結びます。
雁木のおおまかな形がわかります。
正面から見たところ
全体
ようやく全体像が姿を現しました。
雁木の筋違いは、通し貫とすることで、すっきりと、また金物を使わない方法で横加重に対応します。
「通し貫」は外部工事にはうってつけでしょう。