日曜からあまり良い天気が続きません。
「晴れ」の予報でも、夜にかけて雨が降ったりしています。
それでも、大雨にならないので、基礎工事には差し支えない程度の雨で、逆にご近所に埃(ほこり)が回らないので、好都合です。
美沢町N邸では、地盤改良工事(柱状改良)が終了し、固まるのを待って、基礎工事に入りました。
「地業」とは基礎コンクリート部分の下の地盤を固める作業です。
上から伝わってきた荷重を、地面に伝える部分で、この工事が一番大変で、大切です。
昔は石を一個一個並べる「栗石地業」を行っていました。石を敷き詰めてその上に基礎を作ります。
最近は、砕石を機械で敷き詰める「砕石地業」が殆どです。重機で砕石を敷きならすだけなので時間もかからないので、安上がりの方法です。
基礎底面の土にセメントを混ぜ合わせ、土を固める表層改良も出てきました。
我が社の基礎は、昔ながらの栗石地業を守ってきました。
ベタ基礎にしても、全面栗石を敷き詰めています。
その差は、地震の時に効果を発揮します。
砕石の場合は、地震時にゆすられて崩れてしまいますが、石の場合は揺れることは揺れても流れずに止まります。
表層改良場合は、地震で割れてしまったケースもあります。
見えない所にこだわりを持つ・・・
建物の下支えのところを、重視しています。
その結果は、地震の時に表れます。
栗石地業をどのように行っているか解説します。
掘削開始!
柱状改良を発掘
丸い円筒状の土の塊が柱状改良した所です。
何だか、発掘現場に来たような感じです。
この柱状改良した部分の上端と栗石の上端が揃うように、掘り進めます。(外側)
内側部分は、それよりも15センチほど高く掘削して平らにします。
外側の川堀りをした部分に栗石を敷いていきます。
機械では出来ない作業なので、1個1個手で並べていきます。
栗石は12cm程の玉石です。河川の中流域の河原から採取され、これより下流だと小さいか取れなくなり、上流だと大きすぎます。
ここ長岡市近辺の信濃川河川が一番良い石が採れます。
この石を、地面に刺さるように立てて置いていきます。(コバ立て)
立てて置くので時間もかかるし、ベタ基礎全ての底面に敷き並べていくので、石の量も半端ではありません。
石と石の間は隙間が空くので、そこに砕石を敷いて隙間に入れていきます。(目つぶし砂利)
横から見ると、こんな感じです。
奥のほうは作業が終了しているので、石を並べてから終わるまでの過程がよく分ります。
だいぶ進んできました
最後はランマー、コンパクターで砕石を締め固めます。
上に乗るとガチガチです。地業+ベタ基礎でも良さそうなのですが、更に柱状改良との併用なので、もうこれ以上の地業は無いでしょう。
地盤をしっかりと固めることで、その上のコンクリート基礎の性能を高めます。
「布基礎」でも良さそうですが、今までの手法を活かして、「べた基礎」にします。
この上に、防湿シートを敷き、捨てコンクリートを打って、いよいよ基礎コンクリート工事が始まります。
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