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今週の木曜日以降は晴れの予報だったのですが、この調子だと、雨が続きそう・・
外部工事が終了した春日町O邸で、内部造作工事が進んでいます。
このO邸のテーマは「町屋型古民家を現代風にアレンジする」です。
町屋を現代風・・
全く、相反する生活スタイルなのです。
昔(と言っても戦後間もない時期)は自動車が殆ど無く、雁木通りに面して間口が狭く、奥行きが長い敷地に部屋を極力取ることが課題となっていました。
現代では車社会となり、駐車スペースが必要となります。
昔も今も共通しているのは、
「狭い敷地をどれだけ有効に使えるか」
ということです。
現在にアレンジする場合、駐車場の問題をクリアするのに、1階部分の補強が不可欠です。
計画当初、3点ヒンジにして、アーチ型の補強を行おうとしたのですが、間口が狭く、アールが1.5mで、湾曲集製材の製作域を超えてしまい、不可能という回答が帰ってきたため、伝統仕口を応用した「差し鴨居」による補強を行うことにしました。
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中断面集製材の梁(差し鴨居)と柱
一応、越後杉です。
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方杖は2本を組み合わせて(相欠き)湾曲させ、
下の駐車に邪魔にならない形状に工夫
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現場に搬入した補強材
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スパンを飛ばす場所に補強材を設置。
ジャッキ揚げをしながら入れ込んでいます。
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方杖部分の組みあがり
アーチ状になってますが、2本の組み合わせという、
単純な構造です。
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柱の根っこはホールダウン金物で固定。
実際、この下の基礎部分のほうが時間がかかりました。
(土台のある状態で浮かせてベースを打ったため・・)
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さらに、面材で補強します。
「これでもか!」てところ・・
集成材を見せたほうが面白いのですが、補強を重視です。
伝統木組みが応用できるので、どんな難題でもクリアできる気がします。
伝統構法を応用するへ・・
方杖は梁・柱とのようにして固定されているのでしょうか。梁・柱に切欠がありますがそれだけですか?
方杖は、柱、梁部分は、コーチスクリューボルトにて固定しています。
表しになる部分なので、丸棒でフタをして隠しています。
φ34㎜の穴を開けると、ナットと座金が入るので、「手摺棒φ35㎜」を打ち込んで、表面で切断して仕上げます。
手摺工事で余った部材が使えるのでゴミになりません。
本当は長ホゾにして丸栓で固定できれば良いのですが、今回は断念しました。