すずか*ぜ便り

季節の花や風景、美味しいものなど、日々の暮らしで見つけたものを気ままに撮っています。

「ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」・2

2020-02-24 | アートなこと

(ウィーン窯・「金地花文ティーセット」)

 

「リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」、

14世紀~19世紀のヨーロッパ絵画をたっぷり堪能したあとに待っているのが

優雅な磁器です。

 

私自身器の絵付けを趣味としているので

絵以上に器を見るのが大好きなのですが、

絵画の撮影に張り切りすぎて閉館時間が迫り

十分鑑賞できなかったのが悔やまれます

 

(「染付山水文金具付ポプリ蓋物」)

 

磁器本体は有田焼です。

有田焼は足利市の「栗田美術館」でいやというほど見ていて

日本の焼き物の素晴らしさも、

多数ヨーロッパへ輸出されていたことも知っています。

 

(上より「染付庭園文金具付大皿」

「染付花文金具付燭台」「青磁色絵鳳凰雲文金具付蓋物」

 

ヨーロッパに渡った焼き物が

このような変貌を遂げていたとは。

有田焼や中国の景徳鎮に金属装飾が施された、

いわば東洋文化と西洋文化のコラボは

いかにも貴族趣味ですが、

文化の違いが出ていて興味深いですね。

 

(ウィーン窯・「貼花文蓋付壺」)

 

 

(ウィーン窯・「花文グラスクーラー」)

 

 

(ウィーン窯・「金地花文花瓶」)

 

その後に開窯された

ウィーン窯の磁器は優美そのもの。

 

(リヒテンシュタインの首都・ファドーツにある侯爵家の居城)

 

(ウィーンにある侯爵家の都市宮殿・シティ・パレス)

 

お城や複数の宮殿を持つヨーロッパの大貴族ならではの

コレクションの数々は本当に眼福で、

「ヨーロッパの宝石箱」と例えられる美しい作品を

地方にいながら見られる貴重な機会でした。

 

宇都宮美術館での会期は今日までですが、

たぶん全国巡回展だと思うので

もしお近くで見かけたらご覧ください。

 

 

<2月9日 宇都宮市・宇都宮美術館にて>