横田喜三郎の思想の価値 再掲です。
『ほんとうの憲法-戦後日本憲法学批判』 をさっそく読みました。
注目したのは次の箇所です。
第4章 全体が横田喜三郎について書かれています。
P162 3 理想主義の国際法学者による安保合憲論
・国際法優位の「理想主義」を唱えた横田喜三郎
・国際主義的護憲論はなぜ受け入れられなかったのか
・「理想主義」者の集団的自衛権論
・日米安保体制肯定に対する左右からの批判
もっとも簡潔に横田喜三郎についてわかるのが次の文です。
p174「東大法学部教授でありながら、日米安保体制を柱とする「戦後日本
横田は、かつては天皇制を批判するなどは左派的でしたが、国際法学者の立場から国連による平和維持を前面に出し、集団的自衛権により日本を守る立場に替わりました。それにより、最高裁長官になったのです。
いつまでも非武装中立にこだわる東大法学部出身の学者に比べて、現実的な選択をしたのです。
しかし、今回のロシアによるウクライナ侵攻は、非武装中立の無意味さを証明したほか、国連による国際協調平和維持をも打ち砕きました。これらを止揚した新たな哲学が必要です。
この時期に、横田喜三郎の思想を振り返ることは、ウクライナ危機の今、価値あることだと思います。
戦後民主主義関係資料