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令和の初日 5月1日の社説は・・・

2019-05-01 05:44:39 | 社説を読む
平成から令和へ。

朝日新聞
・ 即位の日に 等身大で探る明日の皇室

読売新聞
・ 平成から令和へ 平和と安定へ努力重ねたい

毎日新聞
・ 令和時代に入る日本 変化にしなやかな適応を

日本経済新聞
・ 社会の多様性によりそう皇室に

産経新聞
・ 【令和のはじめに】新時代にふさわしい国家戦略を 論説委員長・乾正人

中日新聞
・ 共に生き平和を愛す 令和のはじめに

※ 各社、読み応えのある社説が並びました。歴史的な社説です。


朝日です。新天皇への期待です。
「時代の要請に応じた「新たな公務」への意欲も、陛下は繰り返し示してきた。

 環境や災害、交通など多彩な角度から水問題を研究し、国際会議や大学での講演をまとめた書籍が出版されたばかりだ。海外への発信力も備えている。

 また、外務官僚出身の皇后雅子さまについて、陛下は2月の会見で「グローバル化の時代にあって、本人だからできるような取り組みが、今後出てくると思う」と期待を寄せた。

 皇室は国際親善にも大切な役割を果たしてきた。外国訪問や要人との面会はもちろん、外国人労働者の受け入れにかじを切り「多民社会」に移行しようとしているこの国の象徴として、内なる国際化にもご夫妻で向き合うことになるだろう。」


読売は平成を総括し、新時代への期待を込めています。
「日本は、急速な人口減少、積み上がる債務残高、いずれ来る大災害などの課題への対処が迫られている。模範にできるような国は、見当たらない。

 自らの創意で長期戦略を練り、粘り強く実行することが唯一の解決策である。悲観論に振り回されず、政治・社会の深刻な分断を回避しなければならない。

 インターネット上で膨大な情報が瞬時に拡散する時代にも、国民の知的水準を維持し、穏当な世論の形成を促すことが何よりも重要である。

 新天皇陛下が即位され、令和の時代が始まる。平和と安定、繁栄を維持するため、新たな気概を持って国づくりに取り組みたい。」


毎日も平成を総括し、令和に期待を込めています。
「今回がより祝祭的なのは、崩御の重苦しさから解放されたことのみならず、人びとの間で心機一転のリセット願望が強いからだろう。

 30年と4カ月足らずの平成期は、それほど日本にとってめまぐるしく、試練の時代であった。

 平成の初期に世界経済の15%を占めていた日本の国内総生産(GDP)は今や6%程度にとどまる。かつて「冷戦の最大の勝者は日本」と言われたころの面影はない。

途切れない歴史の流れ
 国際秩序は冷戦の終結とともに一変した。過激主義のテロがおびただしい数の人命を奪う。中国の強大化と北朝鮮の軍事的挑発が地域情勢を不安定にする。平成は安全保障政策のあるべき姿をめぐって、日本がもがき続けた時代でもある。

 さらに二つの大震災を頂点に幾多の自然災害に見舞われたことが、悔やみきれない記憶として残る。

 だからこそのリセット願望なのだろう。しかし、当然にも歴史の流れは平成から令和へと連続し、決して途切れることはない。」

「新たな時代に私たちに求められるのは、今後も押し寄せる巨大な変化に適応するための、しなやかさと辛抱強さではないだろうか。」

「私たちはこの原理を「初めからあるもの」としてながめてこなかっただろうか。天皇は国民統合の象徴ではあっても、主体ではない。国の姿を考え、社会の調和を図っていくのは、国民自身の課題である。」


日経です。
「万物に生気がみなぎる新緑の候に迎えた、新しい天皇陛下の即位と「令和」への改元である。連休のさなか、列島は代替わりの祝賀ムードに包まれている。

退位による皇位の継承は、江戸時代の文化年間、1817年以来だ。これを機に、時代にふさわしい象徴像や皇室のあり方についてともに考えたい。」


中日です。
「令和のはじめに、それを機に問い直したいことがあります。一つは私たちのつながりのありようであり、もう一つはやはり平和を守り抜く意志です。

 一つめの私たちのつながりとは私たちがこの国、この社会、また世界の中でどう生きるのか、つまりほかの人たちとどう生きていくのかということです。

 今世界を覆っている問題の一つは、しばしばニュースにもなる富の偏在です。

 二十世紀末、アメリカでワーキングプア、働く貧者という言葉が登場した。働けども貧しいという悲しさ、社会正義に照らすなら不公平ということです。」

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