北朝鮮ミサイル失敗を世界はどう報道したか?
CNN
北朝鮮がロケット打ち上げを強行した理由 米専門家に聞く
北朝鮮は、国際社会が事実上の弾道ミサイルとみなすロケットの打ち上げを強行した。これで米国からの食糧援助再開の道は断たれ、打ち上げは挑発行為だとしていた各国からの非難が一層強まるのは必至だ。
( 中 略 )
米戦略国際問題研究所のビクター・チャ氏は、「これは国家のアイデンティティーおよび建国の一環となっている。単なる弾道ミサイル実験というだけにとどまらない」と解説する。打ち上げは若年の指導者、正恩氏の功績にまつわる伝説を作り上げる国家的プロセスの一環であり、その正恩氏のために作ろうとした伝説が、他国の技術ではなく国産の技術を使って宇宙という未開の地の征服を目指したという筋書きだったと同氏は見る。
北朝鮮、「衛星」打ち上げ失敗認める 原因調査中
朝鮮中央通信が伝えたところによると、北朝鮮は13日、衛星を軌道に乗せることは成功しなかったと述べた。「科学者や技術者や専門家らが現在、失敗の原因を調査中だ」と述べた。
北朝鮮は13日午前7時39分、衛星を搭載していると称する長距離ロケットを打ち上げた。韓国の聯合ニュースとYTNテレビが韓国の当局者の話として伝えた。米当局者によれば、ロケットは大気圏を脱出することなく空中分解したとみられる。
北朝鮮、ミサイル失敗挽回で核実験の可能性も
北朝鮮は13日のミサイル打ち上げの失敗を受けて、挽回のために核実験を強行する可能性がある。複数の専門家が指摘した。
ローウィー国際政策研究所のロリー・メッドカーフ氏は、「故金日成(キム・イルソン)主席の生誕100年という重要な節目で今回のような技術的な失敗をしてしまったので、(北朝鮮は)なんらかの形で埋め合わせをする必要があるだろう」と述べる。
メッドカーフ氏は、短距離ミサイル発射実験を行う可能性もあるが、これはあまり印象的なものではないと指摘し、「新指導者の金正恩(キム・ジョンウン)氏の権威付けの目的でも、2006年から3回目となる核実験を行う可能性がある」と述べている。
また別の専門家らも、北朝鮮は2006年と2009年にミサイル発射実験後にそれぞれ核実験を行っていることから、今回もミサイル発射の後に核実験を行う可能性が高いと指摘している。
中国・人民日報
韓国「朝鮮のロケットは発射後バラバラになり墜落」
韓国国防省は13日、朝鮮が平安北道鉄山郡東昌里の西海衛星発射場から長距離ロケット1基を発射したと発表した。だが現時点で朝鮮側からは何の発表もない。韓国国防省報道官は取材に対し、朝鮮のロケットは発射後数分でバラバラになり墜落したとの見方を示した。報道によると米日も発射後数分内に失敗したと見ている。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。(編集NA)
中国では、ミサイル報道はわずかしかありませんでした。
これからでてくるのか?
韓国・中央日報
さすがに、見出しだけでもたくさん並びます。
「北ロケット、空中分解して20余りの破片に…韓国の領海には…」
韓国政府「北ミサイル発射は安保理決議違反、応分の責任を」
北国連代表「ロケットではなく人工衛星」
「北朝鮮ミサイル発射費用、北住民1年分の食糧費」
韓国軍「北ミサイル失敗…バラバラになって洋上に落下」
一つ紹介します。
北朝鮮「ロケット、軌道進入に失敗」公式認定は異例的…なぜ?
北朝鮮が13日午前に打ち上げられた長距離ロケットである人工衛星「光明星3号」の発射は失敗したことを公式に認めた。
北朝鮮の朝鮮中央通信はこの日、「朝鮮初の実用衛星『光明星3号』の打ち上げが4月13日午前7時38分55秒、平安北道鉄山郡(ピョンアンブクド・チョルサングン)の西海(ソヘ)衛星発射場で行われた」とし「地球観測衛星の軌道進入は成功しなかった」と報道した。
同通信は続いて「科学者や技術者、専門家らが現在、失敗原因を究明している」と発表した。
北朝鮮はこれに先立ち、1998年8月と2009年4月にそれぞれ光明星1、2号を打ち上げ後もすべて軌道進入に失敗していたことが知られているが、成功したと発表していた。このため、今回の光明星3号の打ち上げの失敗を認めたのは異例的だ。
前例と違い、北朝鮮が今回の光明星3号の軌道進入失敗を認めたのは、外国の専門家や取材陣を招待した中で、先端衛星を動員した国際社会の判断を無視したまま「成功した」と主張した場合、国際的な笑い物になるだろうとの点を意識したからと推定される。
韓国・朝鮮日報
北ミサイルの残がい、韓国・群山沖に落下
ホーム > 北朝鮮 > ミサイル開発問題
記事入力 : 2012/04/13 09:47
北ミサイルの残がい、韓国・群山沖に落下
韓国軍幹部は13日、北朝鮮が同日未明に発射した事実上の長距離ミサイルについて、1段目と2段目が分離せず、数分後にいくつかに分かれ、落下したようだと語った。
同幹部によると、残がいは韓国西海岸の全羅北道群山市の西190-200キロの海上に落下したとみられるという。同幹部は「1段目と2段目が分離しないまま、そこまで飛行したと分析している」と述べた。
北朝鮮からミサイルが発射された直後、韓国軍のイージス艦「世宗(セジョン)大王」が、発射とその後の軌跡を追跡したという。
(以下略)
韓国外交通商部、ミサイル発射を強く糾弾
レコードチャイナ
北ミサイル打ち上げ、秘密裏に行ったのは「北朝鮮の自信不足の表れ」―中国軍事評論家
( 前半略 )
1)秘密裏に発射を実行した理由
中国の軍事評論家・馬鼎盛(マー・ディンション)氏によると、事前に外国メディアを招き、大々的にアピールしていた“人工衛星”を、決して理想的とは言えない天候条件の中、秘密裏に発射した理由は、「北朝鮮の自身のなさ」を表していると指摘した。
2)墜落原因
馬氏は2つの原因を考えている。1つはミサイル本体が爆発したこと。2つ目は、ミサイルが軌道をそれてコントロールを失ったため、韓国か中国の領内を通過するかもしれないミサイルを自爆させ、その残骸を自国で回収しようとの意図があったというもの。韓国メディアは、「いずれの原因にせよ、技術面での力量不足が鍵」と指摘している。
3)事後処理
韓国メディアは韓国軍上層部の見解として、ミサイルの墜落地点を韓国・全羅北道群山市の西側近海としている。すでに軍が出動してその残骸を捜索中だ。この進度で進めば、まもなく残骸落下地点に到達するという。
4)技術力後退と国民の士気への影響
米韓の分析によれば、今回の墜落は、ミサイルの1段目と2段目が分離する前に発生している。1段目と2段目の分離は発射2分後と考えられているが、今回は発射1分ほどですでに墜落しているからだ。1998年と2009年に行われた人工衛星「光明星1号・2号」の発射実験では少なくとも分離には成功しており、なおかつ飛距離も今回を上回っていた。つまり、北朝鮮の技術力は後退したものと米メディアは分析している。そして、今回の打ち上げ失敗が北朝鮮政府と国民の士気に与えた影響は非常に大きいと見ている。(翻訳・編集/愛玉)
CNN
北朝鮮がロケット打ち上げを強行した理由 米専門家に聞く
北朝鮮は、国際社会が事実上の弾道ミサイルとみなすロケットの打ち上げを強行した。これで米国からの食糧援助再開の道は断たれ、打ち上げは挑発行為だとしていた各国からの非難が一層強まるのは必至だ。
( 中 略 )
米戦略国際問題研究所のビクター・チャ氏は、「これは国家のアイデンティティーおよび建国の一環となっている。単なる弾道ミサイル実験というだけにとどまらない」と解説する。打ち上げは若年の指導者、正恩氏の功績にまつわる伝説を作り上げる国家的プロセスの一環であり、その正恩氏のために作ろうとした伝説が、他国の技術ではなく国産の技術を使って宇宙という未開の地の征服を目指したという筋書きだったと同氏は見る。
北朝鮮、「衛星」打ち上げ失敗認める 原因調査中
朝鮮中央通信が伝えたところによると、北朝鮮は13日、衛星を軌道に乗せることは成功しなかったと述べた。「科学者や技術者や専門家らが現在、失敗の原因を調査中だ」と述べた。
北朝鮮は13日午前7時39分、衛星を搭載していると称する長距離ロケットを打ち上げた。韓国の聯合ニュースとYTNテレビが韓国の当局者の話として伝えた。米当局者によれば、ロケットは大気圏を脱出することなく空中分解したとみられる。
北朝鮮、ミサイル失敗挽回で核実験の可能性も
北朝鮮は13日のミサイル打ち上げの失敗を受けて、挽回のために核実験を強行する可能性がある。複数の専門家が指摘した。
ローウィー国際政策研究所のロリー・メッドカーフ氏は、「故金日成(キム・イルソン)主席の生誕100年という重要な節目で今回のような技術的な失敗をしてしまったので、(北朝鮮は)なんらかの形で埋め合わせをする必要があるだろう」と述べる。
メッドカーフ氏は、短距離ミサイル発射実験を行う可能性もあるが、これはあまり印象的なものではないと指摘し、「新指導者の金正恩(キム・ジョンウン)氏の権威付けの目的でも、2006年から3回目となる核実験を行う可能性がある」と述べている。
また別の専門家らも、北朝鮮は2006年と2009年にミサイル発射実験後にそれぞれ核実験を行っていることから、今回もミサイル発射の後に核実験を行う可能性が高いと指摘している。
中国・人民日報
韓国「朝鮮のロケットは発射後バラバラになり墜落」
韓国国防省は13日、朝鮮が平安北道鉄山郡東昌里の西海衛星発射場から長距離ロケット1基を発射したと発表した。だが現時点で朝鮮側からは何の発表もない。韓国国防省報道官は取材に対し、朝鮮のロケットは発射後数分でバラバラになり墜落したとの見方を示した。報道によると米日も発射後数分内に失敗したと見ている。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。(編集NA)
中国では、ミサイル報道はわずかしかありませんでした。
これからでてくるのか?
韓国・中央日報
さすがに、見出しだけでもたくさん並びます。
「北ロケット、空中分解して20余りの破片に…韓国の領海には…」
韓国政府「北ミサイル発射は安保理決議違反、応分の責任を」
北国連代表「ロケットではなく人工衛星」
「北朝鮮ミサイル発射費用、北住民1年分の食糧費」
韓国軍「北ミサイル失敗…バラバラになって洋上に落下」
一つ紹介します。
北朝鮮「ロケット、軌道進入に失敗」公式認定は異例的…なぜ?
北朝鮮が13日午前に打ち上げられた長距離ロケットである人工衛星「光明星3号」の発射は失敗したことを公式に認めた。
北朝鮮の朝鮮中央通信はこの日、「朝鮮初の実用衛星『光明星3号』の打ち上げが4月13日午前7時38分55秒、平安北道鉄山郡(ピョンアンブクド・チョルサングン)の西海(ソヘ)衛星発射場で行われた」とし「地球観測衛星の軌道進入は成功しなかった」と報道した。
同通信は続いて「科学者や技術者、専門家らが現在、失敗原因を究明している」と発表した。
北朝鮮はこれに先立ち、1998年8月と2009年4月にそれぞれ光明星1、2号を打ち上げ後もすべて軌道進入に失敗していたことが知られているが、成功したと発表していた。このため、今回の光明星3号の打ち上げの失敗を認めたのは異例的だ。
前例と違い、北朝鮮が今回の光明星3号の軌道進入失敗を認めたのは、外国の専門家や取材陣を招待した中で、先端衛星を動員した国際社会の判断を無視したまま「成功した」と主張した場合、国際的な笑い物になるだろうとの点を意識したからと推定される。
韓国・朝鮮日報
北ミサイルの残がい、韓国・群山沖に落下
ホーム > 北朝鮮 > ミサイル開発問題
記事入力 : 2012/04/13 09:47
北ミサイルの残がい、韓国・群山沖に落下
韓国軍幹部は13日、北朝鮮が同日未明に発射した事実上の長距離ミサイルについて、1段目と2段目が分離せず、数分後にいくつかに分かれ、落下したようだと語った。
同幹部によると、残がいは韓国西海岸の全羅北道群山市の西190-200キロの海上に落下したとみられるという。同幹部は「1段目と2段目が分離しないまま、そこまで飛行したと分析している」と述べた。
北朝鮮からミサイルが発射された直後、韓国軍のイージス艦「世宗(セジョン)大王」が、発射とその後の軌跡を追跡したという。
(以下略)
韓国外交通商部、ミサイル発射を強く糾弾
レコードチャイナ
北ミサイル打ち上げ、秘密裏に行ったのは「北朝鮮の自信不足の表れ」―中国軍事評論家
( 前半略 )
1)秘密裏に発射を実行した理由
中国の軍事評論家・馬鼎盛(マー・ディンション)氏によると、事前に外国メディアを招き、大々的にアピールしていた“人工衛星”を、決して理想的とは言えない天候条件の中、秘密裏に発射した理由は、「北朝鮮の自身のなさ」を表していると指摘した。
2)墜落原因
馬氏は2つの原因を考えている。1つはミサイル本体が爆発したこと。2つ目は、ミサイルが軌道をそれてコントロールを失ったため、韓国か中国の領内を通過するかもしれないミサイルを自爆させ、その残骸を自国で回収しようとの意図があったというもの。韓国メディアは、「いずれの原因にせよ、技術面での力量不足が鍵」と指摘している。
3)事後処理
韓国メディアは韓国軍上層部の見解として、ミサイルの墜落地点を韓国・全羅北道群山市の西側近海としている。すでに軍が出動してその残骸を捜索中だ。この進度で進めば、まもなく残骸落下地点に到達するという。
4)技術力後退と国民の士気への影響
米韓の分析によれば、今回の墜落は、ミサイルの1段目と2段目が分離する前に発生している。1段目と2段目の分離は発射2分後と考えられているが、今回は発射1分ほどですでに墜落しているからだ。1998年と2009年に行われた人工衛星「光明星1号・2号」の発射実験では少なくとも分離には成功しており、なおかつ飛距離も今回を上回っていた。つまり、北朝鮮の技術力は後退したものと米メディアは分析している。そして、今回の打ち上げ失敗が北朝鮮政府と国民の士気に与えた影響は非常に大きいと見ている。(翻訳・編集/愛玉)