<この記事は漢検1級とほとんど関係ありません・・・最初はちょっと関連していますが・・・>
●ブログ開設当初から作成しておいたカテゴリー「古代史」に書き込みを開始します。
●私事の単なるメモ帳のようなものですので、興味のない方はスルーしてください。
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●漢字から古代に思いを馳せる・・・その1・・・「漢検1級 27-③に向けて その33」から再録。
・「飫:ヨ、オ、あ(きる)、さかも(り)」の字を調べていて、訓に該当する熟語はほとんどすべて「ヨ」音読みだった・・・飫賜、飽飫、厭飫など・・・が、「オ」音は無いのか、辞典をペラペラ捲っていたら、「飫肥(オヒ)(漢字源:オビ・オブ)」「飫富(オフ)(漢字源:おとみ、おぶ)」なんてのがあった。よくよく見ると、「オ」音は呉音。で、これらの熟語はそれぞれ、飫肥(オヒ)=(昔の)日向の国、飫富(オフ)=大和の国の古地名・・・ということ(大漢和)。こんなところにも古代の歴史を感じる・・・おそらく、卑弥呼(ホントは「俾弥呼(ヒミカ)」)や壹与(イチヨ)の頃にはすでに倭国に入ってきていた漢字(本来の中国の音。いわゆる“漢音”ではない音)で、「飫(オ)」読みだったんだろな、古くからの、いや、三国時代の魏から南北朝のころにかけての南朝の言語だろう、とかなんとか想像しながら、中国と日本(倭国)の古代に思いを馳せてしまった。こんな楽しみ方もありますねえ・・・。漢字っておもしろい(^^)
●漢字から古代に思いを馳せる・・・その2・・・
・「倭(ワ、イ、やまと)」の字・・・一応、「倭国(ワコク)」「漢委奴国王(カンのワのナの国王)」などの読みで有名・・・
・「ワ」音はともかくとして、「イ」音(正しくは「ヰ」音らしい・・・)・・・
大漢和・大字源ともほぼ同じような説明で、「したがう」「従順な」などの意味を持っている由。
・「イ」音の熟語としては、
「倭移(イイ)」=なよなよしたさま(漢字源)、「倭遅(イチ)」=曲がりくねって遠いさま、はるばると遠いさま、「倭傀(イキ)」=容貌の醜い女(「傀」に現行音ではない「キ」音ありー大字源ー)
・「イ」音の熟語はともかくとして、冒頭の「漢委奴国王」・・・先ごろ亡くなられた、九州王朝説を唱えていた古田武彦さんの説によれば・・・これは、「漢のイド国王」と読む。根拠はいろいろありますが、
①中国の天子が授与する金印は(夷蛮とはいえ、その国の代表者への印だから)「漢の委(わ)の奴(な)の国王」という(倭国の中の奴国というような)3段書きはありえない。他にも例がなし。2段書きが理性の示すところの帰着。(一地域の首長らには銀印や銅印が与えられる実例があるところからも金印はその国の代表に与えられているとみるべき。)
②北方の「匈奴(キョウド)」に対する(“従順な”を意味する「倭(イ)」を使って)「倭奴(イド)」としている・・・だから、「カンのイド国王」ではないか。
③匈奴に対して、古代中国の国家が倭国をどう見ていたかは、古くは周王朝の時代の文献をみれば明らか・・・
・かの孔子も「東方の夷蛮(東夷)に(今は乱れてしまっている)周王朝の礼制がしっかり残っている、私も槎に乗って東夷へ行きたい」などと云ったり、記述したりしている。
・倭から周王朝への貢献の記事がある(今のベトナムと倭国が歳時を違わず朝貢してくる、との記事あり)
など。これらから、古代中国にとっては東方のこの国は「従順で良い国」と映っていたいた筈。だから、「倭奴(イド)」。なお、「奴」は、中国特有のの中華思想からの卑字使い・・・
👍👍👍 🐑 👍👍👍
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●私事の単なるメモ帳のようなものですので、興味のない方はスルーしてください。
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●漢字から古代に思いを馳せる・・・その1・・・「漢検1級 27-③に向けて その33」から再録。
・「飫:ヨ、オ、あ(きる)、さかも(り)」の字を調べていて、訓に該当する熟語はほとんどすべて「ヨ」音読みだった・・・飫賜、飽飫、厭飫など・・・が、「オ」音は無いのか、辞典をペラペラ捲っていたら、「飫肥(オヒ)(漢字源:オビ・オブ)」「飫富(オフ)(漢字源:おとみ、おぶ)」なんてのがあった。よくよく見ると、「オ」音は呉音。で、これらの熟語はそれぞれ、飫肥(オヒ)=(昔の)日向の国、飫富(オフ)=大和の国の古地名・・・ということ(大漢和)。こんなところにも古代の歴史を感じる・・・おそらく、卑弥呼(ホントは「俾弥呼(ヒミカ)」)や壹与(イチヨ)の頃にはすでに倭国に入ってきていた漢字(本来の中国の音。いわゆる“漢音”ではない音)で、「飫(オ)」読みだったんだろな、古くからの、いや、三国時代の魏から南北朝のころにかけての南朝の言語だろう、とかなんとか想像しながら、中国と日本(倭国)の古代に思いを馳せてしまった。こんな楽しみ方もありますねえ・・・。漢字っておもしろい(^^)
●漢字から古代に思いを馳せる・・・その2・・・
・「倭(ワ、イ、やまと)」の字・・・一応、「倭国(ワコク)」「漢委奴国王(カンのワのナの国王)」などの読みで有名・・・
・「ワ」音はともかくとして、「イ」音(正しくは「ヰ」音らしい・・・)・・・
大漢和・大字源ともほぼ同じような説明で、「したがう」「従順な」などの意味を持っている由。
・「イ」音の熟語としては、
「倭移(イイ)」=なよなよしたさま(漢字源)、「倭遅(イチ)」=曲がりくねって遠いさま、はるばると遠いさま、「倭傀(イキ)」=容貌の醜い女(「傀」に現行音ではない「キ」音ありー大字源ー)
・「イ」音の熟語はともかくとして、冒頭の「漢委奴国王」・・・先ごろ亡くなられた、九州王朝説を唱えていた古田武彦さんの説によれば・・・これは、「漢のイド国王」と読む。根拠はいろいろありますが、
①中国の天子が授与する金印は(夷蛮とはいえ、その国の代表者への印だから)「漢の委(わ)の奴(な)の国王」という(倭国の中の奴国というような)3段書きはありえない。他にも例がなし。2段書きが理性の示すところの帰着。(一地域の首長らには銀印や銅印が与えられる実例があるところからも金印はその国の代表に与えられているとみるべき。)
②北方の「匈奴(キョウド)」に対する(“従順な”を意味する「倭(イ)」を使って)「倭奴(イド)」としている・・・だから、「カンのイド国王」ではないか。
③匈奴に対して、古代中国の国家が倭国をどう見ていたかは、古くは周王朝の時代の文献をみれば明らか・・・
・かの孔子も「東方の夷蛮(東夷)に(今は乱れてしまっている)周王朝の礼制がしっかり残っている、私も槎に乗って東夷へ行きたい」などと云ったり、記述したりしている。
・倭から周王朝への貢献の記事がある(今のベトナムと倭国が歳時を違わず朝貢してくる、との記事あり)
など。これらから、古代中国にとっては東方のこの国は「従順で良い国」と映っていたいた筈。だから、「倭奴(イド)」。なお、「奴」は、中国特有のの中華思想からの卑字使い・・・
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