漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

漢検1級 27-③に向けて その53 喝人、柳下に陰を借る

2015年12月04日 | 故事成語類
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その53 >
●故事成語「喝人(アイジン)、柳下に陰を借る」・・・とても苦労した話・・・
・<漢検1級 27-③に向けて その52 >で、「「故事ことわざ事典」(新文学書房 定本版 守随憲治 監修  昭和58年出版)を再度読み返してみた。・・・」と書きましたが、その中での苦労話・・・
・初っ端(ア行)から躓き・・・「喝人(アイジン)、柳下に陰を借る」なんてのが出てた・・・意味はもちろん、全然分からず・・・
・まず「喝(カツ)」に「アイ」なんて音があるのかどうかをしらべた・・・あった。大漢和と大字源に「アイ」音が載ってて、意味は「かれた声」とか「むせぶ、しのびなく」とかの意味の由・・・ただ、漢字源・字通は「カツ」音のみだった。
・で、「喝人(アイジン)」という熟語がないかどうか調べたら、大漢和・大字源とも掲載なし。「柳の下でむせび泣いている人が陰を借りている」って・・・どうも今一、熟語の意味もこの成語の意味もわからず、気持ち悪いので、今一度、上記の事典を読み返した・・・この成語の意味として「人のおかげを受けるのにたとえる。喝は熱のことで、上気した人が柳の下で熱をさます意味である」との事。
・「喝」が「熱のこと」とあるので、今一度、各漢和辞典を調べた・・・そんな意味はどこにも書いてなかった・・・
・どうにも困って、索引の「喝」の字のあたりをチラチラ眺めていたら13画目のところにタマタマ「暍」という、似たような字があるのが、偶然、目に入った・・・
・念の為、この「暍」の字で調べてみたら・・・アッたあ~!!・・・「暍人(エツジン)」というのもあったあ~その出典(文例)も出てたあ~(^^)・・・「暍人(エツジン)」=熱の為に苦しんでいる人。 「暍(エツ)」=暑気あたり(大漢和)・・・他の辞典もほぼ同じような説明。
・ということで、この故事成語一つを“解読”するのに、なんと、2日もかかってしまいました(ーー)
・ちなみに、
 *冒頭の「喝人(アイジン)」→事典をよくよく見ると「口へん」にしか見えないのだけど、ちょっとかすれていて「口」なのか「日」なのか不鮮明といえば不鮮明・・・しかし、いずれにしても「アイジン」という読みはオカシイ(間違い)。
 *正解は「暍人(エツジン)、柳下に陰(蔭)を借りる」という故事成語となる。ただし「暍」は1級配当漢字ではなく対象外漢字。
ということになります。
ああ、疲れた(ーー)・・・こういうの、まさに無駄骨というんでしょうか(ーー)時間、損した(ーー)
●この「故事ことわざ事典」(新文学書房 定本版 守随憲治 監修  昭和58年出版)、他にも幾つか誤字や明らかに違うだろうと思われる読み方をしているものがあってちょっと信頼感が今いちでした。
●この事典に限らず、他の辞典でも同様な誤りなどもあると思いますよお・・・いわんや、ネット上の色々な故事成語類や熟語類をや(^^)
信じるのは自己責任ですが、ちょっと引っかかったら、自分で納得のいくまで調べるか、人に聞いて確認するか、そうしたほうが良いですね(^^;)
●このブログも、コメントを寄せていただける方々の指摘などのお蔭で信頼性向上に日々努めておりますが、それでも、間違いがあるかもしれません。ぜひ、お気がつかれたら、お知らせいただけるよう、よろしくお願いいたします。

👍👍👍 🐑 👍👍👍
 

 
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宇江佐真理 「竈河岸 ー髪結い伊三次捕物余話ー」

2015年12月04日 | 読書
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●このシリーズも、とうとう未完ですねえ、宇江佐真理さん獲麟。これが絶筆か?作者逝去のため、未完での読書は、辻邦夫の「フーシェ革命暦」以来・・・こういうものはいつまでも記憶に残ってますねえ・・・そのあとがどうなるのかがいつまでたっても気になって仕方なし(^^;)
●このシリーズは、ほのぼのとした物語で楽しめたのに残念です。ご冥福をお祈りします。
●今回は、シリーズの主役の伊三次とお文の夫婦はほとんど脇役・・・脇役であった若者たちの成長している姿を中心とした展開・・・捕物もほとんどなし・・・ほんと、まだこれから延々と続きそうな小説だったのに・・・。伊三次の息子の絵師・伊与太と武家娘の茜の今後が一番気になったけど、もはや詮無し・・・。

👍👍👍 🐑 👍👍👍 実はもう一冊、図書館に予約中。こちらの方は古いのか新しいのか、ちょっと不明。

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漢検1級 27-③に向けて その52 鐺

2015年12月04日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その52 >
●「故事ことわざ事典」(新文学書房 定本版 守随憲治 監修  昭和58年出版)を再度読み返してみた。今年の3月に、同辞典中の主要な故事ことわざは、成語林や広辞苑と重複しないように整理して開示してありましたが、今、改めて読み返してみると、載せておくべきだったと思われるものがまだまだありました(ざっと70個ぐらい)。そのうち、何らかの形でご案内します。
●「古代史」カテゴリーを開始・・・「古代史」関連の記事を時々記載していきます。漢検に飽きたわけではありませんが、窮極の目的と云うか趣味として古代史が好きなので(特に中国の古代と日本(倭国)の縄文・弥生時代からAD700年ぐらいまで)。もともと、漢字の学習も、古代の文献がもう少しまともに読めないかと思ったのが一つのきっかけではありました。徐々に比重は古代史関連のブログに変わっていくかもしれません(^^;)
●次回27-③の目標・・・気力ないといったら励ましてくれる方もたくさんいらっしゃるので、一応、「199点」を目標に設定!!今回と同等のレベルの出題だったら、(200点満点をとっても面白くないので)当て字をわざと間違えて199点にとどめる・・・ナンチャッテ(^^) まあ、悪くても190点台、良ければ前回と同等のレベル(195~199点)を維持したいですね。
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●「鼎鐺玉石」の鐺(トウ、ソウ、あしながえ、くさり、こじり、こて)・・・「こじり、こて」は邦語(だから、音熟語はなし)
・ネットでは、「鐺」が使われている、この四字熟語、「テイトウ」と「テイソウ」が半々ぐらいですね。
・漢検四字熟語辞典では「テイソウギョクセキ」・・・「「テイトウ」とも読む」とはなっていない・・・。
・色々と、辞典を調べると、どうも、「トウ」「ソウ」に音による意味分けがあるみたい・・・。
 (漢検漢字辞典第2版では、音読み分けナシ。熟語は「酒鐺」←読みはナシ)。
  「トウ」:くさり、鐘や太鼓の音などを表す
  「ソウ」:3本足のかなえ、あしながえ、なべ・かまの類 大字源・大漢和・漢字源ともに、上記のような使い分けになっているようでした。
・だから、前にもどこかで出題した「鐺缶」・・・これは「ソウフ」でOK。
・でも、広辞苑や他の国語辞典などでは「酒鐺」や「茶鐺」は「シュトウ」とか「チャトウ」となっている・・・燗鍋とか茶がまとかの意味・・・
・上記の音読み分けからしたら、これ、「シュソウ」とか「チャソウ」とかの読みのほうが適切ではないかと思うけど、もう、こういう読み(「・・トウ」)で定着しちゃってんでしょうね・・・だから、漢検も読みを触れなかったりして(^^;)
・ホント、漢字の読みっていい加減ですねえ。・・・・こういう規則性のないのが一番困りますねえ。

👍👍👍 🐑 👍👍👍

 
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漢検1級 27-③に向けて その51  文章題訓練㉒

2015年12月04日 | 文章題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その51>
●ちょっと古くさいけど「金色夜叉」・・・
●目標は80%(24点)以上・・・・。

●文章題㉒:次の文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。(30) 書き2×10 読み1×10
「金色夜叉」(尾崎紅葉)
ー第七章ー
「・・・ 熱海は東京に比して温きこと十余度なれば、今日漸く一月の半ばを過ぎぬるに、梅林の花は二千本の梢に咲き乱れて、日に映ろへる光は(1)レイロウとして人の面を照し、路を埋むる幾斗の清香は凝りて(ア)掬ぶに堪へたり。梅の外には一木無く、処々の乱石の低く横たはるのみにて、地は坦らかに(2)セン(イ)鋪きたるやうの芝生の園の中を、玉の砕けて迸しり、(ウ)練の裂けて飜る如き早瀬の流ありて横さまに貫けり。後に負へる松杉の緑は麗かに霽れたる空を攅(さ)してその頂に方(あた)りて(エ)懶げに懸れる雲は眠むるに似たり。習(そよ)との風もあらぬに花は頻りに散りぬ。散る時に軽く舞ふを鶯は争ひて歌へり。
 宮は母親と連立ちて入り来りぬ。彼等は橋を渡りて、船板の牀几を据ゑたる木の下を指して緩く歩めり。彼の病は未だ快からぬにや、薄仮粧したる顔色も散りたる葩のやうに衰へて、足の運びも怠(たゆ)げに、動ともすれば頭の(オ)低るるを、思い出しては努めて梢を眺むるなりけり。彼の常として物案じすれば必ず唇を咬むなり。彼は今頻りに唇を咬みたりしが、・・・ 「御母さん、どうしませうねえ」
・・・」
ー続金色夜叉ー
「・・・彼は己の死ぬべきを忘れて又起てり。駈け寄る岸の柳を潜りて、水は深きか、宮は何処に、と葎の露に踏み滑る身を危くも淵に臨めば、鞺鞳と瀉ぐ早瀬の水は、駭く浪の体を尽し、乱るる流の文を捲いて、眼下に幾個の怪しき大石、かの鰲背(ごうはい)を聚めて丘の如く、その勢ひを拒がんと為れど、触るれば払ひ、当れば飜り、長波の邁くところ滔々として破らざる為き奮迅の力は、両岸も為に震ひ、坤軸も為に轟き、蹈み居る土も今にや崩れなんと疑ふところ、衣袂の雨濃やかに灑ぎ、(3)ビンパツの風 転た急なり。
 あな(4)スサまじ、と貫一は身の毛も弥竪ちて、縋れる枝を放ちかねつつ、看れば、(カ)叢の底に秋蛇の行くに似たる径有りて、ほとほと逆落しに(5)ケンガイを下るべし。危き哉と差し覗けば、茅葛の頻りに動きて、小笹棘(おざさうばら)に見えつ隠れつ段々と(6)スベり行くは、求むる宮なり。
 その死を止めんの一念より他あらぬ貫一なれば、かくと見るより心も空に、足は地を踏む(7)イトマもあらず、唯遅れじと思ふばかりよ、(キ)壑間の嵐の誘ふに委せて、驀直(ましぐら)に身を堕せり。
 或ひは(ク)摧けて死ぬべかりしを、恙無きこそ天の佑けと、彼は数歩の内に宮を追ひしが、流に浸れる巌を渉りて、既に渦巻く滝津瀬に生憎! 花は散りかかるを、 「宮!」 と後に呼ぶ声残りて、前には人の影も在らず。
 咄嗟の遅れを天に叫び、地に号(わめ)き、流に悶え、巌に狂へる貫一は、血走る眼に水を射て、此処や彼処と恋しき水屑を(ケ)覓むれば、正しく浮木芥の類とも見えざる物の、十間ばかり彼方を揉みに揉んで、波間隠れに推し流さるるは、人ならず哉、宮なるかと瞳を定むる折しもあれ、水勢其処に一段急なり、在りける影は弦を放れし箭飛びを作して、行方も知らずと胸潰るれば、忽ち遠く浮き出でたり。
 嬉しやと貫一は、道無き道の木を攀ぢ、崖を伝ひ、或ひは下りて水を踰え、石を躡み、巌を廻り、心地死ぬべく(8)ロウソウとして近づき見れば、緑樹蔭愁ひ、潺湲 声咽びて、浅瀬に繋れる宮が骸よ!
 貫一は唯その上に泣き伏したり。
 ・・・
「宮、待つてゐろ、俺も死ぬぞ! 貴様の死んでくれたのが余り嬉しいから、さあ、貫一の命も貴様に遣る!来世で二人が夫婦に成る、これが結納だと思つて、幾久しく受けてくれ。貴様も定めて本望だらう、俺も不足は少しも無いぞ」
 さらば往きて汝の陥りし淵に沈まん。沈まば諸共と、彼は宮が屍を引起して背(うしろ)に負へば、その軽きこと一片の紙に等し。怪しと見返れば、更に怪し! (9)ホウフン鼻を撲ちて、(10)イチダの白百合大いさ人面の若きが、満開の(コ)葩を垂れて肩に懸れり。・・・
 不思議に愕くと為れば目覚めさめぬ。覚むれば暁の夢なり。・・・」
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(1)玲瓏 (2)氈 (3)鬢髪 (4)凄(凛・凜) (5)懸崖 (6)辷 (7)遑(暇) (8)踉蹌 (9)芳芬 (10)一朶 
(ア)むす (イ)し (ウ)ねりぎぬ (エ)ものう (オ)た (カ)くさむら (キ)たにま (ク)くだ (ケ)もと (コ)はな(はなびら)
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