弧狼の血/Level2

初老の血が騒いだ。

劇場で観そこなっていたのでしっかりwowowで観た。

劇場でないのでツマらんかったら消してしまおうと思っていた。

面白かった。0時半まで。

気が付いた。

学園不良男子抗争ものは全然観ないのに。

こっちはなぜ見たいのか。

やっぱりいい歳の悪オヤジたちがワチャワチャガチャガチャ殺し合うから。

ズルくてしたたかで二枚舌で下品で暴力的で変態チックでそして色気がある。

はたから見たらバカみたいだけども普通に感情移入できる。

いろんな制約やら罰則とかがなければタガが外れる世の中で生きてみてもいいかなと思うときもある。

秩序って大事だね。

そのかわりこの映画の中にいる人物たちと同じで短命に終わるのだろうな。

退屈な日常空間から逃避するためのものだからどっぷり浸かった。

やっぱりね、「大人は分かってくれない」

大人のふりをするのか、

子供のふりして、大人の世界をおわりにするのか？

興味ないぜ。

おれは、今さっき、出会ったあの女と酒を飲みたいし歌を歌いたい。

大人は、この社会の枠組みを作ってくれてありがとうで終わりだな。

トリュフォーは、スピルバーグと遊んで金持ちになって。

それは、それで良いと思うよ。

「未知との遭遇」で出会って。

っていうか、スピルバーグがラブコールして実現したことなんだけども。

そのときは、おれは、小学2年生だった。

今は、酒を飲んで分からんけども。

ほぼあっていると思うよ。

名優？迷優？トム・クルーズ

朝９時４０分から

「トップガン　マーヴェリック」！

ストーリーも感想文もいらんだろう。

男比率９８％。

トイレ中座率６０％。

ポップコーンムービーなのに２時間もやるな大佐。

100分。それなら最後までガマンできる。

困ったことに。

本編始まる前、ミッションインポッシブルの予告。

始まったのかと思った。ウソだけど。

ジャック・リーチャー

イーサン・ハント

マーヴェリック

すべてトム。

キムタクも福山雅治も高倉健も裕次郎もウイル・スミスもスタローンもその他も。

スターはそれでいい。

ゲーリー・オールドマンやパチーノ、デニーロ、ホアキンにはなれないしならなくていい。

それくらいかな。

JAWS

スピルバーグの傑作。

100年に一度の作品。

理由その一。

オッサンが三人でサメ退治。

これは日本映画では制作されない。

ジャニタレも出ない。

恋愛高校生もない。

おっさん。

海。

人食い鮫。

利益収益ばかり目が向いて、物語には行かない。

日本映画のトップのオッサンたちが気が付かない宝物が

散らばっている。

それにだれも気が付かない。

だからいつも負けてしまう。

韓国にも、インドにも、ロシアにも、

勝てない。

馬鹿馬鹿しい物語から宝物を掘り起こす。

これがサラリーマン制作者には出来ない。

映画「さがす」

あの「岬の兄妹」を撮った

片山慎三

巷では高評価、絶賛の嵐。

尊厳死問題と自殺志願者連続委託殺人事件をベースに

父と娘との絆と贖罪を核に持ってきたストーリー。

テアトル新宿は混んでいた。話題作なんだろう。

感想。

普通に面白かった。

しかし、唸るほどではなかった。

前評判が高すぎて期待値が上がりすぎてしまった。

敢えて比べさせてもらうが、30年前に

Ｄ・フィンチャー監督「ゼブン」を観たときの

ショックと感動はやってこなかった。

40年前にリバイバル上映で観たＳ・キューブリック監督「時計仕掛けのオレンジ」の感動はなかった。

それぐらい厳しく査定してもいい監督だと思う。レベルは高い。

もし自分が映画製作者だったならば次回作は

芥川賞作家・花村萬月著「ブルース」だ。

ヨコハマ寿町を舞台にした傑作を映画化できるレベルの監督だと思う。