FREAKY 13 DEAKY

酔いどれの誇りと踊る熊へ

色んな人が描いた「信長」を通過して見る

2012-02-06 18:46:23 | 日記
◆黒鉄ヒロシの「傑作歴画」を夢中で読んでからというもの、織田信長の人物像に囚われている感じです。

やはり、数百年前の人物なのですから、「イメージ」で肉付けしていくしかないのだけれども。にしても「苛烈」な人物像だ。


◆何百年もの時空を隔てているからこそ冷静に見つめることができるのだけれども、生身のままで接近などとてもとても恐ろしくて無理です。ムリング!

だからというわけじゃないけれどもいつまでも色あせない存在感をもっているのでしょうか。

苛烈。

この一言に尽きるのです。


◆花村萬月の「信長私記」は傑作の匂いがします。

信長がどういう人物だったということよりも、時代の寵児というはどんな人間なのかがリアルに分かります。

「選ばれしもの」なんてなるものじゃないよ。

モタナイよ。

人生50年もあれば長生きの時代。

密度の濃い時代。

こんな激烈な時代が存在していれば、人類が殺し合いでいなくなってもおかしくないであろうにならないのだね・・・・・

文字どうり、死と隣り合わせの社会。死が身近な社会。

ポーンと身を置いたらどんな心境になるか、想像するものオトロシイ~・・・・・

戦国時代の人物に興味があるわけではないのです。

苛烈な人物の行動や心理描写を通じて、人間を見ているのが好きなんです。学ぶものがあります。省みることができます。

だから、どこまで時代考証がしっかりしていてとかは気にしないのです。

人間が描けてあればそれでOKなんです。

◆花村萬月を初めて読んだのがこれでしたが、良かったです。戻りたくもない学生時代を思い出します。
いい小説です。

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