息子と親、娘と親

「東京家族」観てきました

昨年からぜひ観たいと思っていました

どうしても息子の立場で観てしまいますが、

親子って近くて遠い存在です

子は親の思うようには育たない

でも違う親同士は相手の子供を見て羨ましがる始末・・・

他人が羨むほど万全ではない実状

別れは突然やってくる現実

ドラマのようにはいかない、サヨナラは突然やってくる

残された者たちはひとつひとつ現状を受け入れていき

また明日から生きていかなければならない

真面目で気難しくて責任感が強くてそして酒癖の悪い年老いたお父さんが

未来の姿の象徴である、末っ子と結婚を約束した彼女に

これから（この国の）ツライ未来が待っているかもしれませんが、どうぞ

息子を宜しくお願いします、と言って畳に手をついて頭を下げる姿が

印象的です

きっとこの末っ子の息子と彼女は東京を離れて、このお父さんの住む

島に帰って行くのでしょう

息子と父親の難しい関係の間に彼女がとても良いクッションになり

少しずつ氷解していくのでしょう

そこに微かな光明が見えます

東京には二度と行かない・・・と言った父親

また東京に戻っていく長男夫婦と長女ら

彼らは家族や仕事などでもう東京から生活を変えることはできないのです


まだ、染まりきっていない一番下の子供夫婦が父親のあの一言！

何かがどこかで間違ってしまったのです・・・・

もうやり直しは効かないんだろうか・・・・


物語のへそである、あのセリフが蘇ります

きっと未来の若者たちに託されていくのを暗示させます

きっとやり直しに向かって出来る、そんな感じを受けます



ちなみに主な舞台は、町田市つくし野です

西村雅彦演じる長男がそこで開業医をしているからです


妻夫木演じる末っ子が乗っているオンボロミニフィアットも最高です

昨年「黄金を抱いて翔べ」で妻夫木君の泣き顔に引き続き

「東京家族」での泣き顔もヨカッタです