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FREAKY 13 DEAKY

酔いどれの誇りと踊る熊へ

夏だ! お盆だ! 「エクソシスト」だ!

2017-08-12 16:40:28 | 映画感想
世間様ではお盆休み初日で「山の日」だ。

仕事から帰ってクタクタのベトベトの体をシャワーで洗い流して、キンキンの「淡麗生」500mlをプッシュ!

夜中だがWOWOWで「エクソシスト」がやってた。

何十回と観てきたこの映画。

小学生の時吐きそうになりながら渋谷東急で観てから三十数年。

まだまだ色あせず新鮮に観れる。

天才鬼才ウィリアム・フリードキンの名が世界中に轟いた映画。

改めて感動した。

色使い―悪魔が少女に憑りついてからのワシントンDCの街の夜の色が「ブルー」。とても不安を煽るが美しいのだ。そして、凍りつくような少女の部屋に入ると皆が吐く息が「白い」。とんでもなく深刻な事態に落ち込んでいく心理描写としての効果が抜群。

音―「動物の交尾の声。時の断末魔の叫び」などを随所に盛り込んでいく効果音!狂気の沙汰に自分もはまり込んでしまったような錯覚に陥る。

完璧な脚本―①少女リーガンの母、売れっ子女優クリス・マクニール。この人において悪魔憑きの原因は他にない!これは今回初めてピンときた。この人に問題=原因があったのだ。

②悪魔との対決までの過程。偽物の聖水を浴びて苦しむ(ふりをする)悪魔の悪魔的切り替えし。つまり正義と悪の化かし合い。

③惨殺された映画監督バークの事件を追う敏腕刑事キンダーマンの追跡劇の上手さ。

④医学の力ではどうにもこうにもならず匙を投げた一流のドクターらが最後の最後で切ったカードをつげる場面。

⑤神にも見放されたような絶望的なクリス・マクニールがそれこそ藁をも掴む思いでカラス神父にすがりつく場面。

いいシーンが盛り沢山だ。まだあるがまたの機会。


悪魔祓いの方法とは、悪魔と戦うとは、揺るぎ無い信仰心を持ったブレない人間が「言葉」を武器にして戦うこと。

しかし、老齢化したメリン神父が精も根も尽き果て命を落とした時…若いデミアン・カラス神父が「暴力」という生物の根源的な力を使って

自身にのりうつらせる。


現実の世界でも理不尽な暴力が溢れかえてる。

家族に、愛すべき人に、深刻な事態が起こっている。

どうしようもなく絶望的に見える困難に立ち向かっていく人々は無力なのか。

無駄な行為なのか。

勝てる根拠が無くても立ち上がらなければならない時どんな姿勢で臨むべきなのかを教えてくれる映画だ。

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