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酔いどれの誇りと踊る熊へ

男のバイブル映画「TRAFFIC」トラフィックに号泣!

2012-07-11 15:52:42 | 日記
スティーブン・ソダーバーグ監督
天才監督スティーブン・スピルバーグと並ぶもう一人の天才スティーブン。


男泣きの群像劇最高傑作。


なんと、あのエイミー・アービングが妻役で出ている!全然分からなかったっ!


主人公の一人、デル兄ぃことベニシオ・デルトロ(左)

この前、新藤兼人監督を表敬訪問しに来日したイイ男。


久しぶりに観た。wowowで。

しかも日本語吹替え版だから分かりやすかった~。


10年くらい前?だったけ・・・・映画館で観たときはパッとしなかったんですけど。

こんな内容だったのか!と今さらながら感動と涙の雨あられ。

本当に勘違いしてましたワタシ・・・・

映像オタクの複雑な映画を撮る社会派監督だと思っていました・・・ゴメンナサイ!

麻薬組織のコワ~イ世界を描いているだけじゃないんですね。

4人の主人公を軸に描かれている。

マイケル・ダクラス。ベニシオ・デルトロ。ドン・チードル。そして、キャサリーン・ゼタジョーンズ姐さん!

それぞれの人間がそれぞれの問題を抱えながらいきており、それぞれが次第にクロスしていきながらやがて・・・・・

それぞれの主人公たちが己の生き方にオトシマエをつけていくその姿が映し出されていく。

しかし強いねぇ、出てくる女性たちが。強いし怖いし美しい・・・・

でも、でも、でももへちまもないんだよ。

男たちが愚かで小さいんだよ。ゴチャゴチャしながら立ち回り右往左往しながらアガいてる姿が愚かしく愛おしい。

オヤジ臭漂わせながら、本当の問題解決にひたすら邁進する。

やがて、そう!金じゃない。出世じゃない。自分のルールを見つけて行動していく。

効果?そんなにないかもしれないね。上手くいかないかも。でもやるんだよ。友の死を無駄にはさせない。

そして怒涛のラスト、主人公男3人の決着のつけ方に突入!

ドン・チードル扮する刑事が、ラストでグググッときましたぁ!いいよォ、ドン刑事!

そうです。映画的にはラストの決着がありますが、登場人物の人生はまだまだ続くのですよ当たり前なんだけど。

その余韻が完璧に描かれているのがまたイイ。

デルトロ刑事も汚職しきった世界の中で、アメリカ合衆国のおエライ麻薬取締の方々にリークする時の交換条件も泣ける。

自分の国の貧しい子供たちが遊ぶ公園にナイター照明設備を設置してもらいたい。金なんかいらない。

麻薬組織の超大物の情報をリークしてしまうことは、死を意味すること。

合衆国側のおエライ刑事さんたちが、デル刑事に言うわけだ。「まずはお前さんを守る方法を相談しなきゃなぁ?」

それを受けて「相談だと?お前らに守ってもらう必要はない。自分のことは自分でする。まったく、裏切者の気分だぜ。」

そうだよ、そうこなくっちゃ!金に靡(ナビ)いたんじゃないんだよ。今は亡き同僚の弔いの落とし前をつけることなんだよ~。

マイケル・ダグラス州知事もやり手もやり手、出世街道まっしぐらだったが。。。

冷め切った家庭。崩壊寸前の家族。家族のことは妻に押し付け、娘と向き合わないダメダメおやじ。

地獄の底まで落ちていく自分の娘を助けにいくうちに何が本当に大事なものなのかが見えてくる。

自分のことばっかで出世すること以外は、すべて人任せの無責任なジコチュー男だったオヤジの決着をつける時がくる。

愛情なしの身勝手のうえ人に厳しい評価を下す自分の夫に身も心もボロボロにされた妻に対して初めて謝罪。

娘が治療するための施設へ妻と手を携えて応援に行きそこでラストのセリフ「話を聞きたいんです」

そう、家族があるんです。そこに命令も指導も指示もいらない。立ち直ろうとした愛する人の傍にただ寄り添ってあげること。

愚かで無様で愛おしい男たちのバイブルになりうる作品です。
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