湖北省人特に武漢市民は、1月26日の会見で省長と市長の姿をほとんど初めて見て「こんなアホな奴らが省長と市長だったのか」と唖然とした。
市民の批判は強く、インターネット上では多くの批判が投稿されたが、次々と削除された。
「2019年12月8日に武漢市は原因不明のウイルス性肺炎に感染した患者を初めて確認した。
その後も原因不明の肺炎の症例は増えている」とする中国メディアの報道が確認できる。
それなのに武漢市などの初期対応は悪く、遅れてしまったからで、会見も変だった。
中国では、省長や市長の直接選挙などは実施しておらず、すべては習近平総書記がトップを務める「党中央」が決定する。
特に習近平が権力を独占してから、省長や市長になるには、「いかに現地で行政能力があるか」よりも、「いかに習主席を礼賛し、それを市民にまで押し付けたりなど、ゴマスリ能力があるか」が重要となる。
「習主席の指示だけは力を入れて実行するけれども、それ以外のことは真面目にやらない」という姿勢の者が多くなる。
市民を見ているのではなく、北京の習主席だけを見て仕事をする。
そうした上司の下で引き立てられる部下たちも、似たような人間が多くなる。
新型肺炎の対応と省長と市長の会見の様子は習王朝の大きな弱点も露呈したようだ。