明日から6月とは思えないほど
寒い一日でした。
今月読んだ本です。
「夜明けの街で」 東野 圭吾著
「鈍感力」 渡辺 淳一著
}「夜明けの街で」
ミステリーともいえないような、不倫をしている
男女
のお話。ごく普通の男性が職場の若い女性と
不倫関係になってしまいます。もちろん 東野氏の
小説であるから、その出会いも彼女のある思惑から
作られたものだったし 過去の事件の真相も明らかに
なっていきます。
彼が彼女に会うために、妻に対してアリバイ工作を
したり、逆に気を使って家庭サービスをしたり
涙ぐましい努力に苦笑してしまいました。
私が一番共感をこめて読んだのは 妻の有美子の
態度です。夫の不倫を知りながら でも気づかない
ふりをして、淡々と日常生活を送るということは
普通の精神状態ではなかったでしょう。
こういう時は 大体夫は「妻には絶対ばれていないはず」
って思うようですね。
もし私が有美子だったら やっぱり有美子のように
したと思います。だけど・・・
有美子が気づいた時
に、夫を責め ののしり 大喧嘩に
なっていたら
・・・ちょっとその展開もみてみたいと
思いました。
不倫とは いつも会えなくて だからこそ何としても
会いたくなり 限られた時間であるから 新鮮な気持ちで
いられるのでしょう。
もし妻と離婚して 彼女と結婚したら、その瞬間から
また 前と変らない結婚生活が始まるのだという 想像力が
彼にはないのだろうか
等と思いながら
読み終えました。
「鈍感力」
「鈍感」という言葉でイメージするものは、
「にぶい」「きがつかない」「とろい」
もっとつきつめれば「馬鹿」「アホ」というマイナスで
だめないけないことのように 思われています。
でも見方を変えれば こんなに良いことばかりですよ
、
という本です。
つまり「鈍感力」のある人とは どういう人かというと
叱られても叱られてもへこたれない人、ストレスを
ためない人、ストレスを感じない人、よく眠れる人。
こういう人は 血もサラサラと流れ 前向きに物事にも
取り組める、結果 健康な人です。
そして 夫婦関係においても「忍耐」や「あきらめ」
の結果「素敵な鈍感力」が芽生え 二人を支え守って
幸せな
老後を迎えられる・・・そうです。
一つ、一つ、に なるほどと 納得して 頷きながら
読んでいました。実際こういうふうにできるかというと
やっぱり難しい
一歩間違うと 人の意見を聞かず、わがままで、
自分の意見だけを押し通し、世間体や他からどう思われるか
等少しも考えず、周りに気を使うこともなく我が道を行く、
そんな人になってしまいそうです。
程よく「鈍感力」を身に着けるのは難しく、
天性のものが左右してくるように思いました。