taimuのひとり言

毎日の生活の中で感じた事を 徒然なるままに・・・。

読書日記 17 今月読んだ本 9月 

2008-09-21 17:45:04 | 読書


 「赤朽葉家の伝説」 桜庭一樹著

 
 “辺境の人”に置き忘れられた幼子。
 この子は村の若夫婦に引き取られ、
 長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、
 赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。
 これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。
 ―千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。
 高度経済成長、バブル景気を経て平成の世に至る現代史を背景に、
 鳥取の旧家に生きる三代の女たち、
 そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の姿を、
 比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。  東京創元社

 
 友人が貸してくれた本。
 友人・知人が貸してくれる本は 私が書店や図書館で
 多分手に取ることはない本 の場合が多いです。
 だから新鮮で いろいろな作家ともめぐり合える機会が増え
 楽しませてもらっています。この本も正にそういう一冊でした。

 何とも不思議な世界、ずいぶん昔の話のようでもあり
 でもよく読みなおしてみると 戦後数年がたった頃から
 現代までの話しで 私が生まれてからの年数と大体同じぐらいです。
 ということは この物語の話し手である「瞳子」(20代)の若い人
 から見ると 戦後の日本、高度経済成長、バブル景気と崩壊、
 と私達が経験、体験してきたことが もうすでに歴史教科書の
 一部分のようになっていたのだと 改めて思い知らされました。

 鳥取の旧家に生きる三代の女たちの 
 風変わりな激しい人生の物語に圧倒され
 かなり読み応えのある長編ということもあり
 読み終わった後は充実感とともに けだるい疲労感も味わいました。
 三部構成のうち 
 一部と二部は捨て子である祖母・赤朽葉万葉から始まり、
 母・赤朽葉毛毬、の物語で 場面展開も速く
 随所に摩訶不思議な現象もちりばめられ 面白かったです。
 それに比べて三部の現代版は少しミステリー調になって
 また わたし・赤朽葉瞳子がいたって普通の娘で 
 物足らない平凡な話しに感じてしまいました。

 ただ「赤朽葉家」の内情は かなりドロドロした話しなのに
 読後感が 意外とさわやかで後味は良かったです。


クロちゃん

2008-09-17 18:53:31 | 猫(動物)

 さわやかな一日でした。

 「クロ」が3日前から帰ってきません。

 クロは3~4年前から我が家の庭で
 暮らしていたノラ猫です。

 母猫に連れられてきたときには 
 兄妹猫より一回り小さく、目は目やにがいっぱいで
 食べるのが遅く、育たないかも・・・、と思っていました。

 結局 片目はにごったままで見えないようでした。
 兄弟猫が巣立って行き、母猫もいなくなり
 1匹だけ残されてしまったのです。

 それからは 我が家の庭だけで暮らしていました。
 遊びも食事もトイレも。
 
 夫が雨除けの簡単な家を作り そこで
 寝るようになりました。
 
 駐車場に車を入れると ご飯が欲しくて
 何処にいてもとんできて まとわり付いていました。

 休日に庭仕事をしていると そっとそばに来て
 日向ぼこをしていました。

 半年ぐらい前から 急にがりがりにやせてきて
 鼻水、目やにがひどくなり 心配していました。
 蚤取り首輪を付け 薬をつけてみましたが
 だめでした。

 3日前 猫缶を少し食べ 水を飲み じっとしていました。
 
 次の朝、いませんでした。

 どうしてるのかな~
 木曾の山奥で修行をするために 旅立っていったのでしょうか


 

 
 
 

ランチ24「四川飯店レディースコース」(水戸プラザホテル)

2008-09-06 19:06:37 | 外食


 水戸プラザホテルでランチです。

 「水戸プラザホテル」はきれいで落ち着きのある
 私の好きな場所です。

 今日は友人3人と「四川飯店」の「レディースコース」です。
   (2,500円税・サ込み)

 
 チャイニーズオードブル彩々
  蒸し鳥の甘味噌
  鰹の山芋のせ
  豚肉の唐揚げ

 
  鳥のレバーペースト
  秋刀魚の南蛮漬け

 
 自家製ワンタン、黄ニラのプルプルさっぱりスープ

 
 
 細切りビーフの甘味噌炒め、サンチュを添えて

 
 カサゴの鎮江黒酢風味

 
 本日のおまかせデザート盛り合わせ

 他に 秋鮭チャーハン、鶏そぼろご飯、タンタン麺、から
 一品選びます。(少量ですが・・・)

 中国茶のサービスは「ライチ茶」でした。

 量もお味も最高でした。
 次回のお食事会もここになりそうです。
 
 

 

読書日記 17 今月読んだ本 8月 

2008-09-04 16:55:10 | 読書


「吉原手引草」 松井今朝子著
 
 
  「吉原」というと悲惨な過去を持つ女性達、
  過酷な日常生活、いじめ、等々。
  暗い陰惨な物語を想像していましたが
  いい意味で裏切られました。

 なぜ、吉原一を誇った花魁葛城は、
  忽然と姿を消したのか?遣手、幇間、楼主、女衒、
  お大尽―吉原に生きる魑魅魍魎の口から語られる、
  廓の表と裏。やがて隠されていた真実が、
  葛城の決意と悲しみが、徐々に明らかになっていく…。
                      幻冬舎 2007年

  読みやすい小説です。ある人物(多分イケメンの若侍)が
  吉原で起きた事件について関係者に聞いてまわる設定。
  小説は章ごとに語り手を替え、その語り言葉だけで
  いろいろなことが明らかになっていきます。
  最初のほうは「吉原」のしきたりや遊び方等、
  ちょっとしたガイドブック的な所もあります。
  小説の主人公「花魁葛城」は一切(直接には)登場しません。
  徐々に「花魁葛城」がどういう女性だったのか、
  そしてどうなってしまったのかが わかってきます。

  「花魁」になるには 器量がいいだけではだめで
  客との駆け引き、美しい文字で手紙を書き、教養もあり、
  仲間からの人望もあり、など雑学的な興味でも面白かったです。

  「吉原」に関係のある十数人の一人語りの中で
  葛城のことだけでなく、自分の過去や立場や仕事の内容などが
  語られ、隔離された「廓」の良い面も悪い面も見えてきて
  話がどんどん広がってくるようで面白く感じました。

  ただ「花魁葛城」がこれだけ語られているのにも
  かかわらず 葛城の人物像が私には はっきり見えてこない
  のが 残念でした。