今日は昨日穿いて失敗しそうになったストレッチパンツをもう一度穿いた。
モチロン、同じ目にあいたくないので紐を結ばずボタンも外からの1つだけを留め普通にベルトで締めただけ。
だから今日はトイレに駆け込んでも数秒で 出せる………だろう。
空は今にも降り出しそうなぐらいに黒い雲で覆われているが、予報では傘のマークは無かった。
気温も下がっていてアブに追いかけられる心配も無さそうだ。
それで久しぶりに高専裏のルートを選んだ。
緩い坂の手前からジョギング開始。
(最初の辛い坂さえ頑張れば……)と自分に言い聞かせて足を動かした。
しばらくすると路上に黒っぽい塊。何か動物の糞みたいだ。
2日前に8キロ離れた空港近くで熊の目撃情報があったのを思い出した。
途端にジョギングしながら周りをキョロキョロ。
出てきたら戦うしかないと自分に言い聞かせるのは、逃げるのが最も危険だと誰かが云っていたからだ。
先程見た糞の塊がワンコのものではないように思えて仕方がない。
糞のことばかり考えていたら自分の糞も気になって来た。
自分の腸を意識した途端、やっぱり出た気体。そして動き出した腸の気配。
まだ大丈夫だとは思うけれど、交差点でウォークに戻した所でルンバへ警報発令の連絡を入れた。
私がウォーキングに出た時はルンバも自宅で出動態勢に入っていると云っていた。
電話に出たルンバに訓練通りに「緊急警報発令。ポイントM、レベル2」と伝えた途端、慌てたように電話が切れた。
ポイントMとは私を車で迎えに来て拾い上げてくれる場所「旧ま●●商店」で待つと言う意味。
そしてレベル2は「未だ耐えられる」と云う意味だ。
因みにレベル3はかなり辛いけれど、何とか頑張る。
レベル4は もう無理 、どこかで野糞すると言う意味だ。
一生懸命、私との遭遇地点であるポイントMへ向かっているとピヨーンと横に車が停まった。
一足先にルンバが私を見つけてくれたのだ。
私は車に乗ると同時にファスナーを下げベルトも外した。
「お母さん、家の玄関は自分で開けるから車だけロックしてね」とお願いして私は家の鍵を強く握りしめた。
連絡した後にレベル2からレベル3に上がっていたのだ。