北海道でノンビリと

タブタブの何処かへ行こう を改題しました。
何処かへ行く機会も減ってきたので 北海道を楽しもうと思ったからです

坂道を歩く

2013-11-14 20:12:22 | ウォーキング
借りていた本を図書館へ返さなければならない。

しかし、小高い山の中腹にある図書館前の駐車場は、他の施設と共同なので満車のことが多い。
さらに上った所にある第二駐車場へ停めても良いのだが、今日はウォーキングも兼ねて河口近くの駐車場に置いて、例の通り首からカメラを提げたスタイルに返却本を入れた袋を持って遠回りに歩くことにした。

南大通りへ出て、相生坂を上がろうとしたら工事中で通行止め。
仕方がないので、米町(よねまち)方向へと さらに遠回り。

休み坂を上がる途中で分岐している狭い坂を発見。

銘板によると舟見坂と云うらしい。探検気分で迷わずに その坂へ入る。

石畳へ踏み出す一歩一歩が、少しずつ視界を広げていく。

ビルの横に阿寒の山々が顔を覗かせる。

港の入口を疾走する船も見える。

坂を上りきった所に啄木の歌碑を発見。
「波もなき二月の湾に白塗の外国船が低く浮かべり」

昔、休み坂の上には、料亭や遊郭があったらしく、頑張り屋の啄木さんは芸妓小奴目当てに一生懸命通っていたらしい。
その時に通った道が この道なのではと、女性に疎い私は思う。

原田康子著「挽歌」のロケに使われた浦見町の傾斜のある通りを歩き図書館へ。
歩きなので、持ち運びに便利な文庫本だけを5冊選んで借りた。

図書館を出て落ち葉に埋もれた幣舞公園へ立ち寄る。

黄門様のような像があった。幕末から明治にかけて蝦夷地を探査した松浦武四郎のようだ。

原田康子の「挽歌」の一部を刻んだ碑もある。
「高台から見降ろすと 下町には明りがともっていた。しかし町の明りの果ては、広い真暗な湿原地に呑みこまれているのだった。」

この碑文を読んでいるうちに、本を読んだ時の記憶の泡が少しずつ弾け出す。

もう出世を気にする年ではないので、気楽な気持ちで出世坂を下ると車を停めてある釧路川河畔に突き当たり、今日のウォーキングは終点となる。