私の寝室は東側と南側に窓が付いている。
起きると同時にカーテンを開け、掛け布団を剥がして湿気を飛ばす。
日暮れ前に寝具のシワを伸ばし、ホテルのベッドのようにピンとさせて自己満足するのが日課となっている。
これで、もし誰かが「泊めて」と云ってきても安心だ。
頭の方にはテイッシュペーパーが3箱も置いてあって、左右どちらを向いても、どんな姿勢になってもテイッシュに手が届く。
だからこの時期、いつクシャミが出ても大丈夫だ。
万が一、腰を傷めた時の為にとアンメルツとバファリンまで置いてある念の入れよう。
ベッドに入る前、カーテンの隙間から夜空を見るのがクセになっていて、オリオン座が見えた時には何か良いことがありそうな気がする。
数日前、スーパームーンが輝いていた時にはカメラを取りに戻ろうかと迷ったのだけれど、階段を下りるのが面倒臭くて諦めた。
それが昨夜、カメラのことを思い出し、一眼レフ「もどき」のカメラを持って二階へ上がった。
「もどき」と云うのは一眼レフのようにレンズ交換は出来ないけれど24mmから1200mmまでのズームレンズが付いている機種で、コンデジよりは少しマシ程度のカメラだ。
欠点はレンズが少し暗いこと、ピントが甘いこと、微妙な調整が出来ないこと。
冷たい風が入るのに耐えて月にレンズを向けてズームアップ。
完全な満月では無いけれど、クレーターも確認できて少し満足した。