道東(東北海道)に秋なんか無い。
数日、夏を感じたと思ったら秋は素通りして冬へと急降下。
トンボや蝶々蟻までもがほぼ姿を消した。
紅葉を愛でる余裕もなく、空気はどんどん冷えてスーパーの店頭から素麺は消え、代わりに鍋物が勢揃い。
我慢強い人は半袖姿を誇示しているが、暖房のスイッチを入れたい程の気温だ。
灯油が値上がりして年金生活者は細々と耐えて生きる。
そう言えば就職した年、寒くなると就職先から「石炭手当」なるものが出ていたのを思いだした。
そんな手当があることも知らず、急に渡された封筒に入った数万円にとまどった。
「石炭手当だよ」と言われたが「私の家は灯油なので・・・・・」と断って笑われた。
その石炭手当(暖房手当)が年金生活者には無い。
ただ凍えないように重ね着して暖房費を節約するしか術は無い。
若い頃なら肌を寄せ合って・・・・・なんてことも考えられるが、この年になると接近するだけで身の危険を感じる。
だから、震えながらただ耐える。
その季節がそこまで来ている。