高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

京都にて2

2006年04月16日 19時24分00秒 | 出張

京都伊勢丹は私の思い出のデパートである。以前、私の工房はほぼ90%問屋卸しが主体の経営形態であった。しかし、時代とともに卸しの仕事はだんだんとお客様との距離もでき、中間マージンで高い売値になってしまうため、卸しより直販できる体制を作っていかなくてはならないと考え始めていた。7年前にまずギャラリーで個展をしてみようと 京都までやってきた。しかし、京都のギャラリーは なじみの無い私達には大変条件の厳しいものであった。数件回ったあと「こんな京都なんかのギャラリーでやるもんか!」と京都を後にしようとしたとき、新幹線の待ち時間にふと立ち寄ったのがこの京都伊勢丹であった。

まだ、オープンしたばかりで社員の人たちもすがすがしく「みんなで新しい店を作っていこう」という気持ちが伝わってきました。8階のリビングフロアーに言ってみると卸しで出していた私の花篭が飾ってあった。意を決して「私はこの作品の作者ですが責任者に合わせて下さい。」と。その当時担当の「H」マネージャーとお話した。「通常の卸しの花篭でなく、ハイクラスな作品を集めた個展をやらして欲しい」と申し込んだ。「H」さんは私の話を聞いてすぐ、二つ返事で「8月のお盆にやりましょう」と即答してくれた。この一言が私の工房の運命を変える一言だったのかもしれない。

それ以来7年間、京都伊勢丹にやってきている。ここの社員さんはきっと面接する人が面食いなのだろう、きれいな人が多い。みんな、素直で優しい気持ちの良い娘ばかりである。

竹工房オンセ

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