私の取引先の一つで、別府市内の紙箱屋さんがある。もう、25年もお世話になっている方だ。
いつも、無理なことばかりお願いしている。普段は10個単位で箱を注文するのだが、オーダー物や一品物だと、一つ一つサイズが違うので、1個だけお願いすることも度々ある。
どんな仕事でも一緒で、一個だけ作ると云うのは、相当作業工程的に無駄があるのだが、この25年間、一度も嫌な顔をすることなく、気持ちよく引き受けてくれる。ありがとうございます。
この写真は、押切りであるが、みんなが想像する押切とは、大きさが全然違う!
この刃の部分だけでも、1メートル以上もある大きなものだ。
昔は、こんな刃を研いでくれる「砥屋さん」という職業の人が全国を回っていて、研いでくれたそうだが、そんな職業自体も無くなってしまい、現在は、自分で研いでいるそうだ。
こんな所にも、時代の移り変わりは影響してくるのだ。
作業をしている写真だと大きさが良くわかる。
この日は、特注の作品の箱を取りに行ったのだが、私の注文ミスで、箱の高さが違っていた。すると、「ちょっとお待ちよ!」と、即座に箱を作ってくれたのだ。
見ていて気持ちが良い!ザクッ、ザクッと押し切りでダンボールが切られる。物差しは、昔ながらの尺寸の目盛りである。
大きな箱を5分くらいで作ってくれた。職人技とはこの事ですな!
しかし、「箱屋のおいちゃん」(私は昔からこの人の事をおいちゃんと呼んでいる)の所には後継者はいません。おいちゃんが居なくなったら、本当に困ります。まだまだ、現役で仕事を続けてくださいね、お願いします!