新しい色を作ってみようと、実験し始めた。
竹細工の場合、色付けが一番難しい。素材的には、一番染料が乗りにくい物だろう。
竹細工の作品の殆どが、こげ茶色の作品が多いのだが、これは、「煤竹をイメージして染色された」事が、始まりにある為である。
しかし、実務的にも、ある程度濃い色で無いと、なかなか、同じ色が出ない事にも起因する。
淡い色は、時間とともに退色していくし、紫外線を浴びることで変色もする。それで、竹細工には、あまり淡い色や、カラフルなバリエーションが無いのだ。
しかし、懲りもせず、何か出来ないか?と、染色実験を始めた。
これは、緑色の染色実験。一番色を出すので難しいのが、緑色である。
竹のバッグでも、緑色のバッグを作っているのは、私の所しか無いのではないかと思う。
微妙な染料の量で変わってしまう、また、一番退色しやすい色なのだ。
今回も、新しい緑の染料を取り寄せ、実験してみた。
染色釜に水の分量を決めて沸騰させる。
それに、染料を量りながら、何種類かの染色液を作る。その中に、1分・3分・5分・10分・1時間と時間を変えて染めていく。
この試験材を乾かし、漆を塗る。
漆を塗ると、随分と色の深みが増し、濃い色になる。
地道な作業だが、こんな事の繰り返しで作品は出来上がっていくのだ。
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